BUONA GIORNATA!

取材や旅、見仏、ヨーガ、読書の日々をつづります

木崎浜

2008年08月29日 | Weblog
海。

大好きですが、海岸線をドライブとか海の見えるところでランチとか取材とかばっかりで、浜に行ったのはかれこれ4,5年ぶり。

白ーい肌で、紫外線防止も念入り、サーファーだらけの木崎浜でなんとも浮いて見える私と友達…は、はずかしいっ。

でも通り過ぎていくサーファーや家族づれで浜遊びをしている常連のみなさんは、優しく「はじめまして!」と声をかけてくれます。あれ、ここは日本だっけ?という雰囲気。

海に似つかわしくない私が何をしに行ったのかというと、ずばりチェコ人とお友達になるためなのです!

MBAを取るために韓国留学中のPetr(愛称はペドロ。覚えてもらいやすいからとスペイン名)は夏休みで宮崎に来県。木崎浜の松林にテントをはり、波にもまれるという毎日。なんと10カ国語も話せて、日本語もけっこう上手。

学生時代、あんなに英語とイタリア語を勉強した私はと言うと…悲しいかな、もはや中学生レベル(?)なんとたどたどしい。ほとんど日本語で通しましたが。

シャイで礼儀正しく、まじめな感じの人でした。
スポーツが好きらしく、細身ながらしっかり腹筋が割れていたし、スキーやスノーボードがしたいから北海道に行ってみたいんだとか。

「宮崎はすぐにいい友達が作れていいところ」
「南ヨーロッパと雰囲気が似ていて外国に来ている気がしない」
「韓国はムラ意識が強いけど、ここはオープンでヨーロッパのニュージェネレーションと考えが近い」
とは、1ヶ月以上、宮崎で過ごしたPetrの感想。

会った翌日に福岡経由でソウルに戻ったようですが、また来てくれるといいなあ。


同じ場所には、同行した友達と古くからお付き合いのあるスウェーデン人&日本人夫妻とその子どもたち3人もいて、にぎやかにぎやか。
小学生のちびっこギャングたちは、海で遊び、ネコと遊び、私たちとも遊び、のびのびとした本当にかわいい兄妹でした。また遊んでね!


浴衣

2008年08月28日 | Weblog
高校の同級生で着物着付け講師の友人が主宰する浴衣パーティーに行ってきました。

いつもいろんな着物イベントに誘ってくれるのに、なかなか予定が合わず、やっと参加。

ちょうど大淀河畔で「夏の夜まつり」をやっていて花火が見られるし、着物よりも浴衣はなかなか着る機会がないので、何日も前からかなり楽しみにしていました。

会場は宮崎観光ホテル1F「花はな」。なんと約200人もの人が、浴衣をすてきに着こなして集まっていました!
特に男性陣はみなさん、オトナな着こなしで似合っていました。日ごろ着なくても、日本人は和服を着るとしっくりきますね。なんとなく色香もあって。

浴衣は着ると暑いですが、見ている分には涼しいので、そこは心意気、さも涼しそうに、粋に見えるように姿勢やしぐさにも気をつけて…。きゃあきゃあと話している内容はいつも通りなのですが。

途中、約4か月ぶりに某新聞社のA記者と会ってよもやま話、そして飲み会の約束をかわしたり。

新しい知り合いができたり。

いろんな場所に出かけるたびに、今まで話す機会もなかったような業種の人やなんだかおもしろいことをやっている人たちとつながりを作れるのが、最近の楽しみになっています。

この浴衣パーティー、来年は10回目を迎えるそう。
毎回、趣向を凝らしてステージ演奏、ゲーム、抽選会など盛りだくさんの内容。
みんなに楽しんでもらうため、そして和服好きの輪を広げようと頑張っている友人・Tatsumiちゃん。忙しいけれど、本人もいつもはじける笑顔で楽しみながらやっている様子に刺激されます!
来年も楽しみにしています!

狐笛のかなた

2008年08月23日 | 
読み終えた翌日に、もう1回一気に読んでしまった「狐笛のかなた」(上橋菜穂子著 新潮文庫620円)。

ジャンルとしては児童文学なのでしょうが、大人の方がもっといろんなことに気付き、感じることができる小説だと思います。

舞台は、豪族が土地をめぐって争いあう時代の日本。
人の心が読める力を持つ一族の末裔・小夜、敵国の呪者の使い魔である怪狐の野火、領主の息子でありながら薄暗い森の中の屋敷に閉じ込められている小春丸、守りの術「オギ」を使う渡来人・大朗と鈴の兄妹、いとこ同士なのに領地をめぐって憎しみ合う自国の領主と隣国の領主、呪者に殺された小夜の母…

ストーリーははじめから死や呪いなど暗い要素に満ちていますが、まっすぐで温かい心を持つ小夜や野火の存在が光っているし、登場人物全員の心の動きが細かく描かれていて、じーんと染みてきます。結末は、これがハッピーエンドなのでしょうが、すごく切ないです。

日本人は無宗教と言いますが、はるか昔から、山や水や木、自然を畏怖してそこにカミサマを見てきました。それは今も(意識は薄くなっても)連綿と続いている…だから、お話の舞台をすんなりと受け入れ、想像を膨らませることができました。

「見ることは見られること、使うことは使われること」この言葉が印象的でした。
ヒトはこの世の何よりも一番上という存在じゃない。それを間違ってカミをも恐れず、他の存在の命をいとも簡単に使う側になったとしても、それは自分の命をも削ること。肝に銘じたいと思います。

i phone

2008年08月19日 | Weblog
デザイナーのK.nasuさんが最近手に入れたiphoneを見せてもらって大興奮!

私の周りでこれを持っている人はこれで二人目。でも実物に触れたのはこれが初めてでした。

想像以上に薄くてびっくり、画面もきれいでまたまたびっくり!!

アップルユーザーのKayoさんはもうそれは、真剣なまなざし。持ち主K.nasuさんよりも使いこなせているのは、何度もショップで手に取ってみているからだとか。

これは…欲しくなるなあ。
今使っている携帯電話は、インターネットにつながるのが遅いし、手間だし、私には不要のハイテク機能がたくさんついているし、更新するにしても端末価格が高いし…むむむ。

きゃあきゃあ言いながら集まっていたら、別テーブルにいた知り合いが「…飲んでるの? しらふだよねぇ…すごいテンションだねぇ」と感心したご様子。テンション高いのは昼間もです!

ねずみ男

2008年08月16日 | FOOD
出雲大社と水木しげるロードの山陰ツアーを敢行したNaoco姫からのおみやげは、「ゲゲゲの鬼太郎」キャラの人形焼き!!

おお!ねずみ男!
うっかりかわいい気がします。

「鬼太郎だ、ラッキー!」「あ、猫娘、かわいい」…子どもにかえった大人たちの黄色い(?)歓声が職場であがっていました。

ねずみ男って、鬼太郎に比べるとラッキーさを感じませんが…。まあ、ぬらりひょんを引き当てるよりはよさそう。

そもそも妖怪にラッキー・アンラッキーを感じるのもおかしいのですが。

妖怪大好きなNaoco姫は、妖怪大図録を見ながら「小出しでたくさん、鬼太郎みやげを持ってきますね☆」とかわいく満面の笑みでした。


チェコ

2008年08月14日 | Weblog
今朝、寝過して慌てて母屋に行ったら(自室は離れ。食事や家族団欒は母屋なのです)、玄関に人影が。
いつまでたっても起きてこない私を起こしにきた父か母かな、と思ったら、ふたりとも台所にいました。
…まあ、お盆ですからね。

それはさておき。

韓国に留学しているチェコ人が夏休みを宮崎市で過ごしていて、友人を通してもしかしたら話す機会があるかも、ということでチェコをリサーチ中。

有名なものと言えば、ボヘミアングラスにビール、アニメーション、民族的でかわいいデザインの雑貨、世界遺産のプラハ、作曲家のスメタナやドヴォルザーク、画家のミュシャ。その辺りがぱっと思い浮かびました。

先々月、同僚Naoco姫から借りたチェコの旅の本もすごくかわいかったなあ。

そんな風に、いまちょっとブームになっている中東欧の素朴で民族的なイメージだけでいっぱいでした。

しかし。
米原万里さんの「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(角川文庫 580円)を読んで、なんて自分が短絡的だったのだろうと恥ずかしくなりました。

子供時代をプラハのソビエト学校で過ごした米原さんの体験談。共産主義のソ連という大国に翻弄される中東欧の国々・人々の様子が迫ってきます。

宮崎に滞在しているチェコ人は私と同年代。ということは、彼はソ連の影響を強く受けざるを得ない子供時代を過ごしたということ。

私には想像もつきませんが、苦しい思いをしたこともあっただろうし、冷戦が終わってからの急速な価値観や環境の変化にもとまどっただろうし、きっと社会や政治や国際問題なんかについても、のほほんと平和な日本で暮らしている私より、ずっと考え感じることがあるはず。

そうしたバックボーンをほんの少しでも知ってから話をしたい。

たとえば、キャンプでわーきゃー騒いで楽しむんだとしても。

オリンピックのおかげか、比較文化と国際交流に意思が向かう夏です。





韓流幻想

2008年08月13日 | Weblog
軽い読み物ばかり何冊も読んでいて、ブログで紹介するまでもないかなという感じだったのですが、目からウロコの本があったので久しぶりに紹介します。

韓流幻想(呉善花 著 文春文庫 580円)。

恋愛や結婚をめぐる日韓の誤解と幻想について論じているものです。

韓流ドラマ・映画が好きな人から、「韓国の男性は情熱的で男らしい」という感想をよく耳にします。

私は韓流ドラマは歴史ものは見たことがありますが、恋愛ドラマは(一度見て以来)苦手です。それは、

 ・登場人物が、仕事をおろそかにするほど恋愛に一生懸命
 ・聞いている方が恥ずかしいほど情熱的なせりふ
 ・人間関係が密着している
 ・恋愛が原因で入院したり寝込んだりする
 ・不治の病や、恋愛の相手がもしかすると兄妹?というようなパターンが多い

「韓流幻想」を読んで、これらの疑問がすんなり解けました。

同じアジア民族でお隣の国といえども、日韓で文化・価値観にこんなに違いがあるんですね~。しかも根本的に。

特に、日韓の恋愛観・結婚観の違いのルーツを「源氏物語」と「春香伝(李氏朝鮮時代の古典。韓国国民にとても愛されているらしい)」にスポットを当てて読み解いているところがおもしろかったです。

他国の価値観や常識を知らずして、その国の人や文化や習慣に対していいとか悪いとか簡単に言ってはいけないことに改めて気付きました。

それから、他国の歴史や民族や習慣などをちょっとだけでも知るって、調べだしたら止まらなくなりそうなほど興味深いことにも。


異業種交流会

2008年08月13日 | Weblog
A新聞にお勤めのmkさんが主催した異業種交流会に参加しました。

集まったのはさまざまなバックグラウンドを持つ15人。
海外に住んでいた人、音楽をやっている人、ドクター、宮崎映画祭のスタッフ、SEなど職業も年齢もばらばらですが、みんな映画や音楽やお芝居が好きで大いに盛り上がりました。

そして10数年ぶりに中学時代の同級生にも再開!
相変わらずの彼女の超マイペースぶりに大笑いでした。しかし、子供時代を知っている人と大人になってから会うのは気恥ずかしいものですねえ。

それにしても、ほとんど全員が初対面だったのですが、友人や元同僚などと知り合いという人が多くて、本当に宮崎は狭いことにびっくり。

交流会の翌々日に仕事で訪れたデザイン事務所に、交流会で知り合いになった人がやってきてさらにビックリ!

なんて、なんてみんなつながっているのかしら!!

批判や愚痴ナシで、好きなもの・好きなことについて話し、笑い、情報交換し…。楽しいひとときでした。この新しいネットワークがこれからも続き、広がるといいなあと思います。

目標は、交流会でたくさんの人から要望があった「劇団・大人計画を呼ぼう!」かな。


取材術

2008年08月08日 | Weblog
仕事で、2件の取材に立ち会う機会がありました。

取材相手は気鋭の舞台演出家、取材者は若い新聞記者と、元新聞記者でいまは雑誌の編集長をしている方でした。

同じ人を相手に同じ目的の取材をしているのに、こうも違うものでしょうか。
それぞれが全然違うアプローチをするんですね。
だから似たような質問でも、取材対象者の反応が違う。答えは同じでも表現する言葉が違うというか…。おもしろいです。

なかなか人が取材をしている場面をそばでずっと見ていることはないので、本当に勉強になりました。


さてその取材中、演出家さんの話で印象的だったのが
「世の中は分かりやすいもの、パッケージされたものであふれているけど、それだけじゃない。知らないものがあることを知らなければ。そして理解できる、できないとかおもしろい、おもしろくないっていうような基準じゃなくて、いま目の前で起こっていることを受け止めることが大切なんじゃないか。今こそ脱保守というか、「理解」という鎖から解放されるとき」という言葉。

何でも知っている気になったり、知らないものにたいして無関心だったりしているときがあるかもしれない。

私は世の中には知らないことがいっぱいだってことを知ってはいますが、それを他の人にも気付いてほしいというところまでは気持ちがいかないんですよね。

演劇を通して、舞台のライブ感や感動と一緒にそうしたメッセージを伝えたいっていう演出家さんの強い気持ちを聞いて、はっとしました。

薔薇の名前

2008年08月02日 | 
大学時代以来、ひさびさに中世ヨーロッパブームが(一瞬)自分の中で沸き起こり、意気込んで手にしたのがウンベルト・エーコの「薔薇の名前」(上下巻 東京創元社)。

気合い十分→挫折の予感→途方に暮れる→意外と進む→またも挫折しかける→希望の光が見え隠れする→やっぱり途方に暮れる→怒涛のように読み進む→ラストスパート!→ついにゴール!!→放心。 という1ヶ月でした。

まるでマラソンのような、トライアスロンのような行程(どっちもやったことないけど)。

あらすじや感想なんてとてもブログでは書ききれないです。
とにかく大物を読み終えた達成感でいっぱい。

この作品の次に出されたウンベルト・エーコの「フーコーの振り子」の翻訳を、大学時代の恩師が手掛けていたので、在学中、エーコの本の存在は知っていたんです。

でもあまりの大物ぶりに(本の厚さといい、文字数といい、時代背景といい)そのころは私には理解することはおろか、読むことすら手に負えないだろうと思って放置していました。

じゃあ今回「薔薇の名前」を理解したのかと突っ込まれると、「…う、うん。いや、どうかな」という感じなのですが。
言葉が単なる記号に思えました。土石流のように押し寄せてくる本でした。
キリスト教世界や中世ヨーロッパにそこそこ詳しいと思っていたけど、それでも混乱しまくりました。

これはまさに夏休みの宿題にふさわしい!
「エーコ トライアル」。
北京オリンピックを横目に、あなたも挑戦…する?