徒然にふる里を語る

 一市井の徒として、生まれ育った「ふる里」嬬恋村への思いをつづります。

追悼

2011-09-16 17:23:43 | Weblog
 戦没者慰霊祭と追悼式に参列した。母親から慰霊祭には必ず出てくれと言われている。父親が参列できなくなってからは私が出ている。子供の頃、母親に忠霊塔の前を通る時は頭を下げるように言われた。お国のために死んだのだから、と聞かされていた。時々、今でもそんなことを思い出す。私は来賓でもあり、遺族だ。

父親の兄2人が戦死したことは何回かブログに書いた。祖父が酒に酔って優秀な奴から死んで、一番馬鹿が残った、と愚痴ったことも。祖父にとっては長男の「金鵄勲章」が自慢だった。子供の頃、我が家に古物商が勲章を買いに来たことがある。祖父はこの勲章と引き換えに息子を国に取られたと嘆いた。その時、初めて祖父の悲しみを知ったような気がした。

次男も娘1人残して南の島に倒れた。私にとって父方の従姉はこの人1人だけだ。死んだ人と比べられた私の父も大変だっただろう。父には父の夢もあったろうに。結局、兄二人が戦死したおかげで、家に戻ることになったのだから。