京都&神楽坂 美味彩花
京都と神楽坂を行ったり来たり、風景などを綴っています。
 




日本橋から程近い小伝馬町(こでんまちょう)は藤沢周辺さんの小説などにもよく登場する所で
江戸時代には旅人の宿が集中し、繊維問屋や金物問屋などが多く並んでいたそうで
城内にあった牢屋敷が移された場所でもありました。
今でもオフィス街の中に問屋さんが残る街です。
さて、そんな小伝馬町の日比谷線駅を出て
江戸通りを馬喰町(ばくろちょう)方面に歩くと
やがてビルの1階に「伊勢重」(いせじゅう)さんがあります。

創業明治2年の140年近い歴史を持つすき焼き屋さん。
当時は鍋に割り下を入れて煮る為『牛鍋』と呼ばれていましたが
現在もそのスタイルで『すき焼き』を出していて
全室個室という落ち着いた雰囲気の中で老舗の鍋が味わえます。

入り口を入るとお店の人が部屋へと案内してくれます。
階段を下りると・・・

2人用から宴会用まで様々な部屋があります。

今回は4人用個室、中庭も付いた情緒あるお部屋です(予約がベスト)

メニューはすき焼きの他にもスープ煮やあをり焼き等もありますが
やはり受け継がれた割り下を使い和牛を煮るすき焼きが看板商品!
機会を使わず肉を包丁で切る手作業はスジに直角に刃を落とす為だそうです。

厳選された牛肉もさることながら焼き豆腐やしらたきも
選び抜かれていてさすがという感じがします。

材料は関西はたまねぎ等が入りますが関東は極めてシンプル

仲居さんが炭火と鍋を運んで来て鮮やかな手つきで作ってくれます。
あくまでもガス火を使わず炭火を通しているところが凄いですね。

地卵につけて頂きます。
言うまでも無く・・・お肉が柔らかさは格別で美味

〆にお鍋にうどんを入れる事もできますが
卵ご飯狙いで普通の白米を頂きました。
このお店は以前よりすき焼きを食べに行くというより
牛肉の佃煮をおもたせ用などに頂きに来る事が多かった所で
お土産用の「牛佃煮」もお勧めです。



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広重の絵(東海道五拾三次、日本橋・朝之景)にも登場する有名な江戸の日本橋ですが
この広い道路がその橋 あの構図とほぼ同じアングルで撮っていますが今では想像もできないですね
上にかかる日本橋という看板が付いているのは首都高。

高度経済成長時代、東京には沢山の高速道路が急ピッチでかけられた為
こんな大事な所にもどっか~ん!と通してしまったわけで景観上問題もあるようですが
今はこの高速道路とセットになった日本橋こそが
一つの造形美(?)として記憶に残る風景であることには違いないです(あくまでも私感です)

高速道路を地下に通す計画もある(あった?)そうですが
莫大な予算がかかる為、実現化するのはなかなか難しいそうです。

現在の橋は明治44年(1911年)にかけられたもので
国の重要文化財になっています。

旅の基点ともなった日本橋ですが
日本道路元標として今も東京まで何キロという表示は
この場所までの距離を表しています。
  


橋を渡ると日本で一番古いデパート三越本店さん

昭和10年(1935年)に完成したルネッサンス様式の建物

正面玄関のライオン像、大正3年百貨店創業当時の支配人のアイディアで
設置されたのが始まりだそうです。

お隣のパルテノン神殿の様な凄い建物は「中央三井信託銀行」さん
後ろの高いビルは「マンダリンオリエンタル東京ホテル」、1本通りを入ると河津桜が咲いてました。
  



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平成22年(2010年)4月公演を最後に建替えが決定している「歌舞伎座」
現在の建物は昭和25年に建てられ有形文化財にも登録されていますが
老朽化が激しくなった為、耐震等を考慮し新しいビルに建替えられるそうです。

奈良朝の典雅壮麗と桃山時代の豪宕妍爛
2つの様式を伴わせた意匠が取り入れられたそうで
東銀座にそびえ立つこの象徴的な建物が無くなってしまうのは
とても残念です

奈良法隆寺に見られる鳳凰丸が座紋になっています。

現在行われているのは三月大歌舞伎



歌舞伎座から程近い所にある「新橋演舞場」

こちらも明日まで「弥生花形歌舞伎」が行われています。
演目は「獨道中五十三驛」(ひとりたびごじゅうさんつぎ)ということで
先日、昼の部を見て来ました

猿之助十八番の中でも人気の高い演目で
内容は京都から江戸までの道中、お家に伝わる家宝をめぐって
敵味方が追いつ追われつ宿場を巡るというテンポのある内容で見ていても飽きません。

市川右近さんの十五役早替りや化け猫の宙吊り等
迫力ある見所も満載でした。

会場は1階から3階席まであります。
歌舞伎は高いと思いがちですがお値段はピンきりで
1階の桟敷席は15000円しますが
(御弁当を食べられる台まで用意されています)
3階B席は舞台から遠くなりますが3000円で見ることができます。
(以外と3階席から売り切れるそうです)

今回の公演は幕見席というのはありませんが
演目によっては500円位で1幕だけ見ることができるので
歌舞伎の雰囲気を味わうには良いかもしれません。

新橋演舞場は日産自動車の本社ビル新館に入っています。

演舞場のビルから見えるお隣の建物は有名な老舗料亭「金田中」さん


演舞場入り口の向い側ビル1階の喫茶店「絵李花」(エリカ)さんは
演出家、宮本元亜門さんのご実家のお店で
いつも沢山のお客さんで賑わっています。



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不忍池の少し西側に佇む洋館、旧岩崎邸は明治29年(1896年)
三菱創設者、岩崎家の本邸として建てられたもので
17世紀英国ジャコビアン様式を基調にルネッサンスやイスラム風等の
モチーフも採り入れられた本格的な木造洋風建築です。
  
南側のベランダに立ち並ぶ列柱は1階がトスカナ式
2階がイオニア式の装飾が施されています。

ジャコビアン様式の意匠が美しい内部の階段やロビー

岩崎家の集まりの他、外国の貴賓などを招いて
パーティなどにも使われていたそうです。
  
洋館に結合された和館



江戸時代は越後藩、明治時代には舞鶴藩の
屋敷として使われて為、大名形式の庭も一部残されています。



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明治39年に帝国図書館として建てられたこの建物は東京都の歴史的建造物にも指定され
現在「国際子ども図書館」として使用されています。

ネオ・ルネッサンス調の重厚な作りは迫力があります。

外観だけでなく内部も当時のままの貴賓室や回覧室など意匠や構造が残されています。

この角度で撮ると一見、日本には見えないかも?


日本近代洋画の父ともいわれる黒田清輝の遺作などが展示された「黒田記念館」
東京芸大が創設された際には東京美術学校の西洋画科の指導者だったそうです。

芦ノ湖をバックに涼をとる女性の絵「湖畔」が代表作。



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森鴎外や谷崎潤一郎など明治の文豪も愛したという「伊豆榮本店」(いずえい)さんは
老舗の鰻割烹で本店は不忍池の畔にありますが上野公園内にも「梅川亭」という支店があります。

上野散策の際には食事に便利なお店です。

店内はテーブル席とお座敷があります。
お勧めはゆったりとした良い雰囲気のお座敷

夏は川床風な雰囲気を味わえる席もあるようです。

さて、お料理は鰻の蒲焼が中心ですが
天ぷらやお刺身などと組み合わせたお弁当も色々あります。
お昼限定の会席風のお弁当はかなりリーズナブルで充実!

一品一品が丁寧に作られていて美味しいです。
さすが鰻屋さんだけあり蒲焼は
池之端の本店さんと微妙にメニューが違いますが
寛永寺や美術館などにはこちら(梅川亭)の方が近いです。

不忍池

本店さんは上野公園の広小路口角にある大きなビル



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上野にある「寛永寺」は天台宗の関東総本山、徳川家光の開基で天海が初代住職を務めた
徳川将軍家の菩提寺です。

15代将軍のうち6人がこの寛永寺に眠っているそうで
全て非公開ですが天璋院篤姫のお墓もここにあります。

墓地にある勅使門

見事な装飾が施されています。

京都の比叡山に対し東叡山とした寛永寺の根本中堂、元は上野公園の噴水の辺りにあったそうで
現在の建物は再建されたもの。






寛永寺「五重塔」

寛永4年(1627年)に創建された徳川家康(東照大権現)吉宗・慶喜を祀る「上野東照宮」

境内には50基もの青銅灯篭が並んでいます。

現在残されている社殿は家康の孫、家光が慶安4年(1651年)に改築したもの
日光の東照宮と区別する為に”上野東照宮”とも呼ばれています。

参道の敷石は建立当時のもので江戸時代には
この正方形の石を斜めに配置するこの形が流行っていたそうです。


かつて上野大仏というのもあったそうで名残のお顔だけが残されています。

清水観音堂

こちらは有名な西郷さんの銅像



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東京では桜の名所としても有名な上野公園、ソメイヨシノの開花にはまだ少し早いですが
大寒桜が先始めとメジロが花の蜜を吸いに来ていました。



五条天神さんの桜

博物館噴水前の寒緋桜

東京国立博物館



東照宮の桜

桜はこれからがまだまだ本番ですね。



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上野の東京都美術館で3月12日まで「日本大判写真展」が行われていました。

大判写真とは大判カメラとよばれる特殊なカメラで撮られた写真で
大型のシートフィルムで撮るので特にあおり写真などの映像表現が見事です。

迫力のある大判(全版サイズ90×60)作品
200点あまりが展示されかなり見応えがあります。

現在、上野は終了しましたが京都では3月24日(火)~29日(日)まで
「京都市美術館」本館2階展示室で開催されます。



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今週は東京の記事を少し載せてみたいと思います。どうかお付き合いの程宜しくお願い致します。
上野の国立西洋美術館で開催されている「ルーブル美術館展」
2005年と2006年の2度行われていますが、今回は17世紀ヨーロッパ絵画を中心とした展示
見所はポスターにもなっているフェルメールの『レースを編む少女』や
『王女マルガリータの肖像』、ルーベンスの『ユノに欺くイクシオン』等
ルーブル関連の絵画は出展数は若干少ない感じでしたが
常設展と合わせて見ると丁度良いかもしれません。

ミュージアムショップではルーブル美術館展限定グッズも色々・・・
ピンクとブルーと白のストライプのパステルカラーが綺麗

お土産に買った絵画パッケージのマーブルチョコ
表はLUVREのロゴ裏はそれぞれ違う絵が描かれています。

上野での展示は2月28日~6月14日まで、その後京都に移り
6月30日~9月27日まで京都市美術館で開催されます。

ユネスコ世界遺産に推薦された国立西洋美術館の本館

上野には数々の美術的近代建築が残されています。

美術館前のモニュメント『弓を引くヘラクレス』と後ろはロダンの『地獄の門』



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