山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

用水路脇に生えていたヒトツバハギ 山梨市  令和4年7月23日

2022年07月28日 | 渓谷
 花仲間からヒトツバハギという低木の情報を春先にいただいていた。花が咲くのは7月ごろのはずで、もう7月下旬になってしまったので、たぶん結実している頃ではないかと思う。連日の猛暑日で本日も激熱である。あまり歩かなくて良いように近くに車が止められないかどうか探すのだが、なかなか良い場所が見つからない。本来はまずいのであろうが、工事が行われていなかったので、資材置き場の空き地に止めさせてもらって出発する。とにかく暑く、少し歩いただけで汗がダラダラと流れ落ちて来る。北岳の疲れもまだ抜けきっていないようで、足のむくみが少し残っている。


    用水路脇の草むらを進む。


    やがて背丈以上の酷い草むらになる。かき分けて進むが、行けそうも無くて一旦は撤退するが、水を補給して再突入する。


    なにせ見たことが無い木なのでどんな感じなのか分からない。これは結実したツリバナだろう。


    これは違う。


    草むらの先にやっとそれらしきものが見えてきた。


    葉の間から花と実のようなものが出ている。この木で間違い無さそうだ。


    葉は互生し、葉腋から2~3個の花を出している。ヒトツバハギで間違いない。花はもう終わっていた。


    葉は鋸歯が無く、白い葉脈がはっきりしている。


    結実した実


    先端部に雌しべらしきものが残っている。


    木の幹は茶色で小さな斑点が縦方向に並ぶ。


    汗だくになってまた草地をかき分けて戻る。

 場所が分かっていたので簡単に見られるだろうと思っていたヒトツバハギだったが、想定外の草むらの突破に難航し、1時間半ほどの散策だったが汗だくになってしまった。もう1ヶ所立ち寄ろうと思っていたのだがへばってしまい、これで撤退となった。

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北岳(2日目)池山吊尾根を行く(続編2) カヤツリグサ科とイネ科の植物 令和4年7月18日

2022年07月25日 | 渓谷
 カヤツリグサ科とイネ科の植物は同定するのが非常に難しく、図鑑と見比べるだけでは分からないものが多数ある。特にイネ科の植物は分解してみないと分からないものがあり私のレベルで見分けるには困難なものが多数ある。現在勉強中の植物であり同定にも自信が無く、誤った記述が多数あるであろうがお許しいただきたいと思う。


    北岳で最も普通に見かけるカヤツリグサ科の植物、イワスゲ。


    雌小穂が全体的に細長く、鱗片は細めで芒がほとんど伸びない。


    こちらも普通に見かけるスゲ、ミヤマアシボソスゲ。


    先端部の雄小穂とその下の雌小穂がはっきり分かれる。雌小穂は全体的に丸っこく、雌鱗片にはやや長い芒が付いている。


    似ているが先端部の小穂が違うこのスゲはタカネナルコと思われる。


    先端部の小穂は先が雄で下が雌の雄雌小穂の形をしている。その下に付く雌小穂の鱗片は細めで芒が付いている。


    おそらくこれもタカネナルコ。岩場の隙間を好んで生育しているようである。


    初めて見る別のスゲに遭遇した。小穂がやや大き目で太めである。


    頂小穂はおそらく雌雄性であろう。側小穂は雌性で鱗片が黒っぽくて幅が広く、芒が無い。おそらくこれは探していたクロボスゲであろう。


    それなりに大きな個体があったが、逆光で撮影はいまいちだった。


    これはヒゲハリスゲであろう。八ヶ岳ではあまり見かけなかったが北岳ではこれでもかというくらいにたくさん生育していた。


    ショウジョウスゲか、それともオノエスゲか? 区別が難しいスゲ。


    雌小穂の鱗片を見てみると果胞と同じかやや長い。鱗片の辺縁は薄くなって白っぽくなっているように見える。これはオノエスゲであろう。


    富士山を望む好位置に生えていたこれもオノエスゲと思われるが、小穂の観察が不十分だった。


    良く見かけるミヤマアワガエリ。


    会いたかったこのイグサ科の草、クモマスズメノヒエ。


    岩の隙間にも生えるが、草地にも普通に生えていた。


    穂の先端部が垂れ下がるのが特徴である。しかし、果胞になる前の花の段階では垂れ下がらないようである。


    ガレ地に生えていたミヤマコウボウ。草地にも多く生えており、北岳では普通に見かけられる。


    これはリシリカニツリであろう。


    茎には軟毛がたくさん生えている。


    イチゴツナギの仲間のようである。


    おそらくミヤマイチゴツナギと思われるが、キタダケイチゴツナギとの区別が良く分からない。

 他にもいろいろ見てきたのだが、この日の行程が長いうえに荷物が重く、しゃがみ込むと立ち上がるのが容易ではなく十分な撮影が出来なかったのがちょっと残念である。高山帯のイネ科植物は区別するのに良い図鑑を持ち合わせておらず、間違っているものが多々あるであろうがお許しいただきたい。

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これがトヨグチイノデ? 川俣川東沢を探索  令和4年6月27日

2022年07月03日 | 渓谷
 花仲間の情報によるとトヨグチイノデという変わったシダが川俣川東沢に生育しているらしく、今年も確認してきたとのことである。場所は詳細に聞いたのだが、判別が難しいイノデの仲間だけに、見ただけで分かるのかどうかが問題である。


    沢沿いに咲いていたアジサイの仲間


    ノリウツギと思われる。


    コアジサイがたくさん咲いている。


    ノイバラが満開


    赤い実が成っているニワトコ


    この渓谷沿いにはナツツバキがたくさん生育している。


    花を期待していたのだが、下から見上げると花は見えにくく、まだ時期が早いのかひとつも見つからなかった。


    小型のイノデを発見


    たぶんこれがトヨグチイノデではないかと思う。


    鱗片は薄茶色でやや細め


    小型だがしっかりとソーラスが付いている。


    裂片の辺縁寄りにソーラスが付着している。


    やや大型のものがあった。根元に近付くほど羽片が小さくなっている。


    鱗片は先ほどの小型のものとほぼ同じ。これもトヨグチイノデであろう。


    普通のイノデと同じくらい大きなこの個体はどうなのだろうか?


    ソーラスの配列はほぼ同じように見える。


    鱗片は前2者よりも幅広く見える。これは普通のイノデではないかと思う。

 やはりイノデの仲間は判別が難しく、確信は持てないが、小型のイノデのほうはトヨグチイノデとみて間違いないのではないかと思う。さらに渓谷の周辺を探索してみる。


    初めて見るスゲを発見。


    長い嘴がある。これはザラツキシラスゲ(別名チチブシラスゲ)という珍しいスゲと思われる。


    こちらがこの渓谷で普通に見かけるテキリスゲ。果胞の形が全く違う。

 さらにもう1ヶ所、そろそろ見ごろになっているであろうランを見に行ってみる。


    ちょうど満開になっていたこの花、ヒロハトンボソウ。


    薄緑色の花、トンボの目が付いているように見える。


    富士山の展望の良い場所に行き、空が焼けないかと待ってみたがあまり焼けなかった。

 ホザキヤドリギは遅かったがヒロハトンボソウはちょうど良い時期に訪問することが出来た。そしてあるという話だけ聞いていたザラツキシラスゲという稀少なスゲに出会うことが出来た。午後からの探索だったが、日没までたっぷりと植物探索した充実した日となった。

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ヨコグラノキ発見 身延町  令和4年6月23日

2022年06月27日 | 渓谷
 身延町の山奥深い渓谷沿いにヨコグラノキという珍しい木が生えているらしい。山梨県の自然記念物に指定されているのだが詳細な場所は不明である。以前にも一度探しに出かけているが発見できていない。図鑑を再三見て木の葉や幹の様子を覚えたつもりであるが、あまり特徴的な葉ではなく、どうも実際に見てみないと大きさやイメージが湧いてこない。まだ樹木を見ても分かるの半分くらいしか無い私のレベルでこの木を探すのはきわめて難易度が高い。しかし、自然記念物の看板を見つけることが出来れば、この木を見ることが出来るであろう。そろそろ花が咲いている頃であろうし、なんとかこの木を見て見たくて、林道を車で奥まで入り、渓谷の周辺を探索してみる。


    落石がゴロゴロと転がっている林道を奥まで入り、渓谷の中を探索する。


    薄暗い渓谷の中。まさかこんな場所で人に会うとは思わなかった。釣り人でこの辺りの事情に詳しい方だったが、ヨコグラノキのことは知らなかった。


    白い花がたくさん咲いている。


    これはユクノキ(マメ科フジキ属)ではないかと思われる。


    花が散ってしまっているが、これはオオバアサガラ(エゴノキ科アサガラ属)と思われる。


    この渓谷で最も多く見かける木


    これはエノキと思われる。

 この渓谷には探している看板が無く、それらしき木は生えていない。林道を戻って別の支脈を探してみる。


    小さな紫色の花が咲き始めた低木があった。


    葉腋から花が咲いている。これはムラサキシキブ(クマツヅラ科 ムラサキシキブ属)であろう。紫色の果実は良く見かけるが花はあまり見たことが無い。


    羽根型のやや大きな実を付けた木があった。


    これはミツバウツギの実であろう。


    渓谷沿いの林道を探索していると看板を発見。自然記念物の看板ではないが、ヨコグラノキの看板である。


    渓谷に下りてみる。この木ではない。


    斜めにクロスするように溝が入る木の幹から見て、この木がヨコグラノキで間違い無さそうである。何本かあるはずだが、1本しか見あたらない。


    それもそのはず。数本が倒れてしまったようである。貴重な木なのに残念である。


    思っていたよりも高い木である。


    葉にはあまり特徴があるように見えない。


    枝先に小さな花が咲いているようだが、遠いうえに下から見上げるのでは花の様子がいまひとつ分からない。


    車に戻って望遠レンズを取り出し、対岸から撮影してみる。


    黄色い小さな花が咲いている。


    さらにエクステンダーを装着し、1,140㎜超望遠で撮影。まだ蕾が多いが新鮮な花が咲いている。


    トリーミング。黄色~黄緑色の小さな可愛らしい花が咲いている。

 発見した時刻が5時半ごろで、望遠レンズで花を撮影したのは6時を過ぎてしまった。しかし、その頃にはちょうど風が止んでくれてあまりブレることなく撮らせてくれた。ヨコグラノキとその花を観察するという今年の課題のひとつをクリアすることが出来た。秋には赤い実が成るはずである。訪問できるようであれば再訪してみたい。

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西沢渓谷に咲く花とシダたち  令和4年6月20日

2022年06月24日 | 渓谷
 西沢渓谷を訪れた一番の目的はコハクウンボクだったが、その他にも様々な花が咲いていた。もちろん、珍しいシダやカヤツリグサ科の植物も生育しており、それらも見て巡ってきた。この渓谷は植物の宝庫である。


    渓谷を見下ろして咲いているヤグルマソウ


    渓谷に咲くミヤマカラマツ


    こちらはちょっと珍しいモミジカラマツ


    滝の脇に咲くモミジカラマツ


    もう終わりかけているこのスゲ


    スルガスゲ。この渓谷以外で見かけることはあまり無い。


    もう痛んでいて雌小穂の果胞は一部脱落しているようである。


    渓谷の渕


    珍しいシダが何種類も生育している。これはオオクボシダ。


    たくさん生育しているがずっと正体が分からずにいるシダ


    辺縁寄りに円形のソーラスが付着している。


    おそらくこれはナンタイシダと思われる。


    発見出来ずに通過してしまい、戻って見つけたこのシダ


    ヒメスギラン。個体数はあまり多くは無い。


    貝殻状の胞子嚢が割れていて胞子は放出されているようである。


    梅雨時で雨が多く、水量がやや多い。


    初めて見るこのイチゴの仲間


    幸運にも花が咲いている。


    茎には棘が生えていない。


    これは見たいと思っていたミヤマモミジイチゴ。


    ミヤマモミジイチゴの花。花弁は白では無くてやや緑色がかっていた。一見すると残った萼のように見える。

 モミジイチゴはまだ花が咲くには早いのではないかと思っていたのだが、新鮮な良い状態の花に出会うことが出来てラッキーだったと思う。午後からの訪問だったので周回は出来なかったが、様々な植物と美しい渓谷を楽しむことが出来た。途中で花仲間に出会ったのには驚いた。

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コハクウンボクは遅かった 西沢渓谷  令和4年6月20日

2022年06月23日 | 渓谷
 コハクウンボクという花が乙女高原にあるらしく、探しに行ったが発見出来なかった。今回は確実に生育している西沢渓谷を訪れてみる。まだ見たことが無い木なのでどこにあるのか、どのくらいあるのか、どのくらい大きいのかも何も分からないが、渓谷道の中に「コハクウンボク」という看板がぶら下がっていたのは記憶している。その辺りに行けば、確実に見られるはずである。


    色とりどりの花が咲いたウツギの仲間。これはニシキウツギであろう。


    花は痛み始めており、散ってしまっているものが多い。


    花には毛が生えておらず、萼や花柄の毛も薄い。ヤブウツギとはだいぶ違う。


    崖の上に別のウツギの仲間が咲いている。まだ咲き始めである。


    白くて丸い感じの花


    トリーミング画像。花弁が4枚で、これはバイカウツギであろう。


    岩壁にヤグルマソウが咲いている。


    これが探しているコハクウンボクのはずだ。


    先端部を中心に葉に大きな切れ込みがある。


    たくさん生えている。しかし、花付きが悪い木なのか、花がなかなか見つからない。


    やっと花の付いている木を見つけたと思ったのだが・・・もう花は散ってしまっていた。


    橋を渡って渓谷の奥に入ってみる。


    これもコハクウンボクの木だが花が付いていない。


    渓谷の奥にもコハクウンボクが生えているが、やはり花は終わってしまっていた。


    少しだけ花弁が残っているものがあったが、良い状態のものは見当たらない。


    竜神の滝

 期待していたコハクウンボクは西沢渓谷にはたくさん生えていることが分かった。今年の花付きが悪いのかどうかは分からないが、花を咲かせている木は少なかった。1~2週間ほど訪問時期が遅く、良い状態の花が見られなかったので、来年に期待したいと思う。

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月光のレンゲツツジ 甘利山  令和4年6月12日

2022年06月18日 | 渓谷
 梅雨に入ってからは富士山が姿を現さない日が続いていたが、本日午後は久しぶりに富士山が見え出した。そろそろ甘利山のレンゲツツジが満開になっている頃であろうし、良い景色が見られるのではないだろうか。月齢13の月が日没前に昇って来ており、夜になっても月明かりでレンゲツツジと富士山が撮影出来るであろう。混雑を避けて日没頃を狙って甘利山に行ってみる。ところが、駐車場はまだ車がぎっしりと止まっており、数台の駐車スペースしか空いていなかった。明日の朝のレンゲツツジと富士山を狙っての車中泊する人たちが集まっているのだろう。ヘッドライトを装着して甘利山に登ってみると、まだ15人ほどのカメラマンがレンゲツツジと富士山、そして町灯りが灯り出した甲府盆地の景色を狙ってカメラを構えていた。


    日没頃の甘利山レンゲツツジ。雲が出ているが富士山が姿を現している。


    富士山の上には月が昇っている。


    夕暮れのレンゲツツジと月齢13の月


    次第にスッキリと富士山が見えるようになってきた。


    町灯りが灯った甲府盆地


    月と富士山とレンゲツツジ


    すっかり暗くなってきたが、月明かりがレンゲツツジを照らしてくれる。


    月光のレンゲツツジと富士山


    明るい月が昇り、レンゲツツジが無くてもこの日は良い景色だった。

 明朝もきっと良い景色が見られたのであろうが、仕事のことを考えると車中泊して朝の景色を撮って出勤するほどの根性と体力は無かった。夜の8時過ぎまで月光照らすレンゲツツジの景色を楽しんで撤退した。

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南アルプスの渓谷を探索  令和4年6月12日

2022年06月17日 | 渓谷
 南アルプスの渓谷の奥深くで珍しいラン科植物の目撃情報があったらしい。既に植物に詳しい方や私の花仲間が探しに行って来ているのだが未だに発見されていない。本当にそのランなのかどうかも画像が残っておらず不明である。おおよその場所を教えていただいたので、私も単独で探しに行ってみることにした。


    長い林道を寄り道しながら歩く。


    これはカマツカの花であろう。


    ウリハダカエデの花がたくさん咲いている。


    これはコミネカエデの花と思われる。


    ヤシャブシの若い実か?


    あの堰堤を越えるといよいよ本格的な探索になる。


    ミヤマハタザオがたくさん生えている。クモマツマキチョウが飛んで来そうである。


    沢の横に若いアカバナがたくさん生えている。


    ヒロハコンロンソウが点々と咲いていた。


    たぶんエナシヒゴクサ。まだ結実しておらず確信は無い。


    雄小穂が一番上に付きその下は雌小穂。テキリスゲであろう。


    ザックに吸水にやって来たヤマキマダラヒカゲ


    堰堤を過ぎて道無き渓谷を登って行くと、いよいよ南アルプスの懐深く入ってきた感じがする。


    急峻な渓谷を登る。


    かつて京都の山奥で見かけたランの花はこんな清流の脇に存在感たっぷりに生えていたが、残念ながら今回は発見出来ず。


    ここに生えているイノデは細長くて根元近くの羽片が小さくなっている。これはホソイノデであろう。


    ウサギシダを発見。


    だが何となく感じが違う。第一羽片があまり大きく無い。


    第一羽片の付け根の部分をトリーミングして見てみると、短毛が生えている。これはイワウサギシダではないかと思う。


    渓谷はまだずっと上まで続くが・・・目的地を通り過ぎてその先まで来たがランは見つからず、ここまでで撤退する。

 目撃情報のあったランは現在山梨県では野生絶滅となっており、かつて生育していたとされる山域もこちらではない。もしも発見されたならば数十年ぶりの大発見ということになったのであろうが、渓谷の様子を見る限りでは生育しているような感じでは無さそうである。イワウサギシダが本物であれば、山梨県では北岳に続いて2ヶ所目の生育地ということになるであろう。イワウサギシダは石灰岩地を好むシダで、今回の渓谷は堆積岩の谷であるが、一部石灰岩が混じっている可能性もある。一度見ただけでは確信できないので、いつかまた再訪してみたいと思う。


    デカいラショウモンカズラが・・・と思ったら、花も葉も形が違う。


    この花は山梨県には生育していないと思っていたのだが・・・


    これはヒイラギソウ。葉の形がヒイラギの葉に似ていて、大きな鋸歯がある。新発見ではないかと思う。

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残っていた川俣川東沢のヒラギシスゲ  令和4年6月5日

2022年06月10日 | 渓谷
 昨年何度か訪問してようやく発見した川俣川東沢のヒラギシスゲであるが、個体数が少なくおそらく発見した個体は上流から流れ着いてその場所に生着したものと考えている。どこかに群生している本体があるのではないかと探しているのだが見つかっていない。今回は昨年発見した場所に今年も生えてくれているのかを確認に出かけてみた。その他にもまだ見慣れていない樹木やイネ科、カヤツリグサ科の植物などが多数あり、いろいろと見て巡ってきた。


    フジの花が満開になっていた川俣川東沢渓谷


    これは良く見かけるイネ科の植物。


    茶色い葯が見える。これはスズメノテッポウ。良く似たセトガヤは葯が白い。


    これもイネ科の植物


    カニツリグサではないかと思うのだが全く自信無し。


    これもイネ科の植物。イネ科植物は田畑の畔や土手というイメージがあったが、渓谷沿いにも何種類もイネ科の植物が生えていることを知った。


    これはイチゴツナギか、その仲間であろう。いよいよイネ科は小穂を分解してみないと分からないかも知れない。


    見慣れてきたカヤツリグサ科はまだ分かり易いかも知れない。


    川俣川東沢で最も普通に見かけるスゲ、ナルコスゲ。水際を好んで生育し、しばしば群落を形成している。


    ナルコスゲの群落


    テキリスゲも普通に生えている。雄小穂が頂部に独立して着くが、良く似たアゼナルコは雌の下に雄が着く雌雄小穂であるところで区別出来る。


    大型のテキリスゲ。


    これはヒゴクサか、それともオニナルコスゲか?


    ヒゴクサにしてはやや大型に見える。


    雌小穂を良く見てみると鱗片は黄緑色をしている。オニナルコスゲは茶色いはずなので、これはヒゴクサであろう。


    昨年と同じ川の流れに穂が着くような場所にヒラギシスゲが生えていた。


    川の中州にも昨年と同じ場所にヒラギシスゲが生えていた。


    良く流されずに残っていたものである。


    先端部が雄小穂で黒っぽく、下が雌小穂。鱗片は幅が広くて黒茶色、果胞よりやや短い。


    良く似ているがこれは別のスゲのようである。


    果胞が細長くて雌鱗片も細くて長い。これはタニガワスゲと思われる。


    川岸の水たまり脇にヒロハコンロンソウが生えていた。


    コンロンソウに似ているが葉の幅が広くて切れ込みがある。


    成長して背が高くなっているが・・・


    コテングクワガタと思われる。


    川辺に生えるタネツケバナ。低地で見るものとは茎が緑色で少し違って見える。


    オシャグジデンダが生えていた。


    光沢の無いノキシノブの仲間、ミヤマノキシノブ。


    ヒメウツギが咲いていた。


    ミズキの花


    カマツカか、サワフタギか?葉の形をもう少し良く見て来るんだった。

 ヒラギシスゲは流されずに今年も生えてくれた。来年も生えてくるようならば、生着していると見て良いのではないかと思う。まだ分からない植物がたくさんある。

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南部町あちらこちら  令和4年6月2日

2022年06月08日 | 渓谷
 南部町の渓谷沿いに咲く着生ランが何種類か見ごろになっている頃だと思う。それと、一番気になっているのが昨年見つけたムヨウランと思わしき葉緑素を持っていなランである。高尾山では咲き出しているようなのでこちらでも咲いているかも知れない。何ヶ所か散策してみる。


    渓谷の岩壁に生えているこのシダ、ヒメサジランではないかと思うのだがまだソーラスが確認できていない。


    大きさは昨年とあまり変わっておらず、残念ながらソーラスは付いていない。先端が尖っており、幼弱なサジランかも知れず、ソーラスが着くのを待っている。


    期待していたムヨウランと思わしき菌従属栄養植物は何も出ていない。まだ早いのか、それとも今年は出ないのか?


    林道周辺を散策してみる。白い大きな花が咲いている。


    超望遠レンズで覗き込んでみる。満開のホオノキだ。


    こちらは雄しべ(?)が落下し始めていて花弁の上に落ちている。


    テイカカズラは少し痛み気味


    ウツギの花がたくさん咲いていた。


    この葉はフサザクラだと思う。


    この木もたぶん何度も見ているだろうが気にかけていなかった木。


    ウリノキ。黄色っぽい花がぶら下がっている。


    これはイタヤカエデと思われる。緑色の実がたくさん付いている。


    お目当ての着生ランはこの黄色い花。


    マメヅタラン。ちょうど満開である。


    周りの木の枝が伸びてだいぶ見にくくなってしまった。


    この大きな塊は樹皮が剥げて丸くなっているようである。落下してしまわないことを祈るばかりである。


    もうひとつの着生ランはこのムギラン。テイカカズラと一緒に生えている。


    青々としたムギランの葉。全体的には少し減った気がする。


    同じ木の別の場所。


    トリーミングして見ると、小さな花が咲いているようである。


    次の場所に移動する。見に行ったのはこのヨウラクラン。


    少し時期が遅かったようで、だいぶ散ってしまっている。


    咲き残りをマクロレンズで撮影するが、暗い場所なうえに風で揺れてなかなか撮らせてくれない。


    さらにもう1ヶ所。大きなイチョウの木を訪れる。


    イチョウの木に着生したマツバラン。胞子嚢をあまり付けておらず、あまり元気が無いように見える。

 いちばん見たかったムヨウランは残念ながら生えていなかった。周辺を念入りに探してみたがそれらしきものは見当たらない。気まぐれな菌従属栄養植物のランなので、そのうちひょっこりとどこかに生えてくるかもしれない。午後からの訪問だったがそれなりに効率良く散策できたのではないかと思う。

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そのほかに見てきた花と樹木 尾白川錦滝他  令和4年5月25日

2022年05月26日 | 渓谷
 錦滝界隈で見てきたのはユキワリソウだけでなく、他にもう1種類どうしても見ておきたい花があった。それとおそらくこの界隈ならば生育している可能性が高いヤナギの木の仲間も探して歩いてみた。


    どうしても見ておきたかったのがこの白い花。


    タガソデソウ。林道脇に何気なく目立たずに咲いているので、今までは珍しい花とは思わずに通り過ぎていた。


    地味に美しい花


    半透明な花弁がまた美しい


    崩落地ではいちはやく増殖したようでそれなりの個体数が生育していた。


    キケマンのようだが、細い葉も見えているようである。


    タネツケバナの仲間だが、葉が細く真直ぐに立ち上がり、タチタネツケバナになるのではないかと思う。


    山の主としばらくにらめっこした。


    これは普通に見かけるバッコヤナギ。葉の向きが整っておらずザワザワした葉の付き方をする。


    探していた木というのがこれ。


    花穂が出ている。ヤナギの仲間で間違いない。これは分布域から見てコマイワヤナギと思われる。


    日当たりの良い岩場を好んで生育しており、結構な数があった。


    若い果実


    綿毛を出して種を飛ばしている。雌雄異株のヤナギである。


    コマイワヤナギとシライヤナギは良く似ていてまだ自信を持って区別が出来ない。この葉柄や茎には毛が生えていないように見える。


    ハウチワカエデの赤い実。花は下向きに咲くが種になると上を向くようだ。


    おそらくアサノハカエデ


    花が咲いているが、これは雄花序のようである。


    良く見かけるが何だか分からなかったこの葉。これはダンコウバイの葉。花が終わるとこんな三ツ出の葉を付ける。


    フジの花が満開


    真っ赤なヤマツツジの花

 本日も樹木を含めていろいろと見て回ってたくさんの写真を撮り歩いてきた。コースタイムの2倍近くの時間を費やしてしまったが、新しい発見やそれなりの成果があった探索だったと思う。

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ユキワリソウ三昧 尾白川錦滝他  令和4年5月25日

2022年05月26日 | 渓谷
 錦滝のユキワリソウを見に行くのはずいぶん久しぶりな気がする。林道の途中が崩落してもう3年くらい経つであろうが、その前から訪れていない。他にも見たい花や探し物の植物などがあり、探索に出かけてみる。


    ヤマツツジの赤い花


    白いヒメウツギの花


    たぶんアイヅシモツケ


    林道の周辺で圧倒的に多いのがこのスゲ、ヒゴクサ。


    たまに生えているテキリスゲ。珍しいものでは無い。


    たくさん生えているこのスゲ。


    ヒナスゲ。このこげ茶色をしているほうが雄小穂。


    果胞になっているこっちが雌小穂。雌雄異株のスゲ。


    良く似ているがこれは別のスゲ。


    上に茶色い雄小穂、下に雌小穂がある。おそらくこれはイトスゲと思われる。


    林道の崩落地。ロープが張られているが危険な場所で、慎重に通過する。


    クリンソウが満開。


    錦滝に到着。


    滝の脇の岩壁にユキワリソウが咲いている。


    しかし訪問時期がやや遅く、花はもう痛み始めている。


    ヒメレンゲはまだ5分咲きくらいだった。

 期待していたユキワリソウは少し時期が遅く花はもう痛んでいた。林道のもっと先にはクモイコザクラが咲いている場所があるらしいのだが、私はまだ見たことが無い。教えてもらった場所に行ってみたが花が見当たらない。もう終わってしまっているのかもかも知れない。ならば、何年も前にクモイコザクラを見た尾白川上流のほうに見に行ってみることにしよう。


    イワガラミが付いている。


    もうすぐ咲きそうな蕾


    クワガタソウが満開


    オオヤマフスマが咲いていた。


    途中の岩壁にピンク色の花が咲いている。


    望遠レンズで覗き込んでみる。葉っぱがサジ状である。これはユキワリソウだ。


    林道終点


    林道終点から河原への下降はほとんど崖下りである。ロープが張られている急峻な斜面を下りる。


    この渓谷に下り立つのは何年ぶりだろうか。なつかしい感じがする。


    深い谷と向こうには鞍掛山の急峻な岩壁が立ちはだかる。


    岩壁を見るとピンク色の花が咲いている。クモイコザクラだろうと思ったのだが・・・


    近くで見ると感じが違う。


    葉の形がサジ型をしている。これはユキワリソウではないか。

 尾白川上流で以前に見たのは間違い無くクモイコザクラだったはずだ。しかし今回の訪問で咲いていたのはユキワリソウである。見間違えたのか、それとも別に咲いていたのか?岩壁を良く見直してみると、既に咲き終えたクモイコザクラが生えていた。


    ギザギザした葉があり、茎には毛が生えている。花はもう散ってしまっているが、やはりクモイコザクラがこの谷には生えていた。


    左が咲き残りのクモイコザクラ、右がユキワリソウ。この場所には2種類のサクラソウ科の植物が生育している。


    岩壁に咲いたユキワリソウ


    たくさん咲いている。たぶんもっと上流まで咲いているのだろう。


    ここから先は膝のあたりまで浸からないと遡上できない。ここまでで撤退する。

 久しぶりに下りた谷にはクモイコザクラの他にユキワリソウが生育していることが分かった。しかもかなりたくさん生育している新しい発見である。

 以前にこの谷から林道に登り返す時に、下りてきた時に使ったロープが見当たらず、そのまま上の稜線まで登り上げてしまい遭難寸前のところまで行ってしまったことがあった。今回はGPSを頼りに登り返すのだがまたしてもロープが見つからない。以前は左方向にトラバースして失敗したので今回は右方向にトラバースしつつ登って行ったが、とうとうロープが見つからないままに林道に登り上げてしまった。無事に林道に出たから良かったものの、一歩間違ったらまたしても遭難寸前の状況になったかも知れない。谷の中なのでGPSの位置が必ずしも正しいとは限らず、結構危ない谷だと思う。また行くかどうかは微妙であるが、目印のテープでも付けておかないと帰りは危なそうである。(続く)

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ヤマシャクヤクはもう終わっていた 身延山  令和4年5月14日

2022年05月18日 | 渓谷
 一昨年発見したヤマシャクヤクの群落であるが、昨年は行けずに終わってしまった。今年こそはと出かけてみるが、午前中は天気が悪くて小雨がパラつき、スタートが12時近くになってしまった。


    ガクウツギが見ごろになっていた。


    ガクウツギの花


    2年前に発見した時はオオキツネノカミソリかと思ったのだが、これはピンク色の花が咲くナツズイセンらしい。


    下に久遠寺を見下ろす。


    石碑


    石碑のところにキケマンが咲いていた。


    ハコネシダ


    岩壁にイワトラノオがたくさん着いている。


    ナナカマドだと思う。


    ナナカマドの花が満開


    杉の大木が立ち並ぶ参道


    たぶんベニバナニシキウツギ


    タチキランソウ


    滝が流れ落ちる


    たぶんヒメカンスゲ


    雄小穂と雌小穂。カンスゲの仲間は同定が難しい。


    これまた分からないスゲ。


    雄雌小穂。たぶんアオスゲ。


    見ておきたかったこの茶色い樹。


    ヒメシャラのようだが、これは少し珍しいヒコサンヒメシャラのはずだ。


    蕾が無いか期待したのだがまだ何も出ていないようだ。花が咲くのは7月ごろだと思う。


    本日の終点、感井坊。


    ヤマシャクヤクの群落。これが咲いていれば見事だったと思う。


    しかし、残念ながらもう花は散っていた。


    花弁の残りが少しだけ。

 この場所のヤマシャクヤクは花期が早いようで、ちょうど良い頃だろうと思ってやって来たのだが残念ながらもう終わってしまっていた。おそらくゴールデンウィークごろが見ごろになるのではないだろうか。来年に期待したい。

 その他に樹木類もたくさん見て回ってきた。(後編に続く)

コメント (2)
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八ケ岳の渓谷を探索  令和4年5月11日

2022年05月13日 | 渓谷
 今回の目的は主にクモイコザクラであるが、もうひとつ、昨年やっと見つけたヒラギシスゲの群落がこの渓谷のどこかに潜んでいるのではないかと思っている。今回入る渓谷は、かつて遊歩道が付いていたのだが橋が流されてしまい現在は通行不能になっている。沢の中を歩く形になるので、膝あたりまで水に浸かるのを承知のうえでの探索である。


    牧場の中に真っ白な花を咲かせた木が生えていた。


    もう1本ある。後ろは八ケ岳。


    さて、これはアオナシなのかヤマナシなのか、それともエゾノコリンゴ?


    この大きさの画像だと分かり難いが、葉の辺縁に尖った鋸歯がある。これはアオナシであろう。


    渓谷に入り、沢の中を遡上する。水量はあまり多く無く、さほど水に浸からずに歩くことが出来た。


    この渓谷内で最も普通に見かけるスゲ。


    ナルコスゲ。群生している場所が多数あった。


    テキリスゲは河原の砂地の場所を好んで生育している。まだ花が開いていない。


    ヤチボウズを形成しているスゲがあった。


    探しているヒラギシスゲを期待したのだが、これは鱗片が細く、タニガワスゲだった。


    これはヒナスゲか?それともサナギスゲ?小さなスゲで頂部の穂が脱落してしまっていると判別が難しい。


    別株を見てみると頂部に赤茶色い雄小穂が残っており、側小穂は雌である。これはサナギスゲであろう。ヒナスゲに比べると数が少ない。


    これは雄や雌の小穂が無くカヤツリグサ科では無くてイグサ科であろう。


    調べてみると、ヌカボシソウというイグサ科スズメノヤリ属の草らしい。


    目的のクモイコザクラは渓谷内のやや湿った岩壁に生育しているのが何ヶ所かで発見できた。


    クモイコザクラ。少し時期を過ぎていたようである。


    やや湿った岩壁を好んで生育している。


    右岸にも左岸にも点々と生育している。


    この場所は満開。


    満開のクモイコザクラ。葉は大き目だが切れ込みは少ないように思う。個体差が大きい。


    渓谷内の立ちはだかるような岩壁を見上げる。


    樹木類もちょっとだけ見てくる。これは花を咲かせたニワトコ(スイカズラ科ニワトコ属)であろう。


    スイカズラ科の花とはとても思えない。


    チドリノキ(カエデ科カエデ属)。カエデらしからぬ葉の形をしている。


    チドリノキの雄花。雄と雌は別に花が咲く。細い糸で吊るしているような花が咲き、チドリが飛んでいるように見える(らしい)。


    ミヤマエンレイソウがちらほら咲いている。


    コキンバイ(バラ科) あまり多くは無い。


    堰堤が見えてきた。あれを越えて上流まで行く予定だったが、このあたりは崩落が酷く、ここまでで遊歩道に登り上げることにした。


    遊歩道脇に咲いていたフイリフモトスミレ


    オトメスミレが結構咲いていた。

 クモイコザクラは思っていたよりも点々と生育していることが分かった。探していたヒラギシスゲは残念ながら発見出来なかった。下流域で何ヶ所か発見されているが生育状態が安定せず、以前見つけたと聞く場所では今年は発見出来なかった。おそらく上流から流れ着いたものが偶発的に生育したものではないかと考えている。きっとどこかに群生があると思っている。

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カジノキか、それともクワの木か? 佐野川散策  令和4年5月3日

2022年05月07日 | 渓谷
 佐野川の流域に以前から注目している木がある。樹皮と葉の形から見るとカジノキではないかと思っているのだが、花と実を確認してみないと確定は出来ない。そろそろ花が咲いている頃であろう。見に行ってみる。


    これは別の場所に生えていたマグワと思われる木の実。もしカジノキならば、これとは違う長い毛が生えた花が付いているはずである。


    ゲート前の広場に車を止めて出発である。


    これが注目している木である。


    木の幹はひび割れが目立つ。


    枝を見上げると赤っぽい実が着いている。


    赤い実。しかし毛が生えてはいないようである。


    これは期待していたカジノキでは無くてヤマグワであろう。残念。


    他の木を見て回る。


    先端のほうに細かい花がたくさん付いている。ウルシ科の木は判別が難しいが、これはヤマハゼ(ウルシ科ウルシ属)ではないかと思う。


    カラスザンショウ


    カラスザンショウは樹皮や枝に棘があるので分かり易い。


    先日見てきたばかりの木。意外と普通にあるのかも知れない。


    ミツバウツギ(ミツバウツギ科ミツバウツギ属)であろう。


    白い花をたくさん咲かせた大きな木があった。


    これはミズキ(ミズキ科ミズキ属)であろう。


    アジサイの仲間であろうが、白くてやや大き目の花が咲いている。


    これはガクウツギ(ユキノシタ科アジサイ属)であろう。


    気になっていたエビネの咲く場所は伐採によってだいぶ環境が変わってしまっていた。


    消滅したかと思ったが、しっかりと咲いてくれたエビネ


    日当たりが良過ぎて今後が心配である。

 期待していたカジノキは残念ながらヤマグワであった。本物のカジノキはまだ見たことが無く、今後の課題である。

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