
全米ドラマ「THE BLACKLIST/ブラックリスト」が遂に終わった。全218話、今回のシーズン10ですべてが完結した。
長かった。2013年にCS「スーパー・ドラマ・TV」で放送され、今年の2023年12月までの11年間、毎回毎回楽しみにしながら観てきた犯罪サスペンステレビドラマシリーズだった。
シーズン途中では、スピンオフ・シリーズとして「ブラックリスト リデンプション」も放送され、そのドラマももちろん観た。でもそちらは何故か評判が悪くて、すぐに終わっちゃったけど・・・。

「THE BLACKLIST/ブラックリスト」は、ジェームズ・スペイダーが演じる国際的犯罪者のレイモンド・レディントン(通称レッド)が、突然FBI本部に出頭して来て、自分のこれまでの犯罪免責との引き換えに、「ブラックリスト」と呼ばれる数多くの犯罪者情報が明記されたマル秘ファイルの提供を申し出るところから始まってゆく。
そしてその凶悪犯罪者の「ブラックリスト」によって、FBIの特殊班は様々な難事件を解決していくのだけれど、レッドはエリザベス・キーン(通称リズ)捜査官に特別な好意を寄せていて(それがどういう理由なのかはシーズンが進むにつれて徐々に明らかになってゆく)、それらの関係性とともに巨大な陰謀もまた次々と露呈してゆくのだ。

ただ全218話、物語は一話完結方式で進むものの、中にはイマイチな出来の回や少し退屈なエピソードもある。まあ、これは仕方がないだろう。シーズン途中で、何度かドラマ終了のニュースが流れたこともあったし、中だるみは免れない。
ところがさすが長寿ドラマ、途中で配役陣の一部を変えたり、大きなストーリーの転換を施したりして、絶えずマンネリ回避の試みを繰り返してきた。

そして遂にシーズン10のファイナル・シーズン。
これがこれまでのシーズン中、最高の出来となった。
下院議員のハドソンという切れ者の政治家が、ふとしたことから気づいたFBI「ブラックリスト」チームに投じられている秘密裏の巨大経費に気づき、極秘調査を開始するところから始まってゆくのだが、ここからが怒涛の展開をみせる!
ラストは、誰もが予感するそれなりの大団円を迎えはするのだけれど、最後に相応しいセンチメンタルな終わり方で、これまた素晴らしいエンディングだった。
いま「THE BLACKLIST/ブラックリスト」を観終え、ちょっとした喪失感と寂しさがある。
11年かあ・・・よく観てきたなあ218話も。
いいドラマだった。