BUONA GIORNATA!

取材や旅、見仏、ヨーガ、読書の日々をつづります

風の中のマリア

2011年09月28日 | 
衝撃の1冊。

「風の中のマリア」 百田尚樹著 講談社文庫


主人公はひたすら戦いながら30日の命を燃やし続けるマリア。

冒険もの?ファンタジー?ライトノベル? 

いいえ、彼女はオオスズメバチの戦士なのです。

この作品は、昆虫が擬人化されてはいるけれど、生態をそのままに描いた小説。自然界の厳しさを教えてくれるし、なぜかハタラキバチが現代の働く女性たちに見えてくるから不思議。


女王バチの卵から生まれたハタラキバチ(すべてメス)は、これから生まれる妹たちのために狩りに出かけます。一日に何度も。カマキリやほかの種のハチを殺戮し、肉団子にして、妹たちに与え続けるのです。

そうして女王バチの帝国はどんどん大きくなっていき・・・

獲物が少なくなっていく秋、女王バチは次代の女王バチとなる子供たちを産み、帝国は崩壊へ向かっていきます。帝国一の戦士「疾風のマリア」も自分の宿命を悟り、戦いの中に身を投げていくのです。


正直言って昆虫は大の苦手ですが。

厳しい自然界に身を置いて、生きるために、子孫を残すために命を燃やしていることに感動します。

ドキュメンタリーのようでもあり、でもドラマティックでもあり・・・心に残る1冊になりそう。

神様のカルテ ほか

2011年09月27日 | 
先日帰省した弟や、知り合いの方に数冊、文庫本をもらいました。

ここ数日のバタバタが落ち着いて、今日はいい日和。のんびり読書をしました。


映画も公開されている話題作「神様のカルテ」(夏川草介著 小学館文庫)

個人的にすごく気に入ったのは、主人公の古めかしい語り口。
愛読書である夏目漱石の「草枕」の影響だとか。
現代の日常では耳にしない日本語がたくさんありますが、とても味わいがあって、私は好きです。
主人公はこの語り口のせいもあって「変人」と揶揄されていますが、私ならきっと友達になったであろう~。

終わりの、主人公の心情に深く共感しました。
かいつまんで言うと、「前進するだけが人生じゃない。惑い苦悩したときこそ、立ち止まろう。足下に埋まった大切なものたちを丁寧に掘り起こしていくという積み重ねもまた、人生だ。答えはいつもそこにある」


直木賞作家・中島京子著の「桐畑家の縁談」集英社文庫

デビュー作「FUTON」、「イトウの恋」もおもしろかったけれど、また違った味でおもしろい作品。
この人の小説には、時代とか国とか人種とかいう異文化交流・・・うーん、交流っていうとちょっと違うな、異文化同士が出会って、混ざって、吸収されて、ひとつのおぼろげな形になっていく、みたいな感触をいつも持ちます。
ユーモラス。

WILD SPEED MEGA MAX

2011年09月25日 | Weblog
(C)2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.



映画を観ました。

「ワイルドスピードMEGA MAX」の先行上映。


大きなスクリーンで見るときは
こういうアクションとかSFもの、けっこう楽しいです。

今は、考えさせられるような深い内容の作品を見るとひきずりそうなので
何も考えずに見て、終わったら「あー、楽しかった」で終わる作品がいいのです。


「ワイルドスピード」はストーリーが特におもしろい訳じゃなく、
とにかく逃げる、追う、走る、スポーツカーで走る、走る、走る!
仲間との友情や家族愛なんかもちらっとあって、アクションシーン満載で、爽快。


その後は「はんぺん亭」でイタリアン。
ルッコラやチーズがたっぷりのサラダにシンプルなカリカリのピザ、分厚い豚ロースと野菜のグリル。
すんごくおいしかったです!
ごちそうさまでした。
(おいしくて一気に食べたので、写真を撮り忘れた・・・)

秋晴れ、静かな日

2011年09月23日 | Weblog
弟が福岡に戻り、急に静かになりました。

ひとりの存在感って、大きい!

たくさんごはんも食べさせたいし、一緒にあちこち行きたいし・・・ああ、なんか母親の気持ち(笑)

熊本からいとこたちが来ていたときも、帰りは大雨の予報だったので、一応簡単なお弁当を作って持たせたのですが、「おばあちゃんもお弁当こしらえて持たせてくれたな~」としみじみ思いました。


そんな訳で1週間ぶりの静かな日常を満喫~。


大掃除をしています。

急に寒くなったから、毛布を干して、タオルケットや敷きパッドを洗って干して。

秋冬物の洋服を陰干しして。

ぎゃあぁぁぁぁぁぁ、お気に入りのワンピースにカビが!!! 洗って、陰干しだっ!!!

夏物のシャツも洗おう。

着物も虫干ししたいな、本も。

ブーツや革靴も出して風を通そう。

車、来週1年点検だな・・・軽く洗車しよう。


ああ、忙しい(汗)

大掃除はまだ数日、続きそうです。

小さな怪獣、いせえび

2011年09月21日 | Weblog
17日に小さな怪獣がやってきました。

かのん(3歳3か月)。

おしゃべりで、暴れん坊将軍! 男の子のような運動量で、ちっとも目が離せない~~~。

子守りはたいへんですね。体力いります。

そんなときやってきた、生きた伊勢エビ4匹~。

おおおおおおおおおーーーーーー!

実はそんなに好きじゃないけど、見ると「やったー!」って思うのはなぜでしょうね。

お刺身と、お味噌汁と、焼き物にして
両親、熊本チーム(おば、いとこ、怪獣)が平らげていきました。

私はささやかに、お味噌汁だけ~。オイシカッタ(^^)


たろう

2011年09月15日 | My Favorite
たろうは男の子です。

多分50歳台だと思う・・・だって犬年齢8~9歳だもの。だから、けっこうオジサンです。

でも、顔やしぐさはコドモで、ひげが白くなってきたこと以外、老いを感じません。
(ときどき帰省する弟は「年取ってきたねえ」と言うが)
家ではおとなしいですが、散歩に出かけるとやんちゃ坊主です。
元気で、うきうきそわそわしています。


彼は温厚で、甘えん坊で、のんびりやさんで、びびりで、散歩が大好きで、おかあさんが大好きで、煮干しに目がなく、お行儀も良い。しつけがいい? 
フォフォフォ、ほとんどしておりませんのよ。
うちにやってきたとき(生後3ヶ月くらい)、すでにおりこうさんでございましたの。


おしっこしたいときは、小さい声でくんくん鳴き
夜眠るときは、母の枕元においた座布団の上におとなしく寝て
夜泣きもせず
無駄吠えもせず
噛みグセもなく
お昼寝のときは私のお腹にくっついて眠り(笑)


さすがに「おすわり」「お手」「おかわり」「待て」は教えましたが、すぐにできるようになり。

ごはんの最中に近づいたり触ったりしても「ぐるるるる」とか言わず、食べ物にもあまり執着がない。

いったい、だれに似たのでしょうか。
我が家のだれも、こんなに温厚でおりこうさんじゃないと思うのですが(笑)


彼はただの癒し系ではありません。ちゃんと仕事もしているのです。
そう、彼は番犬なのです。
熱くてだるいとき以外は、勇猛果敢に吠えます。
特に子供とお年寄りに吠えます(なんで?)。


3年前に散歩途中で農薬だか毒性のある何かを食べて死にかけたときは、本当に心配しました。
よろよろで意識がもうろうとしていて
体が痙攣して、本当に死ぬかと思いました。

1年くらいは性格が変わったようになって、やたらぐるぐる時計回りにまわったり、車や光がある方向にダッシュしたり、食べ物への執着が激しいうえに、ものすごい量を食べたり、家から脱走したり、ほかの犬や動物に対抗心をむき出しにしたり・・・。


でも今はすっかり元通り。


我が家で一緒に暮らすワンチャンとしては、いちばん長くなりました。


いま彼は、庭をひらひら舞うチョウチョを見ながら大きなあくびをしています。







小太郎の左腕ほか

2011年09月12日 | 
「平家物語」を探しに書店を3軒まわるうち、続々とおもしろそうな本に出会いました。


浅田次郎のエッセイ「アイム・ファイン!」(小学館文庫)

「つばさよつばさ」の続編です。JALの機内誌に掲載中のエッセイ。
前作より、浅田氏の本領発揮というか、「旅」から離れていってるようなものもありつつ、ユーモアいっぱいです。自分の父親だったら、おもしろいけど、ちょっと困るだろうなあ~。


「小太郎の左腕」(和田竜著 小学館文庫)

「のぼうの城」「忍びの国」に続く時代物。
戦国時代の武将のなんと豪放磊落なこと!爽快です。

日本人は、権謀術数を駆使する頭脳派や策士より、馬鹿がつくくらい豪快で潔く陽気で強い漢が好きですよね。
余談ですが、イタリアではずる賢さというか策士であることは賞賛されるのです(多分)。先日の調査でも中国では評価されることで、逆に日本では嫌われ、「正直」「清廉潔白」がよしとされるというのがテレビで紹介されていたっけ。長年の歴史をふまえた遺伝子的な刷り込みなのかしら・・・。


カラー新書「空海と密教美術」

東京国立博物館で開催中の「空海と密教美術展」に行けそうにないので思わず買ってしまった1冊。
カラー版なので、最初のほうは法具や仏像などが写真と解説で紹介されています。

が、ぐっときたのはそこじゃなかった!

空海の人生を読み解いていきながら、密教とは何かというところに迫っていくんです。
しかも、かなり分かりやすい(初心者向けだからね)。


そうすると、ここ数年の私の興味や活動が全部ひとつにつながっていくことが分かって、もうびっくりしたのです。特別な感情を持っているお寺、ヨガ、いわゆるスプリチュアル系とジャンル分けされる書物、瞑想、セラピー、リーディング・・・そうしたものがすべて包括されて、ひとつの道筋になっているように思いました。

詳細を語るとやたら長くなって終わりそうにないのでブログに書くことはしませんが。


そんな訳で、頭も心も充実して自分の内側が喜んだ、読書読書の4日間でありました。

平家物語

2011年09月11日 | 
京都の旅の報告を、東京にいる友人にメールしたらこんな返事が来ました。
「六波羅蜜寺とは渋い!自分も学生時代に行きました。先日、吉村昭の平家物語を読みました。(中略)野蛮と優雅の対比がおもしろい!大原の寂光院に行ってみたいです」

いやー、あなたの方が渋いよ。
私より7歳も年下の男性でありながら、学生時代に六波羅蜜寺に行ったとな?

彼のメールには、平家物語の感想がとても心をひく言葉で端的に綴られており・・・さすが記者だわ、と感心。

そうだ、大原の寂光院は平家一門の建礼門院が余生を送ったお寺。
今回の京都旅行でも大原に行くか鞍馬に行くかで迷ったのでした。よし、次は大原に決まり!


それで、私も平家物語を読んでみたくなりました。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・」って、私、ちゃんと読んだことがなかったわ。有名すぎて、大作すぎて、和漢混交文が面倒で、平家にあまり魅力を感じていなくて。
確か次の大河ドラマは平清盛。うーん、いいタイミングかもしれぬ。

で、書店を3軒まわってやっと手に入れました。
吉村昭の現代語訳による「平家物語」(講談社文庫 820円)

手に取ってちょっと躊躇しました。だって、550ページもあるんだもん。背表紙の厚さが2センチを超えている~。

でも読み始めたら・・・おもしろくて止まらない。
吉村昭さんは不必要だと彼が判断した部分は大きく削り、史実を調べ、確かな解釈のもと現代語にしたそうです。平易な、でも美しい日本語で書かれています。比較的ひらがなが多いのですが、それが何となく優美さを感じさせている気がします。


それにしても、当時の人々は男も女も、老いも若きも、身分が高かろうと衆生だろうと、公家も侍も僧も、みんなよく泣くんです。さめざめと泣き、はらはらと涙を落とす。自分の行く末や身内の不幸を思って泣くだけではなくて、他人(敵でも)の衰えゆくさまや身の上、主従の絆を見ては泣く。その涙する様子がなんとも美しく、雅な感じがするんですね。不思議~。


現代人と泣きのポイントが違うのかしら。

戦国時代の侍もよく泣いたというから、かつては男性も感情を押し殺すことなく表現していたのでしょうね。現代人ももっと感情をおおらかに表現してもいいのになあ。男性諸君、泣くとスッキリしますよ!ホントに。


話を戻して。
無論、滅びゆく平氏と栄えようとしている源氏の戦いは激しく、兵の首をかき落とし殺戮の限りを尽くす場面もたくさん書かれています。裏切りもあるし、身投げもある。それでも人々の情と物悲しい風景描写のせいか、はかなさと優美さが全体を貫いているように感じられました。そこに美しさを見るなんて、やっぱり日本人なのだわ。「わびさび」ですよね。


友の感想そのまま。本当に野蛮と優美の対比が素晴らしいです。


京都の旅で巡った地名がたくさん出てくるので、あらためて彼の地が「都」だったこと、戦いの場にもなったこと、平氏が栄華を誇ったこと、歴史に登場する人々が本当に生活し、現代人の私と同じように泣き、笑い、家族を愛し、時にはおごり、間違いも起こし、そうやって日々を生きていたことを実感しました。


京都の通りの名がどこからきているのかも調べてみたいなあ。


そして「平家物語」を手に取った日から、私に取って怒濤の、充実の4日間となったのです。続く~。







鼻炎とカレー

2011年09月10日 | FOOD
水曜あたりから数日の間、鼻炎に悩まされておりました。

京都で発症したのは鼻風邪だと思っていましたが、鼻炎だったのかも・・・。

特にひどかったのは木曜日で、朝から鼻水が流れに流れ、花粉症の季節に買いだめていた柔らかティッシュが大活躍。くしゃみを30回はしたように思います。

やっとおさまり、元通り!

カレーで鼻水を出しきったのかもしれません(笑)

宮崎市源藤町交差点近くにあるネパール料理のお店「スールヤ」。

車が止めにくい場所であり、かつこれまでいろんなお店がオープンしてははかなくも消えて行った店舗跡ですが、なんと満席近い繁盛ぶりでございました!

ヨガ友カレー会@ラージャで、満腹のあまり泣く泣くオーダーを断念したサモサをどうしても食べたかった~。
最初に食べました。


中にはほくほくのおイモにグリーンピースが入っていて、チリソースがほどよくスパイシー。


おいしーーーーーーーい。


ランチセットは777円からあり、ネパールカレーのセットかインドカレーのせっとを選べるのですが、サモサを食べたいばっかりに、ランチセットでないメニューからキーマカレー(サラダ、えびせん、ラッシー付き)をオーダー。

お店の方の「カライヨ!」の一言で、中辛(3~5倍)にしようと思っていたのをノーマル(1~2倍)にしたのですが、いい判断でした。そんなに辛いの、強くないしね。

辛いのなんの!
ここで鼻水を出し切ったと思う!汗も!体温も急上昇~。
めっちゃおいしかったです。
辛さは甘口でもよかったかも。
ラージャで辛口OKの方は中辛くらいがいいかもしれません。

食べ終わった跡、お店の方が「ダイジョウブ~?」ときいてくれ、「辛かった!おいしかった!」と鼻水の垂れた笑顔でかえしました(笑)

デートで行ったらたいへんなことになるわ。
いや、ぐちゃぐちゃの顔の私ですら受け入れてくれる人と行こう・・・。




黒い蛇

2011年09月07日 | Weblog
また黒い蛇の夢を見ました。

んーーー、コワイ。


黒い蛇は細くて、短くて、つやつや光っています。


私が眠っているときに私のベッドにいて、目が覚めてそれを見て「きゃあああああああ」と叫ぶ、という夢。


黒い蛇の夢は、夢診断とか夢占いの類いでは吉夢なんだそうで。

成功や大きないい変化を表しているとか。

怖かったけど、「いい夢だよ、よかったね」と言われるとちょっと怖さが和らぎますね。


父はまったく蛇を恐れない。

蛇を捕まえる父を何度も見たから、私は余計に恐怖を感じるのかもしれません。

いやー、田舎ですからね、いるんですよ。そこらへんの道にも。庭にも。

黒いのは見たことないんですが。