CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

知性があれば優しくなれる。。。

2015-02-10 10:20:46 | 日記
昨日は、とても良き日でした。
私の大切な方のところに遊びに行けて。

3時からずっと、鍋をつつきながら、おしゃべり。
飲まずに4~5時間、話はあっちやらこっちやら、飛びながら。
噂話をすることはなく、週刊誌のゴシップ記事には興味がなく、
芸能人にも興味なく・・・もちろん、お酒も飲まないで、
良くぞ4~5時間もおしゃべりできるものです(笑)

お家を訪ねるにあたって、
逝ってしまった彼女のパートナーAさんが大好きだった
トップスのチョコレートケーキを購入・・・小さくなってる!
サイズダウンしている!!!
ミニで充分かなと思っていたが、
しばしその小さくなったケーキを眺め・・・
これに、2~3人用の表示は、イカンでしょ。
トップスのチョコレートケーキは美味しいから、
これ一人で食べちゃうサイズでしょ・・・この表示はイカン!と思った。
そしてレギュラーサイズを買って、久我山へ向かった。

いつもの花屋さんで、これまたAさんが好きだった赤いバラを買おうと思ったが、
今日は、女子会だぁ。。。
桃の花が出ていたので、黄色いチューリップと桃の小さな花束にした。

久しぶりの二人の時間は、穏やかで、楽しいものだった。

私と彼女の間には、20年くらいの空白の時間があった。
その間、いろいろあっただろう・・・お互いに。

私が歌い始めた頃、どうしても聴いてほしかった二人だった。

私が、芝居をしていたころ、音響と照明のスタッフとして、
稽古場にいつも彼女とAさんの姿があった。

当時、私は北烏山に住んでいて、二人の家が近かったこともあり、
稽古場以外でも、たまに行き来していた・・・

私が劇団を辞めてからも、何度か会う機会はあったが、
20年近く空白になっていた。
劇団の代表が逝ってしまった時、Aさんとの久しぶりの再会だった。
そのとき彼女は少し体調を崩していて、会えなかった。
「Yをよろしくな、邦子」その時にそう言われた。
そして、その後、電話で話した時にも「Yをよろしく」と。
言われなくても、Yさんが大好き。
お姉ちゃんみたいな存在で、何もできないけど、
大切な人だよ・・・と答えた。

Aさんは、あの時もう病んでいた時期だったろうか・・・

その後またしばらく交流はなく過ごしていた。

私が歌い始めて、どうしても『今の自分』を観てほしくて、
インターネットでAさんの名前を検索・・・
するとそこには、訃報・・・とあった。

ショックだった。

私が道を歩きながら、電車の中で、
人目を気にせず涙したのはこの時が三回目。

たまらなかった・・・
やるせなかった・・・
さみしくて、かなしくて、どうしようもなかった。

その後、劇団に連絡をし、Yさんの連絡先を確認し・・・
それから、たまに一緒の時間を過ごしている。

彼女は、Aさんのお父さんお母さんの介護をして過ごしていた。
お母さんを看取り、お父さんは希望通り自宅での最期となった。

たいへんだったろうなぁ・・・
と想像はできても、代わることも助けることもできなかった。

今は、一人になって、一年が過ぎ、
少しペースをつかみ始めたかな・・・って感じだ。
それでも、まだまだ、不安定なこともある。
たまに顔を出すくらいしかできないけれど、

このたまにが・・・
この時間が、私にも大切な素敵な時間であることは間違いない。

最近、Yさんが読み漁っている井上ひさしさんの話でもりあがり、
彼のコトバ・・・知性があれば優しくなれるに納得もし、
彼のコトバ・・・98%が暗闇でも2%の光をみつめて生きることを確認し
(コトバは正確ではないがそういう意味のことを言っている・・・はず)
やっぱり、井上ひさしはいいねぇ・・・とはなす。

芯をもちながら、俯瞰することができる・・・すばらしい、作家だと思う。

というわけで、話は子どもの頃の思い出話に飛んでみたり、
旅行を辞めにしたその理由であったり・・・

まぁ・・・4~5時間、鍋をつつきながら、よくぞ話したものです。
そして、久しぶりに笑った・・・心の底から笑った・・・

知性があっても優しくなれない人もいる。
でも、知性がなければ優しくなれない。
いや、違う。
知性があれば、優しくなれるんだ・・・
優しくなれないとしたら、それは知性ではないのかもしれない。

知識でも、知恵でもなく、大切なのは知性なのだ。

そして、人間の知性が生み出す、その優しさの光はある。必ず、ある・・・
その光を社会に・・・
そして、自分の中に見出していくこと、それが大事だ。

そう思った、昨日は良き日でありました。

兄嫁に・・・電話しなくっちゃ(^^ゞ
今日こそ電話します・・・わたし。。。