洋裁をすると、布地を頂くことがあります。こうした布地を「生かしたい」といつも思うのです。
そうして工夫が生まれていくのですが、例えば、”黄土色の布地”を頂いたとしましょう。
夏物の生地で、肌触りもよく素敵ですが、鏡の前の自分の顔には写りが悪いのです。
そのままスッといつものように、ウキウキと作業しようとはなりません。
そうした時に、顔に近い部分に、生成りの布を配置することにします。襟繰りに3センチの幅で、それを配置してもいいですし、最近のデザインでは肩から肩へと続くように素敵なデザインもあります。顔の近くに生成りを入れることで、顔写りがグーンとアップするわけです。黄土色は、気に入らないどころか、素敵な服になります。フレンチの袖にしてみれば、きっと素敵になるとやる気もでてきます。
色はすべて素敵な色です。それを自分に合うようにするのも、デザイン一つで見違えるようになります。このようにデザインのもつ魅力は、作る者の機動力となるのです。
気に入ったデザインがあり、心動かされたデザインのページは、コピーして自分のデザイン帳として、ファイルしておくといいですよ。
後日、そのデザイン帳のデザインが活躍する日もあるのですから。
一方流行のスタイルがあります。それは若い時のようにはいかないですが、少しづつ自分に取り入れながら、いつまでも自由な服装を楽しみたいものです。買わなくても、私はときどきそうして試着を楽しみますし、気に入れば買います。