ある医療系大学長のつぼやき

鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog

国体とチェッカークッキーとトライアスロンと鈴鹿医療科学大学

2013年07月02日 | 科学

 4月に東京から三重に帰り、あっという間に7月になりました。

 今日は「第76回国民体育大会三重県準備委員会の第2回総会」なる会議がホテルグリーンパーク津で開かれました。「鈴鹿医療科学大と国体なんてあんまり関係なさそうだし、それに2021年の開催なんてずいぶんと先の話だし・・・」と感じて、大学内の仕事もたくさんあるし、よっぽどすっぽかそうかと思ったのですが、三重県知事の鈴木英敬さんの名前で招聘がかかると、やっぱり参加せざるを得ませんね。彼は僕の高校の後輩だしね。

 「委員会」と書いてあったので、四角に取り囲むように並べた机に座る情景を思い浮かべていたのですが、会場へ来てみると予想とは大違いで大きな会場にぎっしりと人が座っており、僕は真ん中ぐらいの席。

 名簿に目を通すと、会長は三重県知事で、委員の数が178名。各市町の首長さんや、スポーツ団体をはじめ、三重県の数多くの団体の長の皆さんの名前がずらーと並んでおり、地域の有名人が一堂に会したという感じです。

 まずは、大垣市長の小川敏さんの「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会がもたらした地域活性化」というご講演から始まりました。これは1時間近くにわたるたいへんしっかりとしたご講演でした。その中で、国体の岐阜県への経済波及効果は推計で548億円ということでした。確か、三重大学の経済波及効果も500億円に近かったんじゃなかったかな?つまり、地方国立大学の経済波及効果は、ほぼ、毎年国体を開催するに等しいということなんだな・・・。

などと思いをめぐらせつつ、机の上においてあったチェッカークッキー(下の写真の右上)を食べました。どこで作られたクッキーかなと思って袋の裏を見ると「社会福祉法人 夢の郷、三重県津市城山1丁目8番16号」と書いてある。

 スマホでHPを見てみると、「社会福祉法人 夢の郷」は、平成3年に「三重県立こころの医療センター」の家族会が社会復帰施設設置を決議し、平成10年に社会福祉法人夢の郷が認可され、平成11年に精神障害者社会復帰施設開所、生活訓練施設 朝海ハイム(短期入所施設併設)、通所授産施設 クローバーハウス、地域生活支援センター「アンダンテ」が設けられたと書いてありました。その後も様々な施設が造られて現在に至っているようです。そして、クッキーは、朝海ハイムで製造され、クローバーハウスで購入できるとのこと。

 そして、この委員会の席で、国体では、パラリンピックと同じように障害者の競技会が重要な構成要素となっているというご説明をお聞きすると、そういうことでチェッカークッキーと国体がつながっていたのか、と合点がいきました。そして、ひょっとして、と思って鈴鹿医療科学大学のHPを見てみると、医療福祉学科の精神科ソーシャルワーカー(PSW)の主な就職先として、ちゃんと「社会福祉法人 夢の郷」が書いてあるではありませんか。

 そうか、僕は、うちの卒業生が働いている社会福祉法人で、障害を持つ皆さんが一生懸命つくってくれたクッキーを今いただいているんだな、と思いを馳せると、クッキーの味が、また、格別のものになりました。

 さて、次は、今日のタイトルの「トライアスロン」がどう鈴鹿医療科学大学と結びつくかっていうお話ですね。こちらの方は、名簿の中に「三重県トライアスロン協会会長 山田康晴」という名前を見つけたので、鈴鹿医療科学大学の臨床工学科の山田康晴先生と同性同名の人がいるんだな、と思っていたのですが、もしや、と思ってやはりスマホで調べてみたら、どうも同一人物らしい。僕の座っている机の前の席に、後姿が何となく山田先生らしい人が座っていらっしゃるので、お声をかけてみたら、やっぱり山田先生でした。彼は、もう20年くらい前からトライアスロンにはまり、以前は年5~6回くらい大会に参加していたとのこと。鈴大にも”鉄人”がいたということですね。

 国体が開かれることとも関連して、今年は三重県で初めてトライアスロンの大会が開かれるなど、三重のトライアスロン業界もずいぶんと盛り上がっているということでした。

 そして、三重県体育協会の副会長として、この委員会に出席しておられた鈴鹿医療科学大学の藤澤幸三先生とともに、山田康晴先生と記念写真をとりました。藤澤先生は、三重大学の整形外科のご出身で手の外科の専門家であり、また、スポーツ医学の専門家ですね。実は藤澤先生は僕の姉(外科医)の三重大時代の同級生なんです。下の写真は、僕の向かって左が山田先生、右が藤澤先生。

 学長になってから3か月、まだまだ鈴鹿医療科学大学のすべてを把握できていないのですが、今日は、鈴大とはほとんど関係がないと思い込んでいた国体の準備委員会に出席したおかげで、僕の知らなかった鈴大の一面を発見をすることができました。そして、大学は地域といろんなことでつながっているんだな、もちろん国体ともつながっているんだな、ということを改めて実感させられた1日となりました。

 

 

 

 



 

 

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