18年にもなりますか

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永遠の0

2014-06-02 09:06:00 | 映画
この大ヒット映画について、改めて書き残すことにした。

この映画で多くの人たちがおそらく同意するのは宮部久蔵が、どれほど「命を大切にせよ」という信念をもった人物であったかという事。

それは、彼が彼の家族に対して注いだ直接的な愛に現れるだけではなく、訓練生や同じ零戦に乗って闘う者たちに対して、未来の為に生きろと怒った所にも現れている。


宮部を知る者すべてがその信ずるところを理解したわけではない。人と言うものはそういうもの。本人の願うところを理解しないで、表面的に受け取った印象で評価をするもの。しかし、宮部のそれはそんな評価で揺らぐものではないのは、語る必要もない。

宮部の信念の意味するところを知った者たちが、宮部の戦死後に、宮部の家族を守るというかたちで「愛」が実現したところにこの映画のメッセージの一つが現れている。

それは、「人の信念、愛に驚嘆したものは、感動し、行動するものである」ということ。宮部の行動は人を動かす為のものではなかったはずだが、宮部の広い「愛」は、周囲のものを行動させるにまで至った。一人の人物の存在が別の人間に生きる意味を与えるという事が、戦時の特攻という背景の中でコントラストされていて、映画を観る者の心を強く揺さぶる。



そして二つ目のメッセージは、そういう「人」たちを戦争は容赦なく奪うということ。第三のメッセージはその戦争を表面的な部分でしか捕らえていないにもかかわらずすべてを理解したようなスタンスでいることは極めて愚かで、そのままで良いのかと我々観るものに問うかたちで送られている。

この映画から読み取れるメッセージは、これほどにも多様で、現代を生きる私たちは余すところ無く受け取らなければ成らない。

そして、せめて、表層的な部分のみで物事の本質を分かったような気にならないように自戒する事は心がけたい。多くの人たちが観るべき映画である。

監督:山崎 貴
脚本:山崎 貴、林 民夫
原作:百田尚樹
主演:岡田准一、井上真央
     

田中 泯さん演じる景浦の演技が光る。ここが効いてるから、永遠の0が映画として人を惹きつけるのだと思う。

「0」はラブとも言う。
 百田尚樹氏は、何も言ってないが「永遠の0」は「永遠の愛」と読むべきかもしれない。

2014年7月にDVDが出るそうだ。



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