海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

日々、気づいた事、エクステリアウッドのテクニックを書き綴ります。やりたい時、書きたい時だけ、疲れるので笑笑

中国木材進出について2

2007年06月30日 08時21分16秒 | 地元のこと
宮崎の山が禿山だらけになっている。

再造林をしていない山が、荒れ果てて山肌が土色でむき出しになっている。

誰のせいだろう。
誰が禿山をつくっていくのだろう。
誰も禿山になる山を食い止めることはできないのだろうか!

中国木材が日向に進出すると宮崎の山が禿山だらけになると言う反対派の意見は、的が少しずれているように思う。再造林を可能にする原木価格が維持できれば、大方は、解決するとみられているからだ。本当の問題は、再造林できる原木価格になっても林業者が再造林をするかわからない状況があるということだ。

私は、林業者のプライドの問題だと思う。山を愛し、山に自分の人生と家族と将来を託すことができなければ、山は荒れ放題になる。どんなにきつい山仕事も将来があればこそ、目標があればこそ、その苦労をいとわないものだ。

子どもや孫のため、そして自分を育ててくれた祖先の山のために最適と思う木々を植林する。そんな、プライドがもろくも崩れていった状況を誰が救うのかと言う問題だ。

海杉は、決して中国木材がこの状況を救ってくれるとはとても考えられない。企業である以上、会社の繁栄、存続が第一条件だ。

ましてや、行政や政治家は論外である。

海杉が考える林業者のプライドの復活は、極々一般の消費者の方々だと思っている。その間にボランティアや環境、まちづくりに目覚めた人たちが絆を結んでくれるのだと信じている。

「搾取」は、いつの時代でも弱い人たちに強い人たちがおこなってきた行為だ。さらに大きな力に変わってもその行為は変わらないことは、歴史が物語っている。

海杉は、林業に携わる多くの人が、エンドユーザーの声に耳を傾けることが禿山を無くす最良の手段だと思っていいる。

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4 コメント

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はじめまして (森野人)
2008-08-30 01:24:46
中国木材、日向に進出するのですか?

新産業システムの伐採量でも物凄いのに、中国木材までですか?

禿山、確かに林業者のプライドだと思います。でも合板工場の安い値段で伐採し、売る素材生産業者も、所有者に後に植栽できるだけの金額を還元してるでしょうか?

中国木材は、外材が高くなったから国産材に目を向けただけです。国産材が見直されて、値段が上がったわけではありません。むしろヒノキが下がってます。
国産材時代の到来、そう言ってるのは伐採業者以後であって、所有者には小銭が入るだけに過ぎません。

私は大災害時代の到来を懸念してます。

温暖化でゲリラ豪雨、雨の降り方が変わって来ています。以前よりも、山の整備が重要になるはずなのに、むしろ妙な伐採ブームになってます。

危険な兆候は、既に現れていると思います。

山の木を収奪して稼ぐよりも、多くの安全・水を山は人に供給してます。
それに何時になったら、人は気付くんでしょうね?
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コメントありがとうございます (海杉)
2008-08-30 06:46:49
森野人さま
コメントありがとうございます。

確かにこれからの製材所の方は、国産材に目を向けて行かなければなりません。外国産材の価格が、上がることが必死だからです。ただ、国産材の価格も海杉は、上がると思います。木材は、国際価格と連動すべきなのです。これには、流通システムの改革が必要ですが・・・。

海杉は、山の人がプライドを取り戻す方法は、後継者対策だと考えています。安心して任せられる後継者をきちんと育てることが、一番の近道ではないでしょうか。
返信する
Unknown (森野人)
2008-09-01 13:38:06
こんにちは。
後継者問題、林業の抱える一番頭の痛い問題ですね。農山村で、農業でも人が減ってますが、尚更林業人口は減ってます。専業林家自体、元々少ないです。

林業が、山林資源の収奪ではなく、あくまで資源再生型、業として持続可能なものとして考えれば、きっちり経営できる後継者、或いは山林の経営を任せられる例えば森林組合のスキルアップが重要だと思います。

ただそう考えても、以下の点で中国木材の動きを国産材活用のチャンスだとは思えません。
1 B材利用と言っても、多くの山林では土場がないため、全ての材が中国木材の敷設施設に運ばれて選別されるので、所有者の意向で優良材の販売が出来ない。
2 B材の価格は、合板利用で(若干)UPするものの、スギに優良材、ヒノキに関しては横ばいであり、10年前、5年前に比べても大幅な下落水準から脱していない。
3 B材の価格がUPしたと言っても、若干であり、これで利益を出そうとすれば、伐採後に植栽するお金は落ちないばかりか、架線を張らない山では重機で踏み荒らした効率重視皆伐により、森林として回復困難な禿山となる。
4 中国木材等は、あくまで外材が高騰したため(相対的に値が低い)国産材に目を向けているので、国産材の価値の見直しによる利用ではない。よって、これから利潤を得ようとすれば、大面積皆伐か、小面積であれば重機使用による無秩序伐採しかありません。
5 これで稼ぐのは中国木材と(良心の無い)素材生産業者しかなく、山林所有者にはあまりお金は落ちない。
6 きちんと植栽の事を考えて伐採したとしても、再造林にはha当たり30万から50万かかるため、今までの保育費用を考えれば、再造林とその後に必要な下刈の費用は捻出できない。つまり所有者はボランティアになってしまう。

中国木材(と新生産システム)のやっている事は、資源の収奪に過ぎません。これによって山の事を考えない素材生産業者が荒らしまくっているのが、宮崎、熊本、鹿児島の現実です。
しかも国内住宅茶工数は減少しており、中国向けの製品開発して輸出する事を考えているようです。

私は人工林であっても、一番重要なのは災害防止、水源涵養だと考えております。それと業が結びついているので、手厚い国の補助制度があるのだと思います。純粋な個人資産なら、補助金は出ません。

林業を活性化するためには、おっしょるような後継者と木材の活用の促進が重要です。これには官民一体となって本気で取り組むべきですが、これが疎かになっていたところに、まやかしでしかない中国木材等の動きが出てきました。私はこれを「破滅への動き」と呼んでいます。
日本が今まで如何に諸外国の山林に負荷をかけて、生活を維持して来たか、目の当たりにして反省するチャンスとは言えます。

いわば中国木材等は「日本の今までのカルマ」と言えるでしょう。
返信する
コメントありがとうございました (海杉)
2008-09-01 17:26:17
森野人さま
コメントありがとうございました。

特に「諸外国の山林に負荷を…」と言うくだりは、森野人さまのコメント、「そうだ!」膝を打つ人がたくさんいるでしょう。

私のコメントは、本文のブログにあげさせていただきます。
このような、意見交換がこのブログで出来ることを誇りに思います。
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