淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「偽善系 やつらはヘンだ!」(日垣隆著)は痛快だ。ほんと、世の中は偽善と欺瞞で溢れてる。5

2023年07月19日 | Weblog
 かなり古い本である。
 いつもの如く、買ってからずっと「積読」していて、最近、本棚から久しぶりに取り出して一気に読んだ本だ。日垣隆氏の「偽善系 やつらはヘンだ!」という本である。

 「偽善系 やつらはヘンだ!」、世に蔓延る偽善者たちをバッサバッサと切りまくる。
 なんでも学校が悪い、教師が悪いとヒステリーに叫ぶ人権ママ、郵政省や文科省の怠慢、それから名著と言われている本を世に送っている著名人たちがいかに偽善的であるかを徹底して暴いてゆく・・・。

 たとえば。
 誘拐してきた少女を、十三人の若者たちがなんと41日間(一か月以上である!)にも亘って毎日のように輪姦し続け、牛乳以外の食べ物をろくに与えず、しかも、しかもである、トイレにも一切行かせずに、排便や排尿をしているその姿を少年たちの前で強いるという、悲惨極まりない卑劣な行為を繰り返した事件があった。
 十三人が犯し続けた監禁部屋は狭い3DKで、家に住んでいた少年の母親は、少女と当然の如く何度も会っているにも関わらず、助けることさえしなかったという。
 そして少年たちは結局、少女を殺し、死体をコンクリートに詰めて捨て去ったのである。
 まさに地獄絵図。
 亡くなった女子高生の両親は、若者たち十三人全員を殺してやりたいと心から思っただろう。

 このおぞましい事件を、「人権」という視点からルポして一冊の本にまとめたある作家を、日垣隆は毅然と批判する。人権という言葉を「加害者」に対してのみ使い、そこに地獄の真っ只中で苦しんだ「被害者」の立場には与しない、そういう偽善に満ちた姿勢に対してだ。

 この本には、進歩的文化人と評される何人かの作家や評論家や大学教授たちをも俎上に乗せてぶった切る。
 そして、「北朝鮮」は地上の楽園であり、ソ連のスターリンを擁護し、中国を「自由はなくなったかもしれないが、餓死もなくなった」と称賛してきた知識人たちの欺瞞と偽善をも容赦なく批判する。

 世の中には今でも「欺瞞」と「偽善」で溢れ返っている。
 ああ・・・。











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