うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

ダメかもしれない

2023年12月28日 | 社会・経済
27日が社の公式の年内最終日、かつ夕方から仮想サーバーの交換作業のため、事実上仕事ができない(が、29日に在宅勤務の予定)。

職場周辺はまだ勤め人で賑わっている。近所の複合施設が老朽化で閉鎖になり、食事処が減ってしまった。ちょっと出遅れるとお昼が食べにくい。
足もまだ完全に治ってないので近場を探すが、なかなか空いてない。仕方なく「ルノワール」で年内最後のお昼した。コーヒーが700円もするのねえ。。
おおむかし、大学の近くのルノワールで女の子と何時間も粘って、そのうち昆布茶がでてきたりして・とってもなつかしいわねえ。あの緑のソファとか。


日経新聞が明年掲載する新連載のプレ企画としてこんな記事を掲げている。
『・・かつての経済大国は世界での順位を下げ、物価の上がらないデフレ体質が足腰を衰えさせた。日本はもう「ダメな国」なのか。 』

もうダメかもしれない、とは今年後半、個人的に何度も思った。わけのわからん仕事とか、むちゃたまった研修とか、歯が悪くなったとか、熱を出した上に転んで怪我したとか。
どうにか生き延びたが、まだ解決していない問題もある。研修はあとちょっと残ってる。

日本ダメ説は今年後半になってエコノミスト界隈からも聞かれるようになった。いつもネガティブな事を言っている人はいるものだが、基本的に楽観的な人たちが心配し始めると、これは本物かもしれない。

社会が硬直化しているのはなんとなく実感することができる。自動車業界とかも色々大変みたいだが、業界の人たちよりもその周辺というか、市井の人たちの言葉が気になることがある。
SNS等で時折、中韓自動車メーカー製の電気自動車の広告が出ることがある。これにコメントがいっぱいつくのだが、これがとってもくだらない誹謗中傷ばかりなのだ。彼らは主に二つの点が許しがたいらしい。東アジアのメーカーであること。EVであること。

これを見ていると、昔のアメリカの自動車を巡るいろいろなドキュメンタリーや、様々な雑誌記事等を思い出す。その頃の論調は、北米3(4)大メーカーは過去の遺産に安住し、利幅の大きい大型自動車の外観だけを変えて販売し、基礎的な技術開発を怠っていた。オイルショックで人々の目先が変わり、欧州や特に日本製の小型車が売れるようになった。北米各社の工場は閉鎖になり、レイオフを受けた人々は怒って日本製自動車を焼き討ちにして気勢を上げた。

SNS広告に誹謗中傷を加えている人たちは、たぶん自動車会社を解雇された工員ではないだろう。もしかしたら自動車も持っていないのかもしれない。
しかし、何かが気に食わないのだ。

自動車メーカーがこの先どういう方向でものづくりをしていけばよいのかはわからない。考えている人はいるはずだし、既に動き始めていると思う。
ただ、世の中に現状を変えたくない、という人が一定数いて、それがSNS等で目に触れる機会が増えたことは確かだ。

ネガティブな心情に囚われてしまうと、なかなかクリエイティブなことはやりにくいだろうし、何をしても楽しくなくて、余計悪循環になってしまうかもしれない。

ネットで誹謗中傷的な発言をする人たちは、若い人よりもむしろ50代より上、人生の後半になってから今のような情報社会に触れた人が多いのだという。物心ついたときからネット社会になじんでいるような若い世代は、むしろ心のスタビライザーが鍛えられて、不確かな情報に左右されることが少ない。

北米の自動車業界はその後も順調には回復しなかったかもしれないが、ここにきてテスラが登場、北米に工場進出した日本メーカーも地域に根を張り、一定のダイナミズムを維持している。ラストベルトの人たちがいることも確かだが、流石に日本車を壊すような人はいない。

ネット社会が根付いたのはこの四半世紀ぐらいか。ちょうど日本が少しずつ勢いを失ってきた時期と一致している。もしかしたら今の若い子たちは、それまでの世代とは一線を画した、新しい考え方や事業を展開していくのかもしれない。



会社の帰り、買い物を終えて、安全確認だかで数分遅れた列車に慌てて乗り込む。目の前に年配の夫婦が座っている。男性は黒づくめの服装に黒の丸眼鏡をかけて、つば広の帽子をかぶっている。すこしだけ高橋幸宏に似てなくもない。女性も年齢なりにおしゃれな装いだ。時折顔を見合わせては笑っている。仕事を引退して悠々自適、何かの会合に出た帰り、という感じらしい。僕よりは年配だろうが、そう年は離れていない気もする。

高橋幸宏さんぽいダンディな男性はしかし、よくよく見ると帽子にたくさん缶バッジをつけている。缶バッジには(以下固有名詞はすべて仮称)「寝ても覚めてもタヌポン! 木常近太郎チャンネル」などと書いてある。右側の缶バッジには本人の写真が掲げてある。帽子もよく見ると模造のダイヤとか、ピカピカ光る真鍮のリベットが飾りについている。

タヌポンはどこかの国家元首だった方だが、日本とは直接関係のある人ではないように思える。しかし、何らかの理由で信奉しておられるらしい。
何よりも、身だしなみがおしゃれで奥様と楽し気に会話されているのが印象的だった。たぶん、充実した日々を過ごされているのだろう。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする