風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

10-093やはり長州藩閥政治です

2015-08-04 19:31:10 | 農業日記

風の谷通信No.10-093

この度の憲法解釈の変更を巡って勉強の機会を多く与えられます。

日本会議といういわゆる『右派』の考えについて役に立つ提供をしてくれたブログがいくつかありました。その辺りを整理しますと興味深いです。

まずは日本歴史のボタンの掛け違いが明治維新にあるということ。松下村塾の弟子たちが日本革新の原動力となった・・・という長州史観はよくよく考え直してみる必要があります。あの明治維新は実のところ「下級武士による暴力革命」であり、名目上の指導者を天皇に置いたにすぎないこと。つまり明治天皇は神輿に過ぎなかったのでしょう。長州の担ぎ手たちが目指したのはあくまでも徳川に代わる藩閥政治・自分たちのための政治に過ぎなかったわけです。

その伝統は今に生きています。今上天皇の平和への希求はアベさんによってことごとく無視され、両陛下のメッセージは踏みにじられています。沖縄を訪ね更にはパラオまで出かけてペリリューを望まれた高齢の陛下のメッセージはアベさんによって無視されています。アベさんは自分の観念のために憲法も歴史も無視する政策を盲目的に進めているだけです。

現在のこの国の動向を支配しようと活動する『日本会議』の人たちは、先の敗戦を受け入れることができず、強くて欧米列強の一角に食い込んだ大日本帝国の影を追いかけています。天皇を日本の元首と仰ぎます。美しいの本精神の復活を目指します。ならばもう一回アメリカや連合軍と戦ってみますか。

ところで先日の神戸新聞『正平調』にラバウルの指揮官だった今西将軍(中将だったかな?)の敗戦後の毅然たる生活ぶりが紹介されいましたが、日本会議が唱えるこのような精神とは無縁のものではないでしょうか。今西将軍とは異なり、敗戦を受け入れず、いたずらに大和魂を称賛しているだけではないですか。連合国と一戦できないでしょうが。そんな精神も能力もないでしょうが。敗戦を受け入れず、侵略も虐殺も否定して、近隣諸国にふんぞり返って偉そうぶって、その分だけアメリカにすり頼る程度が強くなるだけです。

陛下の言葉を感謝を以て聴いているわが身としては、似非右翼・松下村塾的右翼、天皇をお飾りとして自分たちの都合に合わせて利用するだけの右派とはズレを感じます。


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