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同じ過ちを繰り返さないということ

2005-06-11 00:49:46 | 
 コンピュータシステムの開発に関わったことがない方にはあまりなじみの無い話を一つ。

 いわゆるシステム開発の中での話。お客様のシステムが稼働し始めてしばらくしたときに、ある引き当て処理で問題が発生した。ある商品に関してマイナス在庫が発生してしまったのだ。いろいろと調査した結果、伝票の採番ロジックに問題があることが分かった。その報告を聞いて、お客様業務への影響を確認し、その問題に対してどのように対応しようとしているのかを、開発部門の責任者に尋ねた。そうすると、かくかくしかじかこういう分けで問題が発生したので、修正を指示したとの事。

 いや、そうじゃなくて、二度と問題を起さないということにもっとこだわりをもって、本当に、現場がやろうとしている対応が正しいのかどうかを確認したのか?をその責任者に聞いたが、答えは「確認していません。指示しただけです。」とのこと。

 「それやったらあかん!」と一喝してしまった私。「かれらにロジックフローを描かせて説明させなさい。」とその責任者に指示。その後いつまで経っても報告は来ない。

 技術者ならば、自分たちの作ったプログラムや自分たちの考えたロジックに問題があったとしたならば、もっと”ちくしょう!”という気持ちを持つべきだし、”二度と同じ過ちは繰り返さないぞ!”とプロとしてのプライドを賭けてもらいたいものだが、残念ながらそんな”気概”なないようである。

 モノづくりに携わる者として、やはり不具合、ロジックミスは恥ずべきだし、猛省のうえ、プライドをもって自分の手で改修し、1つずつ成長すべきである。しかし部門の責任者さえ、甘くなっている現状はその期待以前の状態である。

 技術の伝搬は大切だと頭で分かっていても、実行できていない典型的な状況。いい歳をした大人が情けない。

 このような例はどんな会社でも見かけるものだ。特に公共性をもつ仕事の場合、問題が発生したら大々的に報道される。JR西日本の問題はその例だ。

 しかし、改めて考えてみたい、彼らの過ちと同じような過ちは自分の職場には一切ないのか?問題があったとして、自らそれを改めようとしたか?あるいは周囲にそのように働きかけたか?

 同じ過ちを繰り返さない為の努力は、想像するよりもはるかに難しいし、簡単に成果がでるものでは無いものである。