風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

9-039福島の放射能汚染

2014-03-30 17:23:14 | 農業日記

風の谷通信No.9-039

先に紹介しました写真報道雑誌{DAYS JAPAN}では福島県の各地における放射能汚染をいまも追跡調査しています。この記事は是非とも多くの人の目にふれて欲しいと思いますので、拡散目的で引用紹介します。

まずは、汚染程度の表示から:

区分は6段階または7段階。
      0.00μ㏜/h以上、0.20μ㏜/h以上、0.4μ㏜/h以上、0.60μ㏜/h以上、
      0.80μ㏜/h以上,1.00μ㏜/h以上、2.00μ㏜/h以上。 
      このうち0.23μ㏜/h以上はクニが定める年間被曝限度、
      0.60μ㏜/h以上は放射線管理区域。通常妊婦や18歳未満の者の
      立ち入りが制限されている。(この説明は先に紹介した京都大の小出
      先生による説明の管理区域つまり1㎡あたり4万ベクレル以上とどう
      繋がるのか、ベクレルとシーベルトの関係がまだ確認できないままで
      います。)

 

さて以上を前提として汚染地図を見ます。まずは福島市内。ある道路に沿って赤いマークがずらりと並びます。1μ㏜/h以上のスポットです。地図にはあぶくまクリーンセンター、あぶくま親水公園、ゲートボール場、市下水道管理センターなどの文字が並びます。汚染度が少し低い通りでも黄色い点(0.60μ㏜/h以上)が並び、保育所、小学校、クリニック、警察署、医院、などの文字が並びます。公表時点は2013年4月号。

福島市内には居住制限や立ち入り禁止区域は設定されていないと思います。それは危険な話です。放射能管理区域と言えば専門家しか入れず、妊婦や18歳未満の立ち入り・労働は禁止され、食事や睡眠さえも禁止される場所です。そこで、日常生活が営まれている・・・とは恐ろしい話です。

同様の測定結果が他の街についても報告されていますので、別稿で紹介します。


9-038フクシマの嘘ドイツZDF

2014-03-26 15:00:08 | 農業日記

風の谷通信No.9-038

書いた文書を後日読み直してみると出来の悪いのが多い。やはり眠気に追われながら書いた文章は欠点が目立ちます。そこで、少々書き直ししました。


オリンピック誘致演説の現場でフクシマの現状についてアベさんが宣言したことは嘘です。状況は決して統御されてはいません。それどころか、現在も新たな問題が起きています。例えば汚染水は止まりません。上からどんどん流れてくる水が、核汚染が広がっている地区を通過して海へ向かうのに、それがあの狭い港の中に留まっているはすがありません。海の汚染は大きく広がっています。とてもじゃないが「状況は統御されている」はずがないです。

フクシマでは核燃料は行方不明、汚染水タンクはだだ漏れ、建屋内は爆発直後のままの混乱、宅地も農地も復旧できず、おまけに街路にも高い放射能があります。その混乱と汚染の中へ住民を帰還させよという計画もあれば他の原発を再稼働させようという計画も動いています。いまだに13万人という避難民が放浪し続けているのにです。


この現状についてこの国のマスコミ(例えばNHK)は報じていません。汚染や子供の疾病や、放射能の被害についてさえ欺瞞と隠蔽が続いています。あの爆発直後のスピーディⅠのデータ隠しと同じです。フクシマの爆発直後の汚染状況や汚染大気の流れをスピーディⅠで予測したものを住民には公表しませんでした。理由は「不確実なものを公表したら混乱を与える」という素人にもバカバカしいようなことでした。それでいて、そのデータを米軍には伝達していたというのですから国民を二重に馬鹿にしたと言えます。

当時、ドイツ気象庁が汚染大気の流れを予測して公表していました(当ブログでも紹介しました)。しかし福島県民はそのデータやスピーディⅠのデータを知れされないままに、まさに汚染大気の流れる方角へ「避難」していたのです。無用な放射能汚染を拡散していたのです。

 

そこで今度の「アベさんの嘘」についての報道ですが、アベさんが大見えを切ったものの状況は決して統御されていないという実情を、これまたドイツのテレビが報道しました。題して「フクシマの嘘」。

なかなか見ごたえのある内容です。ちょうど朝日新聞の連載記事「プロメテウスの罠」に、元GEの技術者ケイ・スガオカが原子炉に亀裂を見つけたのを東電やGEが隠したという事件の内部告発顛末記事が載っています。それに対応するような、このドイツ放送局の報道です。

 ところが、このテレビ報道に対して誰かが攻撃を仕掛けて削除しているそうです。世界に知れると不都合だから拡散を妨害するのでしょう。当然ながら、一方でこの情報を拡散しようとする勢力があり、二つの間でイタチごっこになっているみたいです。

 

その番組(動画)のURLを植草一秀さんがブログに掲載しているので、ここへ転載します。どうぞ訪問してみて下さい。

引用紹介始め         『フクシマの嘘』

http://www.youtube.com/watch?v=8MZKxWLruZQ

『フクシマの嘘 其の弐』 

http://www.youtube.com/watch?v=8wCehe0iaKc 

の閲覧が可能なので、市民のネットワークで閲覧を広げてゆく必要がある。 

                           引用紹介終わり

 

もし上記の引用紹介のURLにつながらない場合は「ZDF」で検索して下さい。このZDFのタイトル記事一覧の中に「フクシマの嘘」が見つかります。あのスピーディⅠのデータを公表しなかった隠蔽体質が今も続いているのです。どうぞ上の番組を覗いて、実態を眺めてみて下さい。原発再稼働などという不条理がまかり通るはずがないと思えるでしょう。

 

 話はかわりますが、このクニに【DAYS JAPAN】という雑誌があります。イラク戦争の実態を記録した写真を世界中の報道機関が無視し排除したという実態に直面して「目をそらしてはいけない」という姿勢で以て発刊されたそうで、世界のさまざまな国・民族からの写真を載せた写真雑誌(フォトジャーナル)です。この雑誌はいくつものテーマの中でフクシマの情報を絶えず報じています。その中にフクシマ周辺の各地における汚染の実態を計測・報道したものがあります。この雑誌に掲載された汚染実態を、次号で引用紹介したいと思います。「フクシマの嘘」の裏付けになる測定データが盛り沢山です。本誌の著作権を侵害しないように注意しながら、ごく概略の紹介になりますが、それでもきっと驚かれると思います。上のZDFの動画と合わせてぜひ見てください。あるいはこの報道誌の購読をおすすめします。

 

 


9-037滅亡へのカウントダウン

2014-03-26 13:23:54 | 農業日記

風の谷通信No.9-037

全面書き直し 

先日「原発敗戦」を読み終えてまだまだ気になることが山盛りなんですが、もう一つ別に気になることがあってそちらに時間を割いています。それは環境問題を論じた科学読み物「滅亡へのカウントダウン」著者アラン・ワイズマン(早川書房刊)。

この本の内容は詳細なドキュメンタリーですが、それはさて置き、気になるのは世間の動きです。

きょう付け朝日新聞が報じたのは新しいビルを建ててそこにホテルができるというニュース。これは朝日新聞と竹中工務店が建てるもので、高さが200メートル、地上41階建てという。33~40階のホテルの狙い目は富裕層のための超高級ホテルだそうで。(場所:大阪中之島)

全く馬鹿げているというか恐ろしいと言うべきか。先にムサシ(東京)が出来てバカなことと思っていたらすぐにアベノハルカスができた。更にフェスティバルホールの隣にこのビルが建ちます。(後日談:更には阪神ビルその他も建て替えて高くするそうです。)


建築法が改正されて高層ビルが解禁になったとたんにニョキニョキと建った摩天楼たち。建てたのが同時期ならば老化するのも同時期のはず。何十年か経ったらあちらのビルもこちらのビルも廃物になります。鉄とコンクリートの城は綻びます。その時に廃物を処理するのは大変でしょうなあ。どこへ捨てるんでしょうかね。砕いて再利用するのでしょうか。そのうちに埋め立てる海岸もなくなるのでは・・・と心配です。建てた人は、その時になると「知~らない、っと」。無責任時代。

 

この母なる地球が、その能力一拝に受け入れて育てることがきる人口はどれくらいでしょうか。もちろん人間以外の動物植物のすべてをも受け入れての話です。その限界を超えるとこの著者が言う「滅亡」に向います。かつては「人口」が力でありました。部族の人口が多くなれば部族の力が強くなったのです。そんな考えが長続きしてある権力者集団が人口を重視し、人口抑制を嫌ったように思います。

おかげで、マルサスの人口論は排斥されたみたいです。私はなんとなくマルサスの人口論に惹かれていたのですが、学生時代に社会科学論でこれが非難されていたような雰囲気があって手を出さずにいました。その理由がこの著作の中で触れられているように感じました。


しかし、もう限界に近付いているのです。例えば日本の人口が7千万人くらいになればよいかな、と常々考えているのです。そして、この著作は日本の現状について人口減少社会を世界に先駆けて実現するものと評価しています。


そんな人口圧力が地球そのものを脅かしている時代になんでまたこんな巨大なビルを建てるんですかね。ビルの天辺にレストランでも作るんでしょうが、そこまで水を上げるだけでも大きなエネルギーを使うでしょう。火事になったらどうなりますか?ホテルの宿泊客がいっせいに風呂を使ったらどうなりますか?大体、空の中に住むという考え自体が狂気じみています。高山の中で棲むのとは違って、ビルの中に住むのは足が宙に浮いているのですから。


9-036大阪市長選

2014-03-24 20:05:57 | 農業日記

風の谷通信No.9-036

週初めの作業として畑全面の灌水と施肥。葉菜類が育ってくるのでこの作業が結構な負荷になります。

一段落して喫茶店で一休み、更にまた畑に戻って昼過ぎまで野菜と花の世話をします。きょうは暖かでした。

 

さて、きょうの夜明けに大阪市長選挙のテレビニュースを見ましたが、朝刊には早くも開票完了の結果が記事になっています。きょうのブログには多くの人がその講評を書いておられます。私ももう一枚屋根を積みましょう。

 

投票率が小数点2桁まで書いてあるので計算しやすいです。

まずは候補者得票数計+無効票=498873   投票率23.59%で割ると211万4764 これが当日有権者総数

得票総計が498873。 そのうち橋下候補が377千票余りで得票率87.5% 

得票数の2位は67506票の無効票(13.53%)そのうち白票が40598票

 

それにしても大阪の人は選挙を小馬鹿にしておりますねえ。こんな選挙にどうして23%も投票するでしょうか。私はせいぜい10%程度の投票率だと思っていましたが。大体6億円ものカネを使ってやるべき値打ちのある選挙ですかね?なんでボイコットしなかったのだろう。なんで橋下なんてのを当選させたのでしょうか。判りません、判りません。


9-035またしてもフクシマ事故

2014-03-20 16:06:16 | 農業日記

風の谷通信No.9-035

きのうのこと、どこかの記事でこの標題について読んだのでメモしておいたのが、きょうになって行方不明です。残念。

さて、この地方ではきょうの朝刊で報じているのですが内容が粗略です。とは言え、取りあえずここから取材するしかありません。それによると:

フクシマでは汚染水を処理する多種核質除去設備(ALPS=アルプス)が故障して運転再開の目途がたっていない。4系統(3系統かな?メモ喪失で確認できない)のうちの1系統で故障してその原因が不明であり、そのために4系統すべてを止めている。さらに汚染処理水を貯めていたタンクに汚染水が流れ込んで、処理済み水がまた汚染された。ナンジャラホイ。  (訂正記入あり)

設置したタンクからは水漏れするし、見回りしていても漏れに気づかないし、きれいにした処理済み水のタンクに汚れた水を注ぐし、一体どうなってるんですかね。この会社には責任という考えがないのでしょうかね。先日読み終えた本に*以前ここに記録したのと同じことが書いてありますよ。

   *原発敗戦  船橋洋一著 文春新書    半藤一利氏との対話の項

曰く: 日本の組織文化の特質は責任回避のシステムになっている。個々の人に責任を取らせない。担当はクルクル変わるので、それは単に一つの機能に過ぎない。おごそかなる総大将がいて、その下の参謀が作戦を担当するが、これがクルクル変わる。だれも責任を取らない。・・・

 

その挙句が「定年退職までの務めだよ」「辞めたらあとは知~らない、っと」ということになります。現状を眺めていると、これでよくも再稼働を主張できるものかな、と恐ろしくなります。建物のなかはまだ破壊当時のまま、核燃料のあり場所も不明のまま、地面は汚染されたまま、放射線管理区域相当の高濃度汚染地域に多くの住民が、子供や妊婦を含めて生活している、甲状腺がんが高頻度で発症しているのに学会権威筋が事故との関係を認めず、しかも再検査を拒否するように治療機関に禁止令を出すという不条理をしている・・・・・・・・・・・・・。まこと被災者は踏みにじられ侮辱されて日を送っています。故郷へ帰る時期はおろか帰れるかどうかさえ判らないままに放置されているる。それでまあ、よくも再稼働を主張できるものかな。

首相が「事態は制御されている」と胸を張ったものの、街も地下も山も海も汚染されて、しかも次から次へと汚染された水が溢れてくるのに、「制御されている」ものですか。自信があるのならば自分で汚染地帯の中へ入って御覧なさい。野菜を食べて「おいしいー」なんて見せつけの安もの芝居はやめさないよ。そんなものを信用するわけには参らないです。最近の言葉を聞くと「どんな汚染があってどんな問題があるかを把握している。だからコントロールできていると言ったのだ」なんてすり替えをやっていますよ。口先坊ちゃん宰相の面目躍如ですね。


訂正補遺(メモが見つかりました):フクシマの汚染水浄化システム・アルプスの3系統のうち1系統が不調でしかも原因不明なので、3系統とも停止しました。本来ならば数億ベクレル/㍑ レベルの汚染水を数百ベクレル・レベルまで浄化できるはずなのに、実際には数千万ベクレル・レベルにしか浄化できていないことが判ったのです。・・・・・ということは浄化能力が十分の壱しかない、換言すれば期待値の10万分の壱しか浄化できていない、ということですかね、どうも位取りが判らなくなりました。