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日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

『あなたもいままでの10倍速く本が読める』 ポール・R・シーリィ (著)

2006年06月20日 | Book
僕は少し難しい本を読むと一回で理解することはあまりありません。一回目はほとんど理解していないこともある。しかしなぜか、全然理解していないのに、ページを読み進め日本語を頭の中で読んでいきます。

そして二回目に読むと、その本が意外と理解できていくことがあります。一回目のときは全然理解していなかったのに、二回目に読むと自然に文章からイメージができてきます。スピードはゆっくりなのですが、一文字一文字が頭に入ってくる感じです。

一回目には理解できていないのに、二回目には理解できるというのは「不思議」です。だって一回目には分かっていないのだし、それから二回目を読むまでにべつに何か資料を調べたりもしていない。つまり一回目も二回目も読む条件は同じはず。なのに一回目には分からなかったことが二回目には分かっていることがあります。

なぜそうなのかを推測すると、頭の中に「不思議」な能力があると仮定せざるをえません。つまり、一回目に読んでいるときに、頭の表面的な部分では「理解できない、理解できない」と苦痛に感じているのですが、意識のその表面的な苦痛の裏で、頭は、あるいは今流行の「脳」という言葉を使えば、脳は私の知らないところで文章を読んでいることになります。脳は理解しているのですが、その理解を私の意識まで届けることができていない。

しかし二回目を読むと、脳は自分の理解したものを、どうすれば私の意識まで届けることができるかについてコツをつかむようになるのです。

一回目に読んでいるときに、意識上は理解していないのに、脳は勝手にすでに文章を理解しているという考えは私をわくわくさせます。私たちの脳は自分の目にしたものからすでに多くの情報を勝手に受け取っているのですから。

『あなたもいままでの10倍速く本が読める』は、おそらくそういう頭の働きを積極的に活用しようとしている本です。

私はこの本が提唱している“フォト・リーディング”のテクニックをマスターしていないから、言わんとすることを全部わかっていないと思うけれど、わかっている部分もあると思う。

著者が言うには、本は隅から隅まで“読む”のは非効率であり、眼に文字を写し取ってイメージ化していくものだということ。一ページに一秒ほどかけてページの文字を“見て”、眼にページを“写し取り”、それで全頁をめくっていく。

この時点で私たちの脳は本の内容をすべて理解している。しかし脳はそれだけでは自分の理解したものを上手く私たちの意識に届けることができない。

そこで脳が仕入れた情報を引き出すために、私たちは自分の問いを明確にする必要がある。つまり、その本から自分は何を知りたいのかということです。その問いを明確にして、また本をめくっていき、“インスピレーション”で「ここ」と思う部分の文章・段落に眼を通して行く。

よく本屋で何気なく手に取った本でぱっと開いたページにはっとさせられるような文章に出会うことがあります。これは面白いと思って買って家に帰って読みます。たしかに買って読むとその本は面白いのですが、もっとも有益だった情報は、その本屋で手にとってパッと開いたときに飛び込んできた「ここ」の文章だったりします。

結局インスピレーションは無駄なプロセスを省きいきなり核心を突く文章を私に教えてくれているのです。

フォトリーディングはこのインスピレーションを信頼する本の理解の方法です。一文字一文字読むのではなく、自分は自分にとって重要な情報を引き出せることを信頼して、頁をめくり眼に留まっていく文章から内容を理解していきます。

僕自身はむしろ一文字一文字文章を読むことの快感をなかなか手放せないので、この著者の態度だけが正しいとは思いにくいのですが、それでも興味深い本ではあります。


参考:「フォトリーディング・セミナーに行ってきました その1」 『日々の生活から起きていることを観察しよう!! by ムギ』
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2 Comments

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記憶 (フジキセキ)
2008-01-05 23:38:28
はじめまして
少し興味ある文章なのでコメントさせてもらいます。
初読してわからない本を再読して理解できる事
これは初読は0から1なのでそれまでの自分の人生に
経験のない事に関する文章ならば理解できない場合は
あるでしょう。
再読すると理解できるようになった。
これはまず一度読み再読まで少しタイムラグがあります。その間に脳の中で編集が行なわれているからでは
ないでしょうか?
特に睡眠は編集作業には大事です。
一度記憶したものを編集していくのは人間にとって
得意な事かもしれません。

>よく本屋で何気なく手に取った本でぱっと開いたページにはっとさせられるような文章に出会うことがあります。これは面白いと思って買って家に帰って読みます。たしかに買って読むとその本は面白いのですが、もっとも有益だった情報は、その本屋で手にとってパッと開いたときに飛び込んできた「ここ」の文章だったりします。

立ち読みの際、その本のキモを読んでしまう事は
私も時々あります。
自分自身にとって一番美味しい所を立ち読みで
読んでしまって買って帰ったらそこまで挽き付ける
文藻はその本になかったと言う事は仕方ないでしょう。
コメント、有難うございます。 (涼風)
2008-01-06 11:46:37
フジキセキさん、はじめまして。

なるほど、過去の情報にアクセスするのに脳は多少の時間を要するということですね。

本を初読しても、本の内容と記憶を照らし合わせるのには時間がかかるんですね。

その記憶の編集も睡眠ごとに行われているのなら、時間を置いて同じ本を読み直すと印象ががらりと変わるのも不思議ではないんですね。

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