BUONA GIORNATA!

取材や旅、見仏、ヨーガ、読書の日々をつづります

くま

2011年02月26日 | 父の彫刻
世間はパンダブームですが、我が家では「くま」が話題をさらっています。

父の木彫の新作=写真=。クスノキ、高さ約30センチ。

クスノキはほんとうにいい香りで癒されます。スッキリ、目覚めるような香り。

休日に、4日間くらいかけて彫っている様子を見ていましたが、ただの木材がみるみるうちに立体的なクマになっていく様子は、すごくおもしろいです。
木材をただ直線に切ることすらできない私は、横から「もっとかわいらしい顔にしたら」とか注文をつけるばかりですが…。

だれにも習うことなく、こんなふうに作品が造れるようになるって凄いなあ。父も冗談で自画自賛していますが、我が父親ながら、すてきな趣味・なかなかの技術だと思います。


渋い!流木アート

2007年05月03日 | 父の彫刻
父は流木も好きです。
お友達や親戚がたくさん流木を持ち込んでくるので、それを加工しています。

磨いて、削って、また磨いて…
斜めに置いたり、ひっくり返したり、裏返したり…
いろんな角度からじーーーーっと見つめます。
そうして、ピン!ときたらニスを塗って台にとめます。

うちに来たときは汚れてぼろぼろの流木が、みるみる元気になっていくように見えます。木のふしや筋目や年輪がはっきりと出てきて、それもひとつひとつ違っていて、「こうやって生きてきたんやで!」と主張しているみたい。

写真は2つの流木を合わせたもの。小さいほうは涙みたいな柔らかな形が印象的で、仏さまの顔を彫ったんだそうです。あたたかで優しい表情です。大きいほうは内側がえぐれていた流木ですが、原始的な力強さを感じます。古い巨木の幹の中に神様が宿っている様子を表しているのかな、と私は解釈しています。

木は強さと優しさを感じさせる素材、じっと見ていると気持ちが落ち着きます。

門番か守り神か

2007年03月18日 | 父の彫刻
父は不動明王が好きで、これまでいくつか木彫しています。
これは2年前、3カ月かけて彫ったもの。
高さ1.2メートル!クスノキ1本から彫り出しています。
玄関口に立っているので、家に遊びに来た子どもたちの反応がおもしろい作品でもあります。
たいてい「怖いー!」と泣き出すか逃げ出す。ちょっと大きくなると、びびりながら近づいて触ってみる。平気なフリをする。
そりゃ、子どもと同じくらいかそれ以上の大きさですもんね。実際、顔が怖いし。夜はまた、怖さ倍増かもしれません。

南無なむナム・・・

2006年11月24日 | 父の彫刻
父が昨年彫った阿弥陀如来像です。

本体の大きさは約25センチ。台なども含めると35センチくらいの高さがあります。
材料はイチイの木。堅くて彫りにくいそうですが、色艶がよく、いい香りがします。
仏像は胴体や顔、手足を別に作って組み立てる「寄木作り」と一本の木材から掘り出す「一木彫」がありますが、父はすべて一木彫で作ります。大きいものは高さ120センチほどの不動明王などがありますが、大きな木材と格闘すること3ヶ月でした(仕事をしながらだったので)。一本の木材から立体的な像を作るって、難しそう・・・3Dに弱い娘なのでした。

いくつかの作品は26日(日)に行われる北地区産業文化祭に展示される予定。お近くの方はぜひご覧くださいませ。

ムシキング登場

2006年09月26日 | 父の彫刻
おー!リアルなクワガタとカブトムシ!
足もボディーも素材は竹です。足なんて本当にリアル。
うちに来た子供たちが喜んだ上にねだるので、もう3体しか残っていません。

何でも作りますね、うちの父。昨日今日と一生懸命作っているのは流木オブジェ。早朝から庭で「ウィーン、ガーッ」という轟音をたてながら電動やすりを持って格闘しています。せっかく涼しくなったのに、ゆっくり寝れやしません・・・

少女の祈り

2006年08月29日 | 父の彫刻
何を隠そう、わたくし、北海道旭川市生まれです。(2歳くらいまでしかいなかったので記憶はありませんが)
当時彫刻を始めたばかりの父は、北海道であまた目にした木彫りに触発されたところも大きかったようです。北海道を離れてからも、アイヌ人形などをたくさん彫っていました。
写真の作品はアイヌの少女を彫ったもの。幼いころ、私は勝手に「少女の祈り」という題をつけ、よく眺めていました。「きっと、私がモデルだ!」と妄想をふくらませるおかっぱ頭のおてんばでした
アイヌ人形は相当たくさん作ったみたいですが、ほとんどをお友達や親戚にあげてしまったようで、家に残っているのは2,3作品です。子供のころからいつもあるので、とっても愛着がある作品たちです。

鬼がくるぞ~

2006年08月27日 | 父の彫刻
子供のころ、床の間で寝ていた時期がありました。
我が家の床の間は、仏像など父の彫刻がたくさん並べられていて子供心に「仏様の部屋で寝てもいいのかしらん?」と心配していました。
ある夜、目が覚めると目の前に鬼が!震え上がるほど怖い顔!
それは父の新作・般若の面。床の間に2つ飾られたことも知らず、ぐうぐう寝ていた私は翌朝「鬼が出た!夢じゃないっ」と母に訴え大笑いされたのでした。
床の間はいま、お客様の寝間に使います。うちにお泊りになる方、心しておいでください

般若の面:製作年20数年前 材料:イチョウの木


子熊のミーシャ

2006年08月18日 | 父の彫刻
子供のころ、父が木彫りの子熊を作ってくれました。
「ミーシャ」と名付けられたその子熊は私が高校を卒業するまで机の上から私を見守り、大学時代は大阪のワンルームでともに過ごし、就職して宮崎に戻ってからはベッドサイドに座っています。
弟もミーシャをほしがって、父におねだりし、手のしぐさが違うミーシャを手に入れました。弟のミーシャは今、実家の応接間に飾られています。
幼いころから人形やぬいぐるみにほとんど興味を示さなかった私が、ずっと大切にしているミーシャ。いつ見てもかわいく、心がなごみます。

父は若いころから趣味で木彫りをしています。動物だけでなく、レリーフや仏像彫刻まで、なかなかの腕前今は年に3,4体のペースで仏像やオブジェを製作しています。ひいき目かもしれませんが、趣味の域を超えているかも。遠方から見学に来られる方もいるんですよ。私の友人(密教好きおまさ)も見学に来て、「博物館みたい~」と言っていました。このブログでもときどき、父の作品を紹介しようと思っています。仏像マニア必見です