
朝の5時前には必ず起床する。何が何でも起床する。そして、早朝の3~4時間、集中して執筆活動を行う。その執筆も午前中にはピタっと止める。まだまだ書きたいと思っても、そこで絶対に終わらせる。
そのあとの時間はランニングを10キロする。あるいはプールで泳ぐこともある。徹底的に身体を鍛える。
そして日が暮れたら仕事はもう一切しない。好きな音楽を聴いたり、映画を観たり、本を読んだりして、夜の10時前にはきちんと就寝する。
それを日々繰り返す。習慣化する。好きなことだけをやり、嫌なことは絶対にしない・・・。
作家の村上春樹氏は、そういう毎日を送っていると自分自身のエッセイで書いている。

もちろんそれは、作家としてきちんと生業が成立しているからこそ成せる技だろう。一般人には中々出来ない。生活を維持してゆくためには好きな自由時間を投げ捨ててなんとか働かなくてはならないからだ。
でも、こんな村上春樹のような日常を送りたいと思う。激しく憧れる。その10分の1でもいい。ちゃんとしたい。きちんとしたい。清潔でシンプルに、汚濁の塗れた世界から距離を置いた生活を歩みたい・・・。そう思う。

昨日、「アマゾン」から村上春樹関連の新刊が届いた。
「村上春樹 映画の旅」という本である。
監修が「早稲田大学坪内博士記念演劇博物館」というところで、村上春樹と彼のこれまでの創作活動に影響を与えた映画を、ここにたくさん載せている。
村上春樹自身の「書下ろしエッセイ」も収録されていて、彼の小説を映画化した監督へのインタビュー記事や、彼と小説と映画の関連資料も数多く掲載されている。
まだすべてを読んだわけじゃないけれど、中々面白い内容ではある。ただ、村上春樹ファンじゃなければ、あまり読む意味はないかもしれない。

こうしてまた村上春樹に完全に寄り添ってしまっている自分がいる。
いいんだろうか? こんなふうで。なんか少し違うと思う。
ただの憧れじゃないか、このままだと。
そうなんだよなあ。
目標にしているそのライフスタイルを、自分自身にきちんと取り入れないと、単なる熱狂的な1ファンで終わっちゃう。
それじゃ、ダメなんだ。
ちゃんと自分に活かして、それを実践しないと意味がない。

Pain is inevitable, Suffering is optional【痛みは避けられない。でも苦しみはオプション、自分自身の選択権だ】。
「走るときについて語るときに僕の語ること」ー村上春樹