ツークラ関東GUMI

ツーリングクラブ関東GUMI

バイク好き、ボルティー好きの仲間が集まって作ってます。
元Volty関東組

欲望の果ては

2008年02月16日 | けんたの部屋
 時の権力者も、現代に生きる億万長者も、そのような世界に無縁な、俗に言われる一般の人々も尽きることのない欲望を糧に今日も生きている。
 欲望は人類を発展させ続け、人はついに宇宙(そら)にまで進出を果たした。
 だが、これから語られる事は欲望という点は共通しているが、人類の進歩に何か関係あるかというと、まったく関係は無い。


 


 10年と少し前から探しているものあった。

 GSX400FW
 できれば赤白カラー。
 

 高校生の時に乗ったバイクだけれど、未熟故に買ってから2カ月でつぶしちゃった。
 なのでちゃんと走らせてやりたいという想いがいつもあった。
 だからネットでちょくちょく検索していたのだけれど、見つかったことはなかった。

 去年fukuさん家へ行った時にfukuさんとさん太さんから、中古バイクの大手検索サイトを教えてもらった。
 それからたびたび検索をかけてた。
 そしたら07年も終わりの頃、1台あったよ。
 東北地方に。
 
 色は黒赤。
 写真で見る限りは問題なく走れそう。
 どうしようかなぁと考えてるうちにその掲載は終わっちゃった。
 でも売れたから掲載をやめたわけじゃないよなぁなんて思っていたら、出てきましたよ。赤白カラー。しかも関東で。
 すごく欲しい!!と思いながら写真をよく見ると…。
 
 フロントのキャリパーが外れているし、ミラーもバーエンドもない。
 大丈夫かね?


 



 以前大将に「FWを探してくれ」とオーダーしたことがある。
 

 デビューイヤーは1983年。頭の中ではついこの間のことだけれど、20年以上前の車だ。
 我に帰って考えれば立派なクラッシクカーだよ。
 ZⅡなんかみたいな人気車種なら今でも走らせるノウハウはあるだろうし、高価だけれどパーツもあるだろう。
 けれど「不」の付く人気車のFWはキビしい。
 事実その時に大将には「やめたほうが良い」と言われたしね。


 

 年が明けて1月も始まったばかりの頃、ボルティで筑波を走るイメトレをしていた時のこと。筑波をGSXR400Rで走ったらどんなだろう?って思った。
 
 このバイクも以前乗っていた物で、10年乗ろうと思いながらも5ヶ月でR1000と交代したバイクだ。
 検索してみると、ある程度はあるのだけれど値段が高い。
 僕が買った時と同じか、それより高いくらいだよ。
 車検もあるしあっさり却下。

 で、思いついたのが250レプリカだ。
 車検ないし、これなら良いかと検索してみると…。

 
 レプリカ高いよ!!
 CBRもZXRもR400Rと同じような値段。

 こりゃ無理だ。

 じゃあと思いついたのがカタナ250。
 思ったより高いけれど、レプリカより大分安く、何とかなりそう。
 研究しようと掲載されている写真を見ていると、何かトップブリッジが気に入らない。
 剛性低そう。
 考えればカタナ自体がサーキット向きじゃないし。

 


 ここでまた思い出降臨。
 コブラがあるじゃん!
 アルミツインチューブフレームだし、サーキット向きだ。
 まぁ元がレプリカだしね。
 
 ただこれもバンテッドの陰に隠れた「不」の付く人気車。
 売ってるのかな?
 検索してみたら関東圏に4台あった。
 値段も何とかなりそう。


 次の日早速大将に相談してみる。
 僕の浮いた気持ちを知らない大将の答えは「良いタマは期待できない」だった。
 デビューした時に買った思い出しかないけれど、
 なんてったってこれも15年位前のデビューだもんねぇ。
 当然と言えば当然の答えだ。
 もし買うときはよろしくと話を終わらす。



物の古さ以外にも乗り越えなきゃならない関門がもう一つ。
お嫁様の承認だ。


 

 けんた家を国会に例えるとお嫁様が参議院で僕が衆議院だ。
 当然物事の最終決定権はお嫁様にある。
 コブラ購入案は僕の脳内衆院で満場一致で可決された。
 あとは参院に送るだけだけれど、タイミングが大切だよね。


 


 何日か様子を見ていたある日の夜。
 ちび子も寝て、2人で紅茶を飲んでいるところで購入案を切り出した。



「ねえ、ちょっち欲しいものがあるのだけれど」
お嫁様はあまり警戒もせずに「なに?」と聞いてきた。
「バイク。最初400を買おうと思ったのだけれど、車検があるからやめて、250にしようと思うんだ。何とか小遣いの範囲でやれると思う」


最初はお金のかかることも考えたけれど、必要な経費を圧縮しましたよ。みたいなこと言うところが少し姑息。
当然のように「ボルティと入れ替えるの?」ときた。
ボルティを買う時も、Rを売りに出すと思ったくらいだからなぁ。
「あれなくなったらお茶会に行けなくなるよ」
「ふ~ん、じゃあレースやめるんだね。お金かかるし」
「レースは続けるよ」
少し驚いて「お小遣い足りるの?」
「うん、大丈夫だよ」と堂々と言ってみた。
この後の切り返しが、わがお嫁様ながら流石だなぁと思った。(((゜д゜;)))





「そんなに余裕があるなら、お小遣い減らしても平気だね」


!!?
なんでそうなるのさ!
ちゃんとやり繰りするよっ!!
理不尽さを訴えてみるも、これからかかるちび子の教育費とかの話しを出されると反論どころではない。

多少の抵抗はあると思っていたけれど、こんな展開は予想もしていなかったよ。





気がつけば
お小遣い20%減はけんた家参院を通過し、
この事により予算不足に陥った僕のコブラ購入案はお蔵入りとなった。



それから数日後、
さん太さんからのメールの中に気になる文面があった。


「今年の夏の筑波TTには4気筒250でのレースがある」
と。






今は動けない
それがさだめだけど
あきらめはしない
もう
目覚めたから



                        まだまだ終わらんよbyシャア