うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

儚い香港

2014年10月09日 | 社会・経済

香港は仕事でも関係があるので、デモにも一応関心はある。

連日ニュースでは結構大きく取り上げられているが、不思議と内外の世論は、それほど盛り上がる様子はない気がする。

ちょうど騒ぎの始まった26日には向こうの人と話す機会があったし、数日前にはメールで大丈夫?と聞いたりもしたが、少なくとも僕の身の回りの人はあまり話題にしないし、関心を示さないようにも思える。メールの答えも、早く収まってほしいわ、という程度だった。

おとな達はもう少し冷静な目で見ているのか。この種の騒動というのは案外そういうものなのかもしれない。タイのクーデターの時も、地域によっては普段通りの生活が続いているところもあったと聞いたことがある。

ちらちらとネットで調べたりもしたが、香港の立場もずいぶんと微妙だ。他国が香港市民に圧政を強いているのなら、世界の関心も強まるが、香港は疑う余地もなく中国の1都市であり、住んでいる人も中華系で、本土からの移住者も多い。経済的にも本土との結びつきはますます強まっている。シンガポールは徴兵制で、小国にしては強力な軍事力を有するが、香港には本土から人民解放軍が駐留している。当然だが、独自の軍事力などは保有していない。北京の影響が強まりつつあるとはいえ、とりあえず1国2制度を今でも保てている香港、その政治的バランスは微妙だ。なんとも儚い感じがする・。

中国本土ではいくつもの人権問題があり、香港よりも事態が深刻である場合が多い。イギリスを除く、各国がこの問題について強い批判を押さえているのは、北京政府をむやみに刺激したくないという配慮や、今のところは酷い事態にまで至らず、概して抑制的に推移しているという面もあるが、やはり総合的にみて、香港のケースはそれほど深刻な事態ではないという判断が働いているのかもしれない。

ただ、日経で読んだFT誌特約コラムによれば、従来ビジネスとマネーだけで存在感を示していた香港だが、この先数年は政治的な不安定さを見せてくるのではないか、と指摘されている。僕らが見慣れた香港という、特殊な’都市国家’は、次第に今まで見せたことのない面を示していくのかもしれない。

 

中心街の写真を探したけど、あまりなかった。

のら犬が散歩している姿って、日本ではありそうでないよね。

コメント (2)
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