大原の三千院さんから呂川の上流に沿って山道を歩いて行くとやがて「来迎院」さんに辿り着きます。
この山深い静かなお寺は天台宗の古刹でお経に独特の曲をつけて歌う『大原声明』発祥の地ともされています。
本堂には国の重要文化財に指定される藤原時代作の薬師、釈迦、阿弥陀如来の三尊が安置され
美しいお姿を拝することができます。
石段を上り境内の一番奥にあるお寺を建立した良忍上人の御廟三重石塔(重文)
秋の紅葉シーズンには沢山の人が訪れる所ですが
晩夏の強い日差しが降り注ぐ境内は人もまばらで静寂に包まれていました。
来迎院さんの山門を出て呂川沿いを更に上って行くと
ごろごろと石がころがる急な山道が10分程続きやがて滝に辿り着きます。
この滝は「音無の滝」(おとなしのたき)と呼ばれ
良忍上人が声明の修行中に滝の音が声と調和し滝の音が消えたことから
その名が付いたと伝わっているそうです。
さすがにここまで来ると気温もだいぶ下がりほっとでき
涼しげに岩肌を滑り落ちる水にも癒されます