水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

週末

2014年04月19日 | 日々のあれこれ

 長い一週間だった。
 先週末部活登録があって、月曜から水曜にかけて楽器適性チェックなどをして、楽器決めをした。
 希望がかわななかった新入部員もいたので、そのあとちゃんと来てくれるかという心配もあった。
 毎朝「日刊スポーツ」の占い欄を見てるけど、「トラブルの矢面に立たされる可能性がある」と書いてあった日はドキドキしてた。何人もやめるって言ってきたらどうしようとか思って。

 楽器決めのあととか、選択科目の説明会のあととかに大体話すことだが、人生は一本しかない。
 AとBと選択肢があったとき、同時に両方を試してみて選べるなら、より正しい判断ができるのかもしれない。
 でも、Aを選んだときはBはできないし、Bを選んだらAはできない。
 ひょっとしたらAにものすごい才能があるかもしれなくても、Bを選ぶとそれは試されないままに終わる。
 自分だって、吹奏楽部の顧問を何の経験もないまま引き受けて(与えていただいて)、今でこそ自分にあってる部活でよかったなと思うけど、同じように経験のない野球部の顧問にたまたま配属されていたら、今頃甲子園の常連になっていたかもしれない。
 そんなことは絶対にないとは誰もいいきれない(ないけどね)。そしたらプロ野球のヘッドコーチに招かれるかもしれないのだ。

 吹奏楽部があってると思うようになったのも、しかし、最初からではない。指揮も自分でしなさいと指令をいただいた十数年前から、少しずつ譜面を読んだり、他の学校を見学させていただいたりし、いろいろ自分なりにやった結果そう思うようになったのだ。
 昔みたく音楽の先生に全部まかせた状態で続けていたなら、今ほど充実感を持てているかという疑問だ。
 結局自分にあっているかどうかというのは、自分が選んだことで、いやむしろ他から与えられたことでも、それをきちんとこなしていこうという姿勢で取り組んでいけば、それが適性となるのだろう。
 人間には無限の可能性があるとよく言われる。
 たしかにそうかもしれない。
 ただ、その可能性を試すことがらは有限、というか一時に一つだけだ。
 その一つをとりあえず一生懸命やってみようという姿勢が、なんといっても大事で、部活でも大学でも就職したあとでも、その原則は変わらない。

 新入生たちは、それなりに楽しそうに取り組んでいるように見えた。
 楽器決めのあとに、入部させてくださいという子があらたに三人きた。
 ありがたいことだ。何十人来てもOKだ。

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4月18日 | トップ | クリニック »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメントを投稿

日々のあれこれ」カテゴリの最新記事