国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

尖閣諸島問題。どこまで続くぬかるみぞ。

2012-10-08 01:00:00 | 政治外交


尖閣問題のゴタゴタがまだ続いていますねえ。
状況は日本にとって不利になるばかりです。
東アジアの最重要国のと経済関係が阻害されてより困るのは日本の方、と先日書きました。
日本品不買、観光客の激減。
レアメタルにも影響が出る筈。

大体、尖閣領土問題は日中間の棚上げで日本が実効支配していたのだから何もするべきではなかったんです。
日清戦争の下関条約で日本に編入されました。
でも古文書の世界では中国にも言い分があって、彼らにとっては戦争のどさくさに「どろぼう」された、とも言えるわけです。
日本にも言い分があり領土問題にクリアカットな正解を求めるのは難しい。

いずれにせよ、日本にとっては都合のいい状況だった。
そこをわざわざ、二年前の前原さんに続き欲ボケ親ばか爺さんが都による買い上げでわざわざ話題を提供してしまった。
お二人ともアメリカの軍産複合体勢力に唆されたのでしょう。
対米従属政権は尖閣を国有化してしまった。

一方、国際的には実効支配していない方の国は事あるごとに問題を指摘しなければいけない。
この問題が長引けば長引くほど「領土問題の存在」が既成事実になります。
まずいんですね、これ。

大体、キッシンジャーのひっかけで巨大海底油田の話がでていましたが、ガスしかない。
資源的重要度はどうやらそんなに高くないみたいです。
ただ、中国はフィリピン、ベトナムと南沙諸島問題を抱えている。
こちらは海底資源が豊富です。
そして島ごとに各国が実効支配しているので複雑で一触即発。
ここでもアメリカがフィリピンやベトナムをけしかけて中国を挑発しています。
そんな事情なので尖閣でも中国は簡単に引き下がれない。

先日も書いたとおり、自然にこの問題が収束するという説は根拠のない楽観。
経済的に中国にとっての日本の重要度は日本にとっての中国の重要度ほどではない。
中国にとって必要な完成品も部品も大方欧州やアメリカから入ってきます。
ましてや円高、ユーロ・ドル安です。

ぐずぐずと引っ張られてお灸を据えられることになりそうです。
アメリカは尖閣が中国に軍事占領されても絶対に参戦しません。
二年前の宮台さんの説明が分かりやすいので参考にしてください。

それに安保での軍事介入は議会の承認が必要。
議会はアメリカの若者が尖閣のために血を流すことを認めるわけがない、と思いません?

軍産複合体の目的は東アジアの緊張感を高めアメリカのプレゼンスを保つこと。
そして日本などに武器を売りつける。
超高値の欠陥オスプレイもそのうち買わされるでしょう。
尖閣までカバーできますからね。

石原さん、前原さん、野田さん。
逃げ回っていないでなんとか言ったらどうでしょうか。
ナショナリストの仮面をかぶった売国奴と言ったら言い過ぎでしょうか。

冷戦が終わって20年もたつのにアメリカが日本を守ってくれるだの。
この20年の停滞で日本の経済的存在感が急降下していることも理解しない。
そんな人たちが「吹きあがって」しまうんですね。
怖い話です。



【宮台真司】尖閣諸島問題は中国が妥協してきた【日本人は知らない】


この問題では中国が譲歩してきた。
田中・周恩来の日中共同声明、トウ小平・大平のトウ小平声明、それを踏まえた日中漁業協定。
主権については棚上げにしよう、日本の施政権つまり実効支配は続けていい。
そして資源共同開発し領土問題は将来世代に解決を委ねる。

ルールは中国船入ってきたら停船命令でなく退去命令。
退去しなければ「停船・拿捕・強制送還」で「逮捕・起訴」を使わない。
外務官僚には常識なのに前原が主権を行使してしまった。


中国の方が古文書で早かった。日本が主張するなら中国も。
軍部は簡単に数時間で占領できると主張したが胡錦濤が反対。
その場合米軍は動かない。
何故か。
安保では施政権のある領土が侵害した時に効力を持つが、この場合実効支配は中国に移動している。
これは沖縄の人たちは皆知っている。
日本の激しい健忘症。
知らない人たちは巨大なフィクションの繭の中で夢を見ているひとたち。
丸山真男によれば先の大戦で吹きあがったのは軍部ではなかった。
ちょっとした感情の釣りに引っかかる層が「やっちまえ」状態になった。
朝日新聞に先導された政治無関心層。
政治・歴史に係る知識なく、知識のナットワークにアクセスなく、鬱屈している層が吹き上がる。
この人たちが興奮する時国益が失われる。




石原慎太郎都知事 独占インタビュー 
尖閣侵犯再び!「日本は戦争の覚悟を示せ」
政府が腰抜けばかりで国を守れるか


この爺さんと一緒に戦争しますか?