風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

10-056アベさん卑怯2

2015-05-17 18:12:46 | 農業日記

風の谷通信No.10-056

戦争したくない、あの空襲の恐怖をまたも味わいたくない、雨と泥の中の行軍はイヤだ、ビルマやレイテでの餓死やペリリュー・沖縄・硫黄島での火炎放射器による焼き殺しを想像するだけでもコワイ、・・・と思うと「今の憲法のままで国を守ってほしい」と思います。

それに対して、徒手空拳では今日の世界情勢に対応できない!と声が挙がります。70年前の専守防衛の思想では現実に対処できない、との声が挙がります。

学者でも政治家でも無い身には、詳しい知識もなく哲学的な基盤もないので有効な論争に加わることはできません。しかし、アベさんの改憲論に与する議論にいつも現れるのが「近隣国の脅威」です。そして、まさにその点にこそ素人しての疑問の本質があるのです。

かつてはソ連の脅威が力説されました。一例としてテレビの討論会をよく覚えています。防衛大学校の現役学生達が元海軍少将の平和活動家に向っていました。そこでは「いつソ連が南下して津軽海峡を封鎖し北海道を占領するかもしれない」との主張が優勢でした。しかしソ連の脅威はいつか立ち消えになりました。

代って、次には北朝鮮の暴挙が強調されました。拉致事件という現実はこの国の沿岸警備の手抜かりが原因です。北朝鮮だけが悪い訳ではなく、韓国だって金大中事件を起こしました。北朝鮮の恐怖だけを強調するのは片手落ちです。憲法を改正しても金大中事件を防ぐことはできません。

そして今、中国の脅威が強調されています。まさに現実です。彼の国の傲慢さが日本の軍備増強派にエネルギーを与えています。それはこの国から見るとごく正当な反応であります。だけど、中国は本当にこの国を攻める気がありますか。漁船の体当たりや、尖閣周辺への接近やサンゴ乱獲やと言った無法を繰り返していますが、真剣に武力攻撃を仕掛ける気持ちや能力がありますか。不戦主義を維持して名誉を守ってきたこのクニを一方的に攻める気持ちがありますか。

さてそこで、現行憲法の専守防衛主義で守れるのか、それとも「積極的平和主義」で以て=つまりは戦力を増強し軍事力で以て対峙するのか、の選択が問われるのだ・・・・と筆者は素人として迷う訳です。もし、軍事力対軍事力の世界しかないとすれば、では、外交とは一体何ですか。まるで無意味なのですか。この国には外交がないですか。

現在の国会議員の中で、国際的な危険を本当に説明できる人が何人いますか。それは「フクシマの現実を見ながら原発再稼動を唱える議員のうち何人が原発の安全性を説明できるか」という疑問と相通じるものです。だれも説明できないし、だれも責任を持とうとしてはいないのです。身近な問題だけではありません。歴史に対して責任を持とうという気がないのです。

 

アベさんは、とにかく戦争できる力と備えを持とうぜ・・・と力んでいる風に見えます。ところがそれをまともな言葉では言わない。なんだかよくは判らない「言葉のもて遊び」みたいな態度で「エエカッコウシイ」を演じて、おもちゃの兵隊さんの大将みたいな態度に終始しています。危険地域から退避する邦人を載せた米艦が攻撃された時に救援に向かう、なんてあり得ない想定ですし、ホルムズ海峡の機雷封鎖の恐怖も単なる海外派兵の言い訳にすぎません。本当に機雷封鎖を解除しようとすると封鎖を仕掛けた国と交戦状態に入るのでしょうが、本当に戦争やる気がアベさんにはあるのでしょうか。イヤおそらくそんな肝っ玉はないでしょう。アベさんの尻馬に乗ってはしゃいでいるイナダさんとかいう女性だって自分の子供を前線へ送り出す勇気はないでしょう。

それでいて、あれけの好戦的な言葉遊びができるんですかね、疑問です。

素人の疑問を並べたメモ帳です。続く

 

 


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