18年にもなりますか

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スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

2008-12-07 19:33:55 | 映画
 2008年1月に日本で公開された、ミュージカル仕立ての映画。

 舞台は19世紀のイギリス。厳しい階級社会の中で普通の理髪師として美しい妻と子どもに恵まれて生活していたベンジャミン・バーカーは、悪徳判事の罠で投獄され妻と子を奪われてしまう。

 この恨みを晴すために脱獄しトッドとして改名したバーカーは、もと居たフリート街に戻り理髪師を営みながら、なんの躊躇いもなく次々にその鋭利な剃刀で人を殺して行く。そしてその遺体はパイ屋へと運ばれて行く。

 トッドの自分の妻に対するピュアな愛情が、トッドに恋するパイ屋の女主人の想いによって巧に利用されてゆくことでストーリーが展開するが、映画の結末には、なんとも言えない後味を残した。

 猟奇連続殺人という設定とティム・バートンの映像世界で描かれる屈折した愛情の絡み合いが、単なるホラーやスプラッター映画にはなっていないで、テンポ良く進むのはミュージカルにしたからだろう。

 作品的にも今までに無いと言って良いと思う。

 


 ティム・バートンとジョニー・デップの組み合わせということもあって、楽しい作品を期待していた人も多いと思うが、これは本当に挑戦的な映画。パイレーツ・オブ・カリビアンでジョニー・デップ様~♪と言ってたファンもこの映画でのジョニー・デップの役回りには従来の距離感では居られなくなっただろう。


 日本ではR-15指定、イギリスでは18歳未満の鑑賞禁止。アメリカでもR指定がついているぐらい、映像的にかなり衝撃的でもあるので、血しぶき系が苦手な人は観ない方がいい。


 監督:ティム・バートン
 主演:ジョニー・デップ
    
 点数はつけられません。この原作を映画にする時点で、そもそも挑戦的だし原作として好きじゃないので。ただこういう猟奇殺人物をティム・バートンが監督するとこういう出来上がりになるんだという彼の力量をしっかり見せてくれたという点では素晴らしいと思う。



 

バタフライエフェクト

2008-12-07 12:37:02 | 映画
 2005年に日本で公開された“人は人生を変えられるのか”をテーマにしたサスペンス映画。

 以前にも書いたが、最近の映画のジャンルはとても難しいのだけども、今回はストーリーの先の展開が予測できないので、サスペンスという枠に入ると考えて、サスペンス映画とした。

 
【ストーリー】
 主人公のエヴァンは、少年期から成人に至るまでの間に起る事件・事故が自分を含めた人の人生を変えてしまうことに悩んでいる。

 そんな時、自分の感情を過去のシーンにオーバーラップさせることで、過去にもどってやり直せることを発見する。

 過ちを自由に変えることが出来るようになったエヴァンは、次々に過去を変えて行くが、思ったようにならない。

 エヴァンは自分の人生や他人の人生、愛する人の人生の為に最後にある選択をすることになる。





 バタフライエフェクトとは、過去の小さな、たとえば蝶の羽ばたきがその後さまざまな連鎖を呼び大きな影響を現在に与えるというカオス理論の一つを表した言葉。

 この映画は人の上に起きる事件や事故が、人生にどれほどの影響を与えるのか、それは必ずしもいいことばかりではないこと、そして時に愛する人さえ苦しめることになることをストーリーの中で表現している。

 何度過去を変えても、思うような結果にはならないことで、最終的にエヴァンが選択したものは、何とも言えない悲しい選択だった。


 映画的にもとても引きこまれるし、展開も予想がつきそうでつかない。人が生きていくことというのは、こんなにも大変なことが待っているものなのかということや、結局は自力でやるしかないんだということを示唆した映画。

 見応え十分だし、考えさせられる映画です。

 監督:エリック・ブレス/J・マッキー・グラバー(兄弟監督)
 主演:アシュトン・カッチャー
 
 点数つけるとしたら90点

 バタフライエフェクト2は、バタフライエフェクトを観た人にお勧め。
 ちょっとエンディングが物足りないので、こちらは75点ぐらい。
 でもお勧めできます。