淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「終わりの2月」

2006年02月28日 | Weblog
 2月が終わる。
 今冬は、冬将軍が早く訪れ、そして暖気もまた早くやって来た。
 今日は昨日と同様に、一週間以上連続して続いた暖かさが終わって、寒さがぶり返している。
 雪が降り、風も強い。
 でも、確実に春の気配がしている。

 今日で2月が終わるのだ。終わりの2月。

 大きな仕事が済んで、凪の穏やかな毎日が続いている。
 定時に仕事を終えて、同僚のSと久しぶりの飲み。シネマ・ディクトの向かいの飲み屋さん。
 ざっくばらんな話に終始。たまにはこういう飲みもいいもんだ。遠慮もないけど、隠し事もない。焼酎を空け、焼き鳥に喰らいつく。

 千鳥足で、家までの道をふらふらと。
 人間の心の動きなど、いい加減なものだ。ちょっとした言動に動揺し、ちょっとした言葉で励まされる。
 脆くて、弱くて、慇懃で、悲しくて、切なくて、すぐに崩れ落ちる。
 でもなあ。友達だけは大切にしたい。
 だって、独りでなんて生きていけないもん。

 吉田兼好になりたい。
なんて、夜空を見上げながら思ってみる。
 「徒然草」を書いた吉田兼好は、生前、京の「双が岡(ならびがおか)」という里山に、「無常所」、つまり墓を設けていたらしい。
 「つれづれなるままに」その日を暮らしてゆくって、一体どういう感じなんだろうなあ。遁世者。孤独だろうなあ。でもそれをまた愛している。

 しっかし。よく言うよなあ。遁世者? ほんとは孤独に耐えられないくせに!
 
 吉田兼好は「徒然草」の中で言っている。
「人は、無常(死)の身に迫ってくることを、束の間であっても忘れてはいけない」と。
 そしてこうも叫ぶ。
 「ただ今の一念、空しく過ぐることを惜しむべし」と!
 つまり、今この一瞬を生きよ! ただ空しく過ぎてゆく事を、心から惜しむのだと!

 月日は儚く過ぎてゆく。
 人生も、ただこのまま、まったりと過ぎてゆく。
 2月が終わり、春が来て、そのうちまた夏がやって来て、そのうち秋が訪れる。
 何もかもは過ぎてゆく。ただ過ぎてゆく。

 ああ。
 人生って何なんだろう?

 
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