うさぎくん

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双葉町、フルハウス

2024年03月28日 | 旅行記
少し間が空いてしまいました。


伝承館に行くべく国道6号線を走っていくと、双葉に近づくにつれて交差する道に、この先帰還困難区域で通行に制限あり、と示す表示が目立ってきました。沿道は山がちの風景から平らな地形に変わり、閉鎖しているコンビニやガソリンスタンドも見えてきます。この辺りが双葉の中心街らしい。伝承館はその先でした。

ので、伝承館を出た後、ふと思い立って、少し戻って二葉駅の方に行ってみました。

二葉駅は4年前、常磐線の全線運転再開に伴い整備され、周辺は特定復興拠点区域に指定されて整備が進められています。

街のもとの姿は知らないのですが、今更地になっている辺りにも多数の商店や旅館などが立ち並んでいたようです。

Google ストリートビューを見ると、2013年の様子がわかります。
震災前の建物は一部を除き順次解体が進んでいますが、解体前の建物を利用してグラフィティアートが描かれています。


カーナビには・。

東邦銀行双葉支店。
現在は隣町浪江支店の店舗内店舗として営業中です。

建物はほぼそのままの形で残っています。
地震の起きたときはまもなく窓口が終了する時間帯でしたから、店内にお客さんもけっこういたかもしれません。

余談ですがあの日、取引先の銀行営業の方は自転車でうちの社に向かっていたそうです(たしかビルまで来たんだったかな)。大きな地震に驚いて、そのまま銀行に引き返したと、後日聞きました。

ここは解体されるのか、いつかは整備して再利用するのでしょうか?

消防団の建物です。
ここは隣に新しい建物が既に建っています。
この絵、街の人々の笑顔が心に刺さる、いい絵ですね。。

津波ではないと思いますが、壊れていますね。
消防車と言うか、赤い消防団の車は津波に飲まれて大破し、伝承館の庭に保存されています。

地震で止まったということでしょうか。


双葉町図書館。



解体は決まっているそうですが、おそらく本以外の備品等は当日のままになっているように思えます。



街を歩いていると、ごく普通のモダンな民家が多数建っています(建坪は首都圏民がみると相当に大きいです)。窓にはカーテンも見えます。

普通に人が住んでいるのかなと思って近づいてみると、どうも様子がおかしい。おそらく避難指示が出て、とるものもとりあえず家を空けられたのでしょう。退避後そのままということではなく、或いは定期的に住民の方が戻って整備されているのだとは思います。

そうした写真を掲げるのは失礼なので掲げませんが、一番印象に残ったのは商家の二階の窓越しに、室内干ししている洗濯物が見えたことです。


双葉を後にして、小高駅に向かいました(電車じゃなくて車ですけど)。
無人駅だそうですが、駅舎に店舗が設けられ、待合室も色々装飾されています。
「おだか」駅なんですね。
なんか、Kの字を消したのかしら。。


ここに来た理由はこのお店です。

作家の柳美里さんが経営されている、ブックカフェのフルハウス。

・・実は柳さんのすごいファンだとか、そういう訳ではなくて、そういえばテレビで紹介されていたな、程度の認識で来たのですが。。

人の書斎を眺めているような感覚がありますね。

手前がカフェ、ここにも書架がありますが、奥にも二部屋あります。



前から読みたかった柳さんの山手線シリーズ(本人自署入り)と「みずうみ」を買いました。

それと岡崎京子「ping」。
見つけたときは「お・」と思いました。

カフェで少し読みましたが、あれだね、いつのまにか時は流れ。。


ケーキセット740円。
チーズケーキに塩と胡椒がついていて、お好みですこしつけて召し上がってくださいと。

これ、そうとうおいしくて、車で帰りながらあれうまかったなあ、と思い出したりしていました。

という訳で旅は終わり。
自宅からおよそ240キロぐらいですが、できれば今回見逃したところを含め、再訪してみたいです。

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