BUONA GIORNATA!

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ことばの見本帖

2012年09月15日 | 
ひさびさに本の話題を。

読書会でKayoさんから借りていた「こどばの見本帖」(岩波書店)。

何だか、何と言うか、
すごく興味深くて一気に読んでしまいました。

5人の編集委員(荒川洋治、関川夏央、高橋源一郎、加藤典洋、平田オリザ)がそれぞれ、
詩や、いま一番新しい文章のことばや、演劇のことばについて説いています。

まず出だしから、ぐっと引き込まれました。
高見順氏の「三人の詩について ー島崎藤村・千家元麿・萩原朔太郎の詩の鑑賞」から
始まって、島崎藤村の「おさよ」が紹介されていて。

その古い形式がゆえに、高見さんが批評を書いた時代の詩人は
藤村の詩のようなものは書かなかったそうなのですが、
古いのに読み継がれ、人気がある藤村の詩の、ことば。

高見氏の論述がよく理解もできたし、
島崎藤村の詩の、古くうつくしいことばたちに
現代に生きる私もまた、あこがれや切なさを感じて、
時代を超えて人の心に届くことばの力を実感したのでした。

それと比較して、
高橋源一郎が説く、現代の最も新しい文章・ことば使いといったら!
携帯やインターネットが普及した現代ならではの、まさに新しい、生きたことばたちでした。

おもしろい!

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