46P/ウィルタネン彗星は周期5.4年で太陽を廻る周期彗星である。今年は12月13日に近日点(太陽に一番近い場所)を通過した後12月17日に地球に最も近付き、3等級まで明るくなるのではないかと期待されている今年一番の注目の彗星である。現在6等級後半から7等級くらいで夕暮れの南東の空に昇っているはずなのでどの程度写るものなのかと期待して撮影に出かけてみた。ステライメージというソフトで位置を確認してみると、精進湖から見る富士山の白山岳あたりに午後7時ごろに姿を現すはずである。甲府市白山で甲府盆地の夕暮れと富士山を見た後、精進湖に移動するが市街の渋滞に入ってしまい到着は6時45分ごろになってしまう。急いで望遠レンズ2本をセットして撮影開始する。予定の7時にはなんとか間に合った。しかし・・・試写した画像をモニターで見てみると薄雲がかかってしまっていてあまり条件は良く無い。果たして写ってくれるのか?

200㎜望遠。そろそろ白山岳の左側に姿を現しているはずだが?空が白っぽくて霞が出てしまっている。

白山岳の真上に昇っているはず。緑色の光は見えない。

富士山に雲が巻いてしまっている。そろそろ富士山山頂に昇っているはず。

こちらは300㎜望遠。残念ながらピンボケ。こちらにも緑色の光は見えていない。

ステライメージで計算した7時10分ごろのウィルタネン彗星の位置。予想等級は6.6等だが全く写らなかった。

7時6分ごろの精進湖と富士山。

7時13分。雲が増えてきた。

7時24分、富士山は雲に覆われてしまった。
ウィルタネン彗星の現在の等級からすれば写ってもおかしくない光度であるが薄雲に阻まれたために緑色の繊細な輝きを放つ彗星は写らなかったようである。これからさらに光度を増してくるので、月明かりにあまり邪魔されなくなる11月下旬から12月にかけてが観察の時期になってくるであろう。うまくすればふたご座流星群とのコラボレーションも撮影出来るかも知れない。

200㎜望遠。そろそろ白山岳の左側に姿を現しているはずだが?空が白っぽくて霞が出てしまっている。

白山岳の真上に昇っているはず。緑色の光は見えない。

富士山に雲が巻いてしまっている。そろそろ富士山山頂に昇っているはず。

こちらは300㎜望遠。残念ながらピンボケ。こちらにも緑色の光は見えていない。

ステライメージで計算した7時10分ごろのウィルタネン彗星の位置。予想等級は6.6等だが全く写らなかった。

7時6分ごろの精進湖と富士山。

7時13分。雲が増えてきた。

7時24分、富士山は雲に覆われてしまった。
ウィルタネン彗星の現在の等級からすれば写ってもおかしくない光度であるが薄雲に阻まれたために緑色の繊細な輝きを放つ彗星は写らなかったようである。これからさらに光度を増してくるので、月明かりにあまり邪魔されなくなる11月下旬から12月にかけてが観察の時期になってくるであろう。うまくすればふたご座流星群とのコラボレーションも撮影出来るかも知れない。