屋外木材講座16 「屋外で木材を使う意味・含水率」
「屋外で木材を使う」そもそも、この意味を考えないとステンレスやプラスチックでいいじゃないかということになってしまいます。
ステンレスやプラスチックは、「腐らない」という前提があります。
木材は腐るから・・・。
土木・建築業を営んでいる私は、直ぐに強度管理を考えました。木材は、品質管理が、確立されていない。
仕事を宮崎県で始めたころ、大工の使う住宅の梁が、杉でそれも、生材(グリーン材)を使っていることに驚いたのです。
材木屋さんに話をしても、「乾燥させないと強度は出ない」ということが、あまり、認識できていないようでした。
世の中は、信頼関係で成り立っている。それは正しいのですが、建築に土木に使用する素材は、品質管理が問われます。鋼材・コンクリート・ガラスなどすべて、品質管理がなされているわけです。
木材は、天然だから、自然素材に・・・・。という言い訳は通じない世界なのです。
その基本が含水率なのですが、その頃の木材屋さんや製材所の方は、含水率=乾燥=割れ、反り=クレームと言ったことがトラウマのようになっていたのだと思います。
含水率は、木材にどのくらい水分が入っているか確かめる尺度なのですが、木材屋さんは、乾燥すると割れたり、反ったりすることを極端に恐れていました。
しかし、品質管理の元、素材の含水率を求めることは反りや割れではなく、含水率は、素材に求められる強度の値を基準となるものという認識でなければなりません。含水率を揃えることによって素材そのものの強度を計算することができるのです
私は、製材所の先輩に「乾燥した木材を打ってくれませんか?」とお願いした。
先輩は「海野、お前は、そう言うけど、大工さんは安いグリーン材を持ってこい!というんだぜ」
「確かに安いに越したことないけれど、お客様にクレームを受けるは工務店で、あとで手直しになるのは、大工さんなんですよ」
もう、20年以上も前の話です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます