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国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

泥亀さん

2009-11-04 01:00:00 | 政治外交
日本シリーズ第三戦、日ハムが負けてまた巨人の先行を許した。
日ハム側の継投ミスが敗因なんでしょうが、巨人の球界ナンバーワンセットアッパー山口君。
出来の悪かった彼を捕えきれなかった。
残念。

さて本題。
どこで聞いたか忘れた、国民新党や社民党を評してレバレッジ政党というらしい。
ほんのわずかの議席数で参議院のキャスティングボートを握り閣僚ポストをモノにした。

この人たち、どうしたって民主党と相入れないと思うので、もし参議院で民主が安定多数を取れば
御用済みになるのだろうか。

最初連立を聞いた時にブログにも反対意見を書いてみたが、なんか最近小沢さんの意図が少し
分かってきたような気もする。

国民も社民も特徴のある政党である種の突破力がある。
平気でメチャクチャ言いますから。

郵政の問題、基地などの対米関係など前政権のお約束をぶち破る先兵かな。
きっと使い道があるんですね。
イギリスは敵国を撃破するとその力を温存し、次の敵と戦わせたと佐藤優さんも言っていた。

正義の味方を気取る亀さん。
警察官僚として裏を知りぬき清濁併せ持つというか疑惑の多い方だがメンタリティーとしては
左翼っぽいんですね。

なにせチェゲバラに傾倒しているというこのおじさん。
政治家として、ポピュリストの素質は十分持っている。
高級官僚はどちらかと言うと左っぽい人が多いと聞く。

アメリカでもハーバードへ行って左傾化するのが出世の道とか。
多少の左巻きは体制にとって扱いやすいのかも。

我々の時代など、学生の7-8割が左巻き。
全学連世代なんて冗談でも言って欲しくないが。
この人たち社会主義者でもなんでもない。
ただのアナーキストのカルト集団でした。

資本主義とか新自由主義が批判されるこの時代、左は世の中に受け入れられやすいか。
でも、社会主義や共産主義が別に優れていたわけではない。
資本主義金融が悪しきレバレッジ主義で自滅しただけ。

社会主義と言えば、「少なきを憂わず均しからずを憂う」のキャッチフレーズだが
結局「少なくて、均しからず」だった。
中国とかロシアは大転換して「多いが均しからず」に転向してBRICとか言われるまでになった。

もっとも中国人はもともと一番資本主義的な国民性です。
商人体質で地下経済が発達している。
だから統計ではなかなか実態がわからない。

アメリカはもともとあまり商人的でなく最近では危ない金融機関を国が救済し
ソ連ならぬア連化している。

日本人も商人性はあるがあまり資本主義的でなく、固有の社会主義体質がDNAに刷り込まれているのか。

さてこの亀さん、ポピュリストで大向こうをうならせ、一方郵政民営化反対とかで
特定郵便局長の組織票を狙っている。
政治は票とカネというオーソドックスな政治家です。
小沢さんと通じる。

突破力はやはりある。
亀さん、金融庁の会見で記者クラブが非加盟社を締め出すものだから、
通常の60人35分会見の後、非加盟社15人と30分の会見をしたそうです。

そして次なる標的が経団連。
大企業批判は共感を得やすい。

確かに企業ではリストラの結果、従業員給与は減り続けている。
近年、その結果企業のあげる収益というのが、どんどん配当に吸い取られている。

亀井静香さん、「おい御手洗、従業員や下請けのために内部留保を吐き出せ。やり方は俺が教えてやる。」
とか「日本で家族間殺人が多いのは経団連のせい」とか言ってイチャモンつけてますね。

家族間の殺人が多いのは経団連の金儲け主義のせい?

企業に利潤を求めるなと言うのは政治家に正義をもとめるなみたいな。
秦野章流に言うと八百屋で魚を買うような話。
アンタも口だけ正義でしょ。

大体、小田嶋隆によると日本の殺人はアイルランドと同じで10万人に1.1人。アメリカの5.6人、
イギリスやスイスの18.5人、ロシアの22.2人に比べ際立って低い。
そのうち半分が親族間と言う事は他人に殺される確率の一番低い国と言う事か。

警察官僚が密かに自慢したのか。

いずれにせよ、自民党一本で完全に対応を間違えて休眠状態の経団連はたたき放題。

亀さん命がけで郵政民営化を止めるとか言っている。
民営化が日本の高齢者の貯蓄を米国債に変えるツールだとするとアメリカも黙ってはいない。

確かにアメリカに逆らうのは大変リスクのあることだと思う。
でも、自分には日本の警察がついているということか。

亀さんをいじめたホリエモン(浦島太郎の逆)は警察に報復された。
選挙の後ホリエモンに国民新党から参議院出馬しないかと誘ったとか。
永遠に自分のライバルをなくすということか。
アクが強いですね。

先日は公取委員長を呼びつけ、地方の中小企業が仕事を分け合う「良い」談合を認めるよう
迫ったとか。

これに対して大企業が利益を独占するのが「悪い」談合というわけだ。
非成長分野に資源をつぎ込むのはいかがなものかと思いますが。
つけは国民にまわるわけですから。

あちこちにダムを作っていわば補助金漬けにするのと似たような発想にも思える。
麻薬と一緒、依存体質にして票を確保する。
小沢さんたち、田中派の手法ですね。

何かとお騒がせな亀さん、
マスゴミはいつまでこういう人を持ち上げるのか。


追悼中川昭一さん

2009-10-30 01:00:00 | 政治外交
中川さん。
ちょっとシャイでナイーブそうで、でも言う時は言う。
そんな感じの政治家だったんじゃないでしょうか。

持病のヘルニア痛に悩んでいたとか。
マイケルジャクソンと同じように強い鎮痛剤を常用していたのか。
残念なことです。

これが他殺とかいうわけではない。
しかし、何故米国に逆らった人は急な失脚とか不慮の死とかするのか。
あまりにも多いような気がする。

ソ連に肩入れしすぎたパパ中川さんの「自殺」。
ペルソナノングラータつまり要注意人物とCIAに認定されていた。

中国に接近しキッシンジャーを激怒させた田中角栄の失脚と脳梗塞。
極東軍事裁判並みの「有罪ありき」の裁判だった。

CIAとの強い繋がりが定説になっている岸さん。
その流れが森さん、小泉さんなどの清和会。
で、清和会ライバルの大平さんの心筋梗塞。

田中さんの流れの経世会は小渕さん、梶山さん、橋本さんの突然死。

親露、鈴木宗男逮捕。

広島、長崎原爆投下はアメリカの国家犯罪だと公言したこともあり、2007年経済危機にあたり米国債
の購入に反対した昭一さんのヘロヘロ会見。

例のイタリアで見つかった13兆円の米国債。
もし日本政府が絡んでいるならキーパーソンでもある。

さて、小泉さんの後、必ずしもアメリカの言いなりにならなかった首相たちはどんどん退陣させられた。

長期政権は、佐藤栄作さん、中曽根さん、小泉さん。
ブレアさんはブッシュのプードルと言われたのでこちらは「ポチ」。

佐藤栄作さんは長期政権を全うしノーベル平和賞までもらった。
非核三原則が受賞理由らしいが、持込みの密約があったわけだからインチキですね。
わかっていて受賞させる。

実に怪しい賞です。
ゴアとか、IPCCとかの原子力ロビー。
この時小泉さんも候補になったとか。
小泉さんはさすが感覚が鋭敏で受賞推薦にのらなかったらしい。

アメリカの覇権が終わり多極化が進む時勢。
「やっぱりな」みたいな情報公開の時がいつかくるのか。
ただの思いすごしか。

おいおい、斎藤次郎って

2009-10-23 01:00:00 | 政治外交
西川さんに変わる日本郵政社長。

利権の巣窟で魑魅魍魎が跋扈するこの政府系会社。
民間から手を挙げる人もいないとは思ったが。

官僚のボス中のボスじゃないですか。
細川政権で小沢と組んで国民福祉税を導入しようとしたあのひと。

民間に15年いた?
笑わせますねえ。
東京金融先物取引所理事長に天下っていたんでしょ。

こんな人を民間人だと詐称する民主党。
あえて異を唱えないマスゴミ。

郵政民営化見直し、高速道路無料化。
民主党のもとで官僚主導の大きな政府に回帰する。
大蔵省復権。

民から官へ。
財政投融資を使ったばら撒き政策の再来か。

しかもこの人事あの亀が決めた人事で鳩山さんは「おかしい」と思ったがあえて
反対しなかった。
指導力ないんだ鳩山さん。

亀さん、全国特定郵便局長会の票目当ての民営化反対でしょ。
もう郵便の時代じゃないですよ。

ユニバーサルサービスとかいって高い維持費を費やす必要があるのか。
近頃手紙による私信は殆ど受け取らないし出さない。
ポストに入っているのは頼みもしないダイレクトメールばかり。

紙の無駄だし、輸送はエネルギーを食う。
支払いだってネットかコンビニで簡単に済ませられる。

パソコンのできる人は電子メイル、できない人はファックスですよね。
荷物は全国にあるコンビニから宅急便で送れる。
手書きの触感は分かるが、時代に逆行するサービスのコストは国民の税金から払われることになります。

限られたおカネは教育とか、子育てとか、老人介護、弱者救済とかもっと大事な事に使うべき。
郵便局やJALは優先順位が低い気がするが。

官僚組織を温存して国民から税金をとることばかり考える旧大蔵省の復活か。

略奪というグローバリズム、17世紀スペイン、イギリスそしてアメリカ

2009-10-19 01:00:00 | 政治外交
花水木の葉も大分落ち、金木犀の可愛い花も散っていよいよ秋も深まってきましたね。

今日は中公新書「黄金郷(エルドラド)伝説」の紹介です。

著者の山田篤美さんは神戸製鋼に勤務するご主人とともにベネズエラで3年を過ごし、
その後研究を続けてこの本を書かれた。
すごい。

オリノコ川に河畔のエルドラドを中心にする帝国探検主義の物語。
スペイン、英国、米国と主人公は代わる。

そこには自分のルール、すなわち武力をスタンダードとするグローバル主義の
徹底的な搾取があったようだ。

最初の主役は新大陸を発見したコロンブスのスペイン。
この人イタリアはジェノアの人だがもとはユダヤ系スペイン人だったという説もある。
いずれにせよ雇い主はスペイン女王。

南米で彼らが最初に発見したのが真珠。
略奪、殺戮そして原住民の誘拐(奴隷として)が徹底的に行われた。
容赦ないですね。
人間だと思ってないし。

イスラム征伐の「サンティアゴ」を守護神とするコンキスタドーレス。
グラナダからアラブ人追い出したあの栄光の名のもとでの露骨な侵略。

スペイン、ポルトガルのイエズス教会はキリストの名のもとに異教徒を征服し支配する軍事集団だったそうで、
日本も危なかったわけですね。

九州のキリシタン大名に神社仏閣を破壊させ長崎を要塞化しようとした。
ヨーロッパでもケルトやゲルマンの土俗信仰は根絶やしにされた。
ハロウィンとかにわずかに残されるのみ。

これがキリシタン弾圧と非難された事につながる。
鎖国しながらオランダ人とだけ付き合って列強の情報を得ていたのでしょう。
よかった。

南米などで略奪と殺戮の限りをつくした彼ら、500年たってはじめてヨハネパオロ
(ポーランド人でしたっけ?)が悔い改めた。
中部メキシコだけで神の名のもと2500万人を殺戮したと言われています。

この辺は小滝透の「おめでたい日本人に教える虐殺の歴史」に詳しい。

日本もよく戦時中の残虐行為を非難される。
こういう時、南京の人口は10万人なのに30万人が虐殺されたのはおかしいとか
正論で行くと、じゃあ10万になら殺していいのかと突っ込まれる。

敵の論点に合わせると議論は負けです。
相手のことをそれとなく言ってやればいい。
みなスネに傷ありだから。

但し先の戦争の総括を日本人はきちんとやっていない。
負けたんだからよく調べ、反省すべきは反省すべし。
難しい問題、過去の失敗には触れない、考えないは悪い癖。
反省したいと思う。

本書に戻ります。
ピサロはインカ帝国を発見するなり、いきなり「サンディアゴ」と言って殺戮しペルー総督となった。

ヨーロッパにもちかえられた真珠に食指を動かしたのがエリザベス一世の英国。
スペインの富を奪うために公認の海賊行為をしてドレークにサーの称号を与えた国です。

実利のプロテスタントですね。
カトリックの法令に従う気などなかったんでしょう。

英国探検帝国主義の始まりです。

要は、遠くにあり異教徒が住む未開の土地は最初に見つけたキリスト教徒のものという
勝手気儘なルール。
原住民?そんなもん人間じゃないもん。
コロンブスは西インド諸島で最初に会った現地人について「彼はいい召使になりそうだ」と臆面もなく記している。

英国のデフォーによる「ロビンソンクルーソー」も最初に発見した現地人をフライディと命名し即日召使にした。

この「ロビンソンクルーソー」、英国人のオリノコ入植推進のためのプロパガンダ本
だったというのが山田さんの考え。なるほど。

これが火付け役となって英国南海会社の株が急騰、経済史に名高い南海泡沫(バブル)崩壊の話です。

そして英国はスペインを追い出し、地図作成という作業を通して領地を拡大しようとした。
ベネズエラもこれに対抗した。
オリノコの産金地エルドラドはその前線基地となった。

ここに刑務所がありフランスのビシー政権(仏領ギアナ)下、囚人となりそこから脱出した英雄がかのパピオン。
我々の世代の人にはスティーブマックィンの同名映画でお馴染。

そうです。
フランスも植民地主義代表の一つ。
しかも、植民地化を「文明化」と表現する狡猾さ。
よくまあ、チベットの事を非難できたねえ、サルコジさん。
ドゴールのアルジェリア弾圧とかも全然負けていない。

さて、拡大を続ける英国ソールズベリー政権にストップをかけたのが米国クリーブランド大統領。
アメリカ大陸によそ者が介入すべきでないというこれまた勝手な理屈で自分が介入した。
これがモンロー主義とか言われている物の正体。

ドイツの脅威にさらされていた英国は妥協せざるを得ずアメリカに帝国主義の覇権を譲ることになった。
ということらしい。

圧倒的な力を背景に自分に都合のいいルールを作り、ボーダレスの競争で富を増やす
グローバリズムと言う事になるのでしょうか。
このやり口は全然変わっていなかったんだ。

黄金伝説に引き寄せられた大航海時代の征服者たちが、真珠、蘭、鉄鉱石、ダイアのために
ベネズエラを500年にわたって蹂躙した歴史でした。

面白かった。




衆議院選挙総括!(大げさでした「雑感」です)

2009-10-15 01:00:00 | 政治外交


小泉郵政選挙の自民圧勝に続く惨敗で終わった先の衆議院選挙。
随分ブレますね、国民。

精神科医の和田秀樹さんによると「日本人はピンクレディー世代以降勝ち馬タイプになって
周囲の空気を読み同調するようになった」んだそうだ。

その気質がファミコンなどのメガヒットを生んだのだと。
確かに韓流ブームとか、何もそこまでみんなが....というのが多いかもしれない、近年。

いずれにせよ自民党議員の3人に2人が失業した。
厳しいですね、この業界も。
それでも政治家になりたい人はいくらでも出てくる。
後悔先にたたずでなく、後を絶たずのくちでしょうか。

目を引いたのは宗教関係。
元トーメンのサラリーマンが始めたとか言うあの「科学」です。
比例得票数45万票。

結構マトモっぽいことも言っていたので断定はできないが、これは信者の数でしょうかね。
一人が教祖様の本を20冊買うとして900万部の大ベストセラー。
金額的にも一冊千円、一人2万円、これだけで90億円ですからすごいですねえ。

預託金なんて痛くも痒くもないですね。
どうせお布施ですし。
しかし全敗は打撃でないはずは無い。
なにか戦略があったんでしょうけどうまくいかなかったということか。

一方公明党の800万票は全投票数の10%を超える。
そうなんだ。うーん、多いですね。
結構いるんだナントカ学会。
悪口は慎んだ方がいいか。

共産党が500万票。
かつては共産主義も宗教といわれたが。
まあこれは「確かな野党」路線を支持する人が結構いたということですかね。

二大政党制という英米押し付けのプロパガンダに違和感を持つ人は多い。
わたしもこの制度は単なるガス抜きで現状維持で行きましょうということだと思う。
常に選挙の焦点は矮小化され、焦点がぼかされる。

大きく世の中を変えちゃうのは実はそんなにいい事とは思わない。
でもこの制度はエスタブリッシュメントには都合がいいと思います。

自民党も「確かな野党」になるんでしょうか。
大敗が飲み込めずにどうしていいかわからない腑抜けになっているような気がします。
分解か。
小泉ジュニアくらいしかいないのかな、商業的にセクシーなのは。

さて圧勝の民主党。
私は入れなかったがこうなったら頑張って欲しい。
ダム建設中止問題とかいろいろ騒がれていますが。
八ツ場ダムの地元でも勝っている。

あまりまわりに気を配っているとマスゴミや官僚に取り込まれるしバカにされる。
思い切っておやりなさい、と言いたいです。
失敗したら改めればいいじゃないですか。
選挙公約に拘束されずに堂々と変節したらいい。

やらないと甘く見られるぞ。
今回の選挙、別に民主党が選ばれたわけでなく、自民党が信認を失ったわけですね。
それも世界的な経済危機で特に自民に責任があるわけでもない。
しかし、危機に自民ではダメかもみたいな感じでしょうか。
今までのお約束を反故にする新しいアプローチが求められている。

東アジア共同体=通貨統合とか、羽田空港ハブ化とかよい芽も出ている気がする。
地方分権も含め、小沢さんの考えは大分固まってきたのか。

ちょっと、日教組教育とか、アジア外交(日中韓共通教科書ってなんだい)でイヤーな雰囲気も
「予想通り」ありますが、弊ブログもしばらく民主党と蜜月で行きますか。

石油争奪戦

2009-10-08 01:00:00 | 政治外交


ゴールドマンサックスは原油価格が100ドルを突破すると投資家を煽っている。

たしかにFRBバブルの余剰資金が株と商品に流れ込み、高値を作り出しているのは事実。
ドル乱発で基軸通貨崩壊の可能性が出てきている今,モノにおカネが行くのも理解できる。
戦争で景気を良くしようと考える勢力がいてイスラエルあたりをたきつけてイラン爆撃で
もやらせるんじゃないかというリスクもあります。

しかし、投資銀行って年初の147ドルの時も300ドルまで行くと煽った。
そして急落。
300ドルじゃなくて30ドルだったじゃん。
上げの前の下げ、下げの前の上げ。危ないですね。

今日はその石油の話。

段々残り少なくなってきた石油資源。
現代社会の利便性と成長、しいて言えば食(肥料と輸送)、健康と長寿を支えている。
これが枯渇してくれば地球はかなり変わってくる。

もしかしたらもっと人間らしい生活をするようになるのかも。
エセ環境主義者は原子力で盛り上がっているらしいがエネルギー高消費時代は終わるでしょうね。
というか、もう止めたい。

とはいえ、いまのところこの黒いダイア。
地球寒冷化となれば(天の邪鬼ですみませんが)暖房用エネルギー確保はは死活問題。
石油資源の争奪戦は止むところを知らない。

リビヤのパンナム機爆破犯人を英国が釈放したことにアメリカはカンカン。
リビヤの石油をめぐってイギリスがリビヤと取引したことがミエミエだから。
この犯人はCIAがでっちあげた無実の人という噂も根強くあった。
本当だったのか?

今回の国連総会でブラウン首相は首脳会談を五回も申し入れたのに全部オバマに断られた。
なんとか通路で捕まえて10分間立ち話をしたとか。

すでに実質経済破綻している英国は自分を救済するためにIMFの資金を充実させるよう
呼びかけている。
英国がシナリオライターだった米英覇権の終わりの始まりでしょうか。
新興国はIMFを乗っ取って勝手にカネを使わせないように画策している。

オバマが鳩山さんや中露首脳と二者会談をしたのと好対照。
どうやら米中のG2でもなく世界が多極化に向かっているのは間違いなさそう。
だからムバラクが重病らしい今、アフリカ同盟の盟主になるかもしれないカダフィに
列国の注目が行っている。

石油に戻ります。

北海の石油埋蔵量ががどんどん減っているなか、リビヤの石油と天然ガスは
とても重要。英国のBPもシェルもリビヤに利権を持っている。

経済大国のアメリカ、日本、EU、中国どこも石油を自給にほど遠い。
昨年のロシアとグルジアの紛争でEUはロシアエネルギー供給への依存の高さが
国家の安全を脅かすまでになっていることを思い知らされましたね。

イランへの制裁強化でも西側の姿勢に対し中国、インドは違うサインを出している。
彼らにとってはイランからのエネルギー供給は死活問題。

アンゴラは中国にとってサウジに続く第二の石油供給国だがヒラリーや
メドベージェフも最近相次いで訪問した。
ブラジルも大規模沖合油田の発見以来中国の重点攻略先になった。

イラク戦争ももちろん石油ですね。
養老さんがいっていたが石油価格高騰の後アメリカは必ず不況になる。
油が確保できなければ政治家は選挙に落ちる。

フィナンシャルタイムズのギデオンラックマンは

  政治家たちは燃料価格が高騰したり、電力不足が発生したりすれば、有権者から責められる。
  しかし、外交政策の中心に石油の追求を公然と据えた場合には、あまりにも利己的で
  モラルのない存在だと非難されることも分かっている。
  だからエネルギーの安全保障については、西側諸国の政治家たちは、子供のように有権者に接し、
  裏では大人らしく振る舞っている。

と書いています。

そこへ行くと一党独裁の中露とかは制約が少ないのか。
国益めがけまっしぐらのような。

自国の開発、インフラ整備でも国土がすべて国有の中国では用地確保は問題ないし
住民強制撤去も日常の風景。

56兆円の景気対策も別に議会で議論したわけでもないので財源論も必要なし。
一番先に公式には成長を取り戻した中国。
統計もどうにでもなるし。

世の中、民主主義から一党独裁に移行中、なんてことあるのかな。


オバマさんナイスショット!

2009-10-06 01:00:00 | 政治外交
President Obama Swats Fly During Interview


ユーチューブの動画、トイチャンに教わってやっと貼り付けられるようになりました。
トイチャンありがとう。

素晴らしいハエへの一撃でご満悦の大統領だが少し前までのあの熱狂はバブルの弾ける
ごとく消え去り、最近はオバマ批判ばかりを聞くことが多くなった。

2016年オリンピック開催国決定日、コペンハーゲンまで出かけって行ったのに4国のうち1国だけメダルなし。

日本では今頃ジュピターのメロディーをつけたオバマ演説CDがリリースされ、小倉某が
朝のワイドショーで熱烈に宣伝していた。あんたら周回遅れですか。

支持率もついに50%を切ったようで。ブームが去っただけでなくはっきりしたオバマ拒否の動きが出てきた。

日本では殆ど報道されなかったが、民主党政権のばら撒き政策に反対する主に共和党支持者による100万人集会
が先日ワシントンで開かれた。
集まった人数については異論があるようで、主催者側は100-200万人、対する民主党側(のニューヨークタイムズ)は
数万人とペルシャ絨毯の値段交渉ほどの開きがある。

共和党(のウォールストリートジャーナル)はタイムズの過少報道を批判、
どうやら数10万ということで同じ場所でのキング牧師の演説を上回る規模だったようだ。

ネット時代になってアメリカでもマスコミに対する批判が最近は盛んらしい。
国民はどうも新聞に騙されていたことを自覚し始めたらしい。
日本と同じですね。

論点は民主党の大きな政府への批判で、大量の資金供給による大手金融機関救済と株価の押し上げにも
関わらず実質経済は少しも好転の兆しがない。

破綻した地方銀行は今年だけで100行に達する勢いで救済するFDIC(連邦預金保険公社)の資産もどんどん劣化し、
間もなくFRBに吸収されると言われている。
おカネの問題は全部FRBが引き受けまとめて官製トバシをするということ。

FRBと言えば前に紹介した(7月17日のブログ)ロンポールのFRB透明化法案下院で賛成する議員多数で大統領の
拒否権超えまでいきそうとか。



実際に査察が行われるかどうかはまだまだわかりませんが、この英国ロスチャイルド家に発する
ドル供給源の巨大な債務超過が明らかになると一挙にドル体制は崩壊するのか。
すぐにはしないような気もしますが、凄い世の中です。
パンドラの箱というか、舌切り雀の大きいほうのツヅラみたいな。

FRBの資金供給で生きながらえる大銀行はますます肥大化し「too big too fail」になってるとスティグリッツさん。

実質失業者は15%。
住宅価格は下がり続けるというより買い手がつかない状態。
財政赤字は積み上がるばかりで政府は一般国民をATMだと思っているのか、という怒りです。

そして、これがオバマの人気を劇的に下げさせている医療保険改革批判と一体になっている。
アメリカの医療制度はとっても問題が多い。
低所得者層にとっては日本に比べ格段に貧弱な制度で、現在3千万人が無保険状態と伝えられている。
医療保険改革自体は急を要していると思われ、オバマがおかしいとは思えないのだが。

なけなしのおカネを使うならバカな銀行、投資銀行につぎ込むより医療とか教育につぎこんだほうが
絶対に得だと思うのだが。

ポールソンがメリルに入れた100億ドルのうち40億がボーナスで持ち逃げされた。
ジョンセインは昔の仲間。ヒデエ奴らですよ。

日本だってJALの救済なんぞはやめて百年の計を考えたおカネの使い道をしたらいい。
でないと組合と退職者の年金で消えます。

戻ります。オバマさん。

しかしながら、これ、すべて予想どおりと言えば言えないこともない。
オバマ(少なくともスピーチ)は非常に能力高い大統領で我が国の最近のリーダー
に比べれば格段の感がありますが、大統領になった時期が悪すぎる。

未曾有の不況と二つの戦争を引き継いだ悲劇の大統領だと思います。
個人の能力ではどうにもならない。

「CHENGE」の時代じゃない気がする。やっぱりこういう危機は改革のゴルバチョフより
剛腕のエリツィンかな。

クリントン夫妻が実質的に仕切る傀儡政権になるのか(ブッシュ政権がチェイニー政権だったように)、
早期に辞職するのか、というのはあまりに気が早いか。



モラトリアムですか? 「嫌な話」と「とてもいい話」

2009-10-02 01:00:00 | 政治外交



マックロ亀の中小企業元本猶予が話題を呼んでいるようですね。
政治家としてなかなか大したものと言うか。
さすが小沢さんの引き立て、同じ臭いを感じます。

でも、なんで選挙に勝ったわけでもない国民新党がデカイ顔をしているのか。
民主党の弱みを握っているんでしょうか、この警察官僚。
自分の首を切れるわけがないとか、まるで恫喝まがいの下品さだと思いますが。
これが嫌な話。

大銀行を批判していれば票になるという、いつの間にか野党根性が身に付いたか。
普通の銀行を新東京銀行化するわけですか。
最近また「りそな」「新生」「あおぞら」とかの不良債権比率が増えているらしい。
大臣、大丈夫ですか?

成長戦略を立てる前にCO2削減を打ち出したり、今回の中小企業モラトリアム。
順番が逆に思えるが。

藤井財相、幹事長や副大臣(日銀出身)は否定的だが鳩山さんは選挙の時こんな
映像撮られちゃった。
ネットの時代油断ならない。

みんなで少しずつ骨抜きにするんでしょうかね、仕方ないから。
この亀、早く追い出さないとまずいですね。
小沢さんて何考えているのか。
油断のならない御人です。



さて、いい話です。

民主党やりました。
快挙です。

外務省記者会見が記者クラブのみならずフリージャーナリスト、ネット、外国人、雑誌などすべてのジャーナリストに開放された。
当たり前のようだがこれは革命的な第一歩。

さすが、原理主義者といわれる頑固者、岡田さん。

これで外務省の記者会見に限って言えばシナリオ通りの八百長会見でなく、
ガチンコの質疑応答が行われるでしょう。
ニコニコ動画も早速入ったらしいので全貌が配信される。
誤魔化しが効かなくなります。

全省庁へと波及していけば日本の政財官マスゴミ癒着にヒビが入る。
国民にとって極めて歓迎すべきことではないでしょうか。
日本のマスコミは変われるか。
変わらなくちゃ将来はない。

既成マスコミ(大新聞、テレビ、新潮、文春あたり)のネガティブキャンペインも始まってますね。

民主党の政治活動費キャバクラ流用疑惑。
これも意外にチャンスかも。
ここで自民と違う思い切った対応をすれば人気上がりますね。
危機管理できるか?

民主党CO2で暴走か

2009-09-23 01:00:00 | 政治外交
CO2による地球温暖化の話ってどうしたって怪しい。
IPCCも怪しい、ゴアも怪しい、体型が省エネじゃないし。
原子力ロビー、排出権ビジネス。

個人的には寒冷化がいやですね。
だんだん年をとると寒さがこたえる。

太陽の黒点活動が1810年以来の低さで地球が冷えてきたなんて聞いただけで
身震いする。

80年代はスモッグで寒冷化すると原子力推進派は言っていた。
なんでもいいんですよ。
御用学者は捨てるほどいるんだから。

「イラクが大量破壊兵器を開発している」と同じ種類の風評が英米にマスコミによって
流されていると思った方がいい。
ロスの山火事や大型ハリケーンが温暖化のせいというウソを信じる科学者はもういないらしい。

イラクは何だったの?
石油利権でしょ。

英米は化石エネルギーの使用制限で中露をはじめとする新興国の台頭を
防ごうとしているのか。
事実アメリカ議会はCO2排出が多いと思われる中国製品に高関税を課する
法案を検討した。

世の中いろいろ裏があります。

それでもって民主党の環境目標。
2020年の日本の温室効果ガス排出量を1990年比で25%削減。
この大胆な政策の戦略性は何なのでしょう。

自らを律し有言実行を貫くことは自己修養としては大変結構な事。
しかし政策となると公益、国益重視の戦略が見えてこないのはおかしなこと。

野心的な目標を勝手に設定してもしそれが国民生活に悪影響を与え
その末に約束不履行の汚名を世界から着せられるのはたまらんよ。

何度でも書くが国際政治はシニカルな性悪説が基本。
善意をばら撒くと中朝謝罪外交の二の舞にもなりかねない。

「大英帝国には永遠の友も永遠の敵もいない。あるのは永遠の国益だけだ」ですよね。
国際政治はビジネスだから自分が譲歩するなら他人からはそれ以上の譲歩を勝ち取る
勝算がなくてはならない。

少なくとも世界はこの公約の裏は何だ、と深読みしているはず。
まさか「友愛」ってことはないよね。

ないよね、ほんとに。

日本として原子力あるいは環境技術をこれからの明確な柱とする
戦略はあるのか。

地球に優しくじゃないでしょ。
地球はそんな表面のこと全く苦にしていないし。
だいたい自分が温暖化効果ガスを削減しても他の国が増やしたのではなにもならない。
現在排出量の40%あまりをしめる、米国及び中国に、同様の数値目標を掲げさせ実行させる策はあるのか。

成長率下がりまっせ、間違いなく。
環境技術、省エネが進んでいる日本が排出権を東欧あたりから買うなんて
悪い冗談。でもこれをしないと達成できない。

自分からそんなことを持ち出すからには確固とした戦略があるのだと思いたい。
排出権購入は石油価格の高騰と同じで日本の富が海外に流出するということ。
どこの国の議員なんだい、君たち。

大体地球寒冷化説もあるし、CO2無実説だって山ほどある。
2020年まで成長を犠牲にしてその結果「違ったの?」では困る。

大体2020年にあなたたちが政権を持っているというか民主党が存在している
可能性はどのくらいあるのか。

地球への影響より自分の国への影響を先ず考えてほしい。
政策には優先順位があってしかるべき。
国益にとってうーんと順位が下がるとおもいますが。


頼むよ、政権与党。

国民は現状維持をえらんだのか

2009-09-11 01:00:00 | 政治外交
今回も含め一度も民主党に投票したことがないが、こうなったら頑張れと思います。

経済について海外の論調を見てみると結構冷めている。
自民、民主共に日本を今一度世界の檜舞台に押し戻そうという気迫も戦略も感じられない、
ということか。

たしかに野党の民主党はミクロな事ばかり言っていればいいお気楽な党でした。
と言っても、与党の自民党も確かな成長戦略(生産性を上げるという事だと思う)
を持っていたわけでない。

嫌いなニューズウィーク誌の記事。

「消えゆく日本:経済成長を口にしない次のリーダーたち」という記事では、
「日本のリーダーは一体、自らの将来をどう考えているのか理解に苦しむ」だって。

少子高齢化により、縮小し続ける国内市場と中国の台頭。
経済力でしか存在感を示せない国である以上(きついね)新たな成長戦略で経済を軌道に乗せて
いくしかないのに自民も民主も正面から経済政策のグランドデザインをしめさなかったということ。

一理あると思う。

WSJも新政権は日本型資本主義の中期的戦略とも合致し、短期の景気刺激策にもつながるような
信頼のおける財政、経済政策を持ち合わせていない、と手厳しい。

そのうえで、「(民主党)幹部は時々、“成長”という言葉自体が何か汚い言葉で
あるかのように扱う」とチクリ。

エコノミスト誌は単刀直入に斬捨てる。

民主党が官僚制度に切り込むには経済成長が必要になる。ところが、
あろうことか民主党は富の再分配の方が経済成長よりも大事だと考えている。
民主党は自民党を(政権から)追い出したのなら、同時にこの
(再分配さえ正しく行えば経済成長がなくてもよいという)バカげた考えも捨て去るべきだ。

要は民社も自民も経済対策については甚だ心もとないということ。

「現状維持を選んだ日本人」
 FT東京支局長を務めたデイビッド・ピリング氏は政治家だけの問題でないと言う。

彼によれば今のところ日本人は格差とかの問題は有るがの多くはまだ生活に満足している。
民主党の子ども手当や医療制度改革などの政策は、「そんな人々が最も受け入れ
やすい政策として、注意深く選んだものだった」と分析する。

言ってみれば今までの自民の政策と変わらない。
選挙で有権者は変化を選んだのではなく、むしろ現状維持の手段として民主党を選んだ。
それはそうですね。民主は経世会(田中派)ですから。

そもそも日本に自ら変革を起こす気質はない、と続ける。
変革と言えば明治維新や戦後の米国の占領軍など、上から降ってくるもの。
(8月30日の)選挙は、戦後長年続いた政治体制への不満が頂点に達した結果だが、
有権者は変化を起こそうと起爆剤にしようと意識した行動でもなく日本的な“反乱”だった、と。

曖昧な「友愛」の精神を掲げて、改革を断行しようという民主党。
厳しいですね世界の目は。

でも大きく変わらなくていいという事は幸せな事です。
まあ、あまりチェンジみたいな言葉の遊びに囚われず民主党はできることを
一つずつやればいい。

政財官マスゴミのスクラムを突破するのは容易でない。
その上アメリカですから。
でもここをいじらないと生産性は上がらない。

成長戦略については真剣に考えないとね。

でも、そんなに日本って問題が多いの?
結構良い国だと内心思ってますが。


中国がデリバティブ契約を踏み倒す??(注文の多い国)

2009-09-10 01:00:00 | 政治外交
先週始めにロイターが流した記事。

中国がデリバティブ取引契約を一方的に破棄するかもと。
これを受けてシカゴの穀物相場は急落。

ブラフだとは思いますが。
何でもあり、みたいな国だから一応身構えます。

中国はいろいろ仕掛けてくるのでアメリカも大変。
日本は可愛かったでしょ。
でも、注文が多いの普通の国なのかも。

 [北京 31日 ロイター] 中国国有企業が外資系金融機関との商品関連デリバティブ契約の一方的な破棄を容認される可能性があるとの報道を受け、金融機関に憤慨と動揺が広がっている。

 中国誌の財経が29日、業界関係筋の話として報じたところによると、国有企業を規制する国務院国有資産監督管理委員会(SASAC)が外資系金融機関6社に対し、国有企業はデリバティブ契約のデフォルトの権利を留保している、と伝えた。SASACの広報担当官は、「関連当局」による公式コメントを待っているところだ、と述べた。

 今回の事態は、中国での一層多くのデリバティブ・ヘッジの取引を望む投資銀行に打撃となる。シンガポールにある外資系金融機関シンガポールのマーケティング担当幹部は「もし、われわれが書簡を受け取った銀行であれば、ひどく憤慨しているであろう。今、重要なのは、いかなる組織が書簡を送ったのか、いかなる理由のデフォルトなのか詳細を知ることだ」とし、「政府が発行した書簡であれば、非常にネガティブな影響をもたらすだろう」と語った。

 JPモルガン・チェース、やモルガン・スタンレーの商品関連デリバティブ・マーケティングの関係者はコメントを拒否した。

 シンガポールの関係筋によると、少なくとも中国国際航空、中国東方航空、中国遠洋の3社が銀行に書簡を送っている。これらは昨年末以降にデリバティブで巨額の損失を被った中国国有企業の一角。関係筋は、各社の書簡はすべて同一の形式と聞いている、と述べた。

 別の銀行筋は「当局により再交渉を奨励されているのは一握りの企業だ。非常識だが中国のことであり、誰もが慎重に取り扱っている」と語った。

 財経は特定の銀行に言及していない。SASACの報道官も、銀行の特定を拒否した。



(再び)お約束を破れるか民主党

2009-09-03 01:00:00 | 政治外交
米国民にとってオバマ大統領の誕生は現代史上もっとも喜ばしい出来事だった。

日本は戦後初めての本格的な政権交代、しかし国民に高揚感は少しも感じられない。

英フィナンシャル・タイムズも「民主党は劇的な勝利を収めたが、雨に濡れそぼつ
東京の街中で踊っている人は目にしなかった。電車の中で面白い話をしている人もいたが、
政治のことではなかった」と阪神の優勝にはるかに劣る盛り上がりに戸惑っている様子。

しっかりしたビジョンと政策を矢継ぎ早に繰り出さない限りセカンドチョイスの民主党政権に
未来はない。

与謝野さんが「国会があたかも一党独裁になりかねない勢いだ」と選挙前に早くも
語っていたとおり自民には共産党並みの「確かな野党」路線。

圧勝した民主党には65年のしがらみ(お約束)振り切って是非日本再生に舵をきってもらいたい
という思いは国民に共通しているのではないか。

ところが先ずやっているのが社民党や国民新党との連立ですか。
何のためにあんな弱小で時代遅れの政党を取り込まねばならないのか。
圧勝させた国民は浮かばれない。

これでは今までのお約束の輪を断ち切るどころか新しいお約束を
背負い込むも同然。

自民の崩壊は公明党と連立を組んでヘンな政策をとったため。
「確かな保守」の自民を支持する人は少なくないはず。

このままでは民主党はやっぱりただの田中派だったと国民に思われ
官僚にいいようにやられかねない。

小泉さんのような突破力のあるリーダーに出てきてほしいが皆、小物ですね。
小泉さんはマスコミや国民を小馬鹿にするところがあった。

国民やマスコミは反感を覚えながら逆にマスコミに媚びるような姿勢には敏感で
そうでない小泉さんを熱狂的に支持した。

民主党で媚びない人。ここはやはり小沢さんでしょうか。
消去法で。

野党の時民主が言っていたのは「官僚支配を改めれば、無駄遣いがなくなり、
この分を一般家庭にばら撒けば、消費が拡大する」というレベルの低い話ですが、
民主党の主張する「まず生活」のようなミクロの見方では甚だ心もとない。

経済を立て直すため高齢化の中でどうやって生産性を上げていくのかという
グランドデザインを示す必要がある。

誰か言っていたが福祉国家の典型スウェーデンの法人所得税率は日本の40%に対して28%、
消費税率は日本の5%に対して25%なので、福祉の原資は消費税が主で、
別に大企業から絞り上げているわけではないらしい。

全国合わせて東京都の人口にも満たない国がEricsson、Volvo、Sandvik、SSAB、Tetra pak、Ikea等々、
有名企業が活躍する一流の工業国あるゆえん。

ちなみに、世界の通信システム(インフラ)市場ではEricssonを、
Huawei(中国)、NSN(Finland+独)、Alcatel-Lucent(仏+米)の3社が追う
「4強体制」になっているらしい。

本気で改革する気なら国民は必ず納得するはず。
勇気を持って日本を変える政党になって欲しいと思います。

写真は若き日の代表らしい。大分良くなりましたねえ。
われわれも若いころはこんな感じだったでしょうか。
思い出したくないです。



政権交代(お約束を破れるか)

2009-09-01 01:00:00 | 政治外交
選挙はほぼ大方の予想通り民主圧勝、最後になってちょっと自民が盛り返したか。

国民の選択らしいが、小泉政治批判といいながらコアなメンバーのジュニア、武部さん、
ブタの中川さん、石原さん、小池さん、塩崎さん、菅さんとかみんな当選。

息子ともども真っ黒といわれる森さんとか平沢さんとか「それって、どうなの」みたいな人たちも当選。

世襲批判と言いながら。小泉さんをはじめ2世議員がずらりと名を連ねた。

国民本当にわかってるの?とつっこみたくなりませんか。

二大政党制もぶっ飛ぶ大勝利の民主党。
小沢さんの田中派支配、これからマスコミのターゲットになります。

長い(短期間の下野はあったが)自民政権が終わったことで何かがかわるのか。
先日紹介した「電波利権」著者の池田信夫さん(写真)は「暗黙の契約」の破棄と考えている。

つまり、密約ですね。
そんなの関係ない、みたいな。

企業でも労使が長い間同じメンバーで対峙しているとそこに慣習と言うか
心地よい落とし所ができてくる。

人事とかも次の次は誰とか。

霞が関ルールなど最たるもの。
特定の大学の特定の学部でなくちゃいけないとか。
完全年功序列とか。
競争に負けた者が残念賞で「天下る」とか。
経済界に比べ低賃金で働く高級官僚が退職後ワタリで配当をたんまり受け取るとか。

これみな暗黙の契約。他になんの根拠もない。

LBOによる企業買収で資本効率が上がるといわれる。
闇のレガシーコストの一掃。
新しい経営者は「そんなもの知りませんよ」と言って人員整理をする。
旧経営陣と労組の暗黙の約束を反故にするわけです。

池田さによればは小泉さんと言う人、「そんな約束知らんよ」と言える人だったので
国民は熱狂的に支持した。

鳩山さんは変人じゃあないので、それができるかなと問う。
ラジオ聴いていたら早速「数の論理は使わない」みたいな余計なコメントしたとか。
それじゃあ、圧勝させた有権者は浮かばれないでしょ。

沖縄返還の際の密約について、外務省はようやく元局長の裁判への出廷を認めた。
これは民主党が「政権をとったら密約に関する公文書を公開する」といっているため、
方向転換したものだろう、と池田さん。

外務省は「アメリカが勝手に作ったメモだ」などという言い訳で密約の存在を否定してきた。
密約を結んだ共犯者である自民党政権が続くかぎり、この明白な嘘をくつがえすことはできない。
こういうときは、そういうコミットメントのない民主党が政権につくことによって、
外務省との暗黙の契約を破ることができる。
だから政権交代すること自体に意味があるのだそうだ。

いま日本に必要とされているのも、政治家や経営者をがんじがらめにしている暗黙の契約を破ることだと語る。

今の日本で長期的な約束をすべて守り続けることは不可能。
90年代にも、大蔵省は護送船団行政の約束を守ろうとして問題を先送りした結果、
不良債権を10倍以上に増やしてしまった。

破綻している財政と年金を改革しないまま、さらにバラマキを続けたら、
今度は日本経済全体が破綻する。
「約束が違う」と騒ぐ人々が出ても、どこかでリセットすることは避けられない。
先送りすればするほど破局は大きくなり、将来世代に大きな負担がかかる。
という考え方。

しかし、政権が近づいた時点で民主党早くもブレ始めた。
きのう書いた自衛隊のインド洋燃料補給もそのひとつ。

さらに民主党は後期高齢者医療制度も廃止し、福祉予算の増加を抑制する目標も廃止するという。
おまけに民主党の支持団体でもない農協の脅しに屈して、日米FTAを引っ込めてしまったのだそうだ。

池田さんが危惧するところ鳩山氏のような「やさしい」性格では、暗黙の契約を破ることはむずかしい。
小泉純一郎氏が歓迎されたのは自民党をぶっ壊して過去の約束を「知らない」といえるキャだったからだと。
なるほどそうですね。

カルロス・ゴーンが日産を再建したのは、「私はそんな話は聞いていない」といえたからだ。
そのとき日産の幹部は「ゴーンさんのやったのは私たちが提案したこと。
何をやるべきかは社員がみんな知っていた」といっていたらしい。

たぶん今の日本でも、国民は何をしなければならないかを知っているだろう。
鳩山氏に必要なのは、約束を破る勇気だけである。、と結んでいます。

民主党と中国、ヨーロッパ、アメリカ

2009-08-31 01:00:00 | 政治外交
選挙行きましたか?
一応投票してきましたが当選してもらいたい人いなかったなあ、うちの選挙区。
最高裁判事に天下り外務次官がいたので大きなバツを書いてきた。

さて、本題。

この10日間ほどでフィナンシャルタイムスに面白い記事が載っていた。
確実と言われる民主党政権を中国、欧州、アメリカの目から見るとどうなのか。

まずは中国。北京のジャミル・アンダリーニという記者。

中国のマスコミは非常にローキー。
自分の国は一党独裁だから何も民主選挙を啓蒙して寝た子を起こす必要はない。
だから選挙報道はとことん控え目で行く。

選挙には直接関係がないが民主主義関連でよく報道されるのが台湾議会。
議会内の政治家の乱闘ですね。
民主主義はこんなに未熟で野蛮です。早く本土に復帰してまともな国に
なればいいのにねえまったく、という調子。

数少ない論評記事で好意的なのは鳩山夫代表は何度も中国を訪れ
、北京の中国共産党中央学校で基調講演もしていること。
そして何より、鳩山氏は靖国神社には公式訪問しないと約束しているのだと伝えている。

反対に心配しているのは自民よりリベラルな民主党の政治姿勢で人権とか
持ち出すんじゃないかという点。
新華社はダライラマと会談するほど「厚かましくぶしつけな人間なのだ」とわざわざ指摘していたそうだ。

ここからがファイナンシャルタイムスらしいので引用すると。

  とはいえこういう状態(このところ良好な日中関係)は、いつなんどき一気にひっくり返りかねない。
  内政問題から国民の目をそらす必要があるとなったら、
  中国共産党はあっという間にスケープゴートを作り出すからだ。

  しかし現時点では中国政府にとって内政よりも外交の方が大事だということに
  なっているから、親日政策が優先している。

  ということはつまり中国政府の対日政策にとって、日本の国会の議席に誰がどう座っていようと大差ないのだろう。

ですね。中国の言うことに右往左往して国民を煽る日本のマスコミや、
偏見に充ち記者の質が低いニューヨークタイムズやニューズウィークとは一味違う。

そしてさらに面白い仮説。中国が落とし所として政権交代が起こらない
日本の政治体制を手本としようかとしていたという説。

  政治の世界における「お手本」を中国が同じアジアで見つけようとしても、
  台湾はバタバタしすぎているし、香港は魅力だがすでに自国の一部だ。
  シンガポールの「管理された民主主義」も素敵だけれども、あの仕組みを中国全土で大々的に機能させられるとも思っていない。

  日本の世論調査が民主党の圧倒的勝利を予測し始める以前、中国は(いずれ遠い将来において)
  日本式の政治体制を選ぶのではないかと、多くのアナリストは予測していた。

  しかしもしも政権与党が権力を失うなどという事態が日本で起こりうるなら、
  それは現代中国の官吏たちにとって、かなり好ましくない体制ということになるのだろう

さて、欧州。日本特派員が書いているが日本のアメリカ一辺倒が終わるかもと
少し高揚しています。
鳩山さんがヨーロッパの思想家クーデンホフ=カレルギーに心酔していることを取り上げて論評している。

祖父の鳩山一郎さんの掲げた「友愛」はこの人の著作に着想を得たもので
「アメリカ発の市場原理主義」とは異なる方向性を指し示していると主張しているのだ。

EUの精神的、理論的背骨となったこのオーストリア貴族への傾倒はアジア共通通貨、
さらには地域的統合をもたらすかもしれないという方向を示唆する。
ヨーロッパ人にとっては心地よい響き。

でも日本人にとっては「友愛」ってなんか借り物っぽい響きですけど。

このこと、鳩山さんニューヨークタイムズにも寄稿しているらしい。

対してワシントンから日本を見ている人たちは面白くないはず。
鳩山代表にとっては、米国の影響力が低下しているからこそ、アジア統合は急務だということになるから。

一方そう急には変わらないという見方も根強い。
民主党が外交問題で珍しく明確だったインド洋での米軍艦船給油活動「違憲」表明。
しかしいよいよ、政権交代が現実的になるや外交曖昧路線に復帰。
「外交の継続性が必要だ。一気にすぐにやめるのも、かなり無謀な議論だ」と発言している。

中国や北朝鮮ミサイルの脅威があるかぎり日本のアメリカ依存は変わらないという意見。

しかし珍しく骨太な小沢さんの「第7艦隊で十分」発言もあり目が離せないといったところか。

20分の1国家

2009-08-24 01:00:00 | 政治外交
世の中は選挙の夏なのかな。

どうやら民主党圧勝とか。
民主党の支持者ではないが、どうせ政権取るなら圧勝がいいかも。
自民も公明頼りになってヘンな政策やろうとするから離れて行った人も多いのでは。
国籍法改正(?)とか。

もし民主が社民や公明と連立したら外国人選挙権とか児童ポルノ防止法とか
怪しげな法案を通すのか。

さて、20分の1の話。

大国サロン、サミットに参加するアジア、有色人種でただ一つの国だった日本。
今やオバマ政権は高らかに「米中のG2の時代」を宣言した。

サミットもG8からG20となり、20分の1、それが日本の存在感,
と大前研一が書いていた。
20国で世界のGDPの確か80%だったか。すると残りの180カ国で20%か。

主要経済国がすべて参加するということ。

G2について。

アメリカとの貿易総額、5年前にはともに2000億ドルで日中並んでいた。
日本は変わらないが今や中国は4000億ドルと倍増。

でも、これってバブルのレバレッジで膨らんだアメリカの消費に中国の
対米輸出が連動していたということか。

これは中国、一大事?

中国は国内でバブルを起こしてソフトランディングしようとしているらしいが。
官需が80%、この無駄遣いいつまで続く?
誰かが言っていたがうまくいかなければ「米中抱き合い心中」ですね。

対米直接投資額では、日本はまだ中国の倍だがピークを越していて
追い抜かされるのも時間の問題?

ううん、ここでまた考えるに中国は輸出で稼いだカネを投資せずにただただ米国債
買っているということでしょうか。

これも中国まずくない?

米国に留学する学生の数は今やインド人が一番だとか。
日本の若者は挑戦する意欲に欠け、内向きの社会に。

学ぶこと、働くことから逃避する「下流志向(内田樹)」なのか。

日本、これはマズイ。

でも、意外と大したことないと思われた国が世界を引っ張るような国に
なることもある。オランダとか、イギリスとか、アメリカとか。

フランスとかドイツのような実力国は歴史的にはイマイチですね、なぜだか。

日本も世界をリードする大国になるか。

どっちかと言うと辺境で、しかし偏狭でなく暮らしたほうがいいんじゃないかと
縮み志向の日本人である私は思ったりしますが。

グローバリズムじゃなくって、棲み分けがいいと思う。
ニッチですね。他人のニッチに踏み入ることで悲劇が起きる。

それに、拡大で行っているときはいいことなかったですもんね、うちらの国。