今回は、私の日経新聞投稿記事のその2で、中身についてご報告することになっていましたね。
まずは新聞の見出し。
質高い論文、日本シェア低下
イノベーション力強化急務
研究に数値目標設定
人員・時間の確保を
概要説明では
『国立大学財務・経営センターの豊田長康理事長は、大学予算の削減などで日本のイノベーション力が急速に低下したと指摘、国にイノベーション力強化のための数値目標設定と大学の人的インフラの強化を訴える。』
これらは、日経新聞の方で書いていただいたところですが、私の言いたいことを実に的確に、そして簡潔に表現していただいています。さすがに、記者さんというのはすごい能力というかセンスをもっていらっしゃるなあと感心しました。(ただし、昨年某テレビ局の記者さんには、言葉の端をとらえられて、都合の良いように編集されてしまった経験があるので、大きな不信感も持っていますけどね。)
さて、今日の午前中は「今後の国立大学法人等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議」という会議が学術総合センターであり、私もその委員の一人として出席しました。この会議では、厳しい財政状況の下、今後の国立大学法人等施設の整備に関する基本的な考え方をとりまとめており、今回は、東日本大震災を踏まえた見直しの方向性について議論することが目的でした。
委員の構成は、国立大学関係者以外に、私立大学の先生方や民間の方々もたくさん入っておられ、その中に、元読売新聞記者でジャーナリストの勝方信一さんがおられます。
会議が終わると、私を待っておられて、話しかけてこられました。「あなたの日経の記事は説得力があるよ。特に数値目標を設定することに大賛成だ。」
元読売新聞記者の勝方さんのようなその道のプロに投稿記事をほめていただくなんて、たいへんうれしく思いました。読売新聞だけでなく日経新聞にも目を通しておられるのだな、と思ったのですが、そういえば、勝方さんは「朝日・日経・読売よみくらべサイト」というサイトに「新聞案内人」としてコラムを担当しておられるんですね。
この数値目標設定については、私が親しくしている民間のコンサル会社のO社長さんからもほめていただきました。「key performance indicator (KPI)による数値目標設定は民間では当たり前のこと。それがなぜ国にはできないんですかね?」