続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

地方議員の議員報酬と政務活動費について思う

2014年07月04日 | 雑感


兵庫県議会野々村議員による常軌を逸した政務活動費問題が新聞、ネット上で連日話題になっているが、私が不思議に思うのは
なぜ今まで問題にならなかったのかということです。事が露見した発端は知りませんが、よくもまあこんな非常識な人物が3年間も
議員として納まって来たものとあきれてしまう。兵庫県及び兵庫県議会の良識を先ず問いたい。今回の恥ずかしい涙の言い訳会見は
全く県民や有権者を愚弄している。せめて理屈の通る言い訳、釈明をするべきなのに結局何も答えていないばかりか反省のかけらもない。
こんな破廉恥な議員を一刻も許してはいけないのに県議会は対応策についての協議を来週7日まで引き延ばした。恐らくこれに類する
議員が他にもいるから少し時間が欲しいのかも知れない。自分たちは税金で雇われているんだという自覚すら忘れているのでしょう。
民間だったら即刻協議して、事の経緯や原因究明、事情聴取する筈である。何故なら社会的信用を失えば企業は生き残れない。
その点県や県議会はどんなに信用を失っても倒産することはないから緊張感や危機意識が薄いのでしょう。

いずれにしても今回の野々村議員による異常なまでの出張回数もさることながら視察先、視察目的・内容、面談者など何一つ明らかに
されていない。全ての出張が明らかに出来ない理由などあろう筈もないし、そんな活動に政務活動費が出納される道理がない。しかも
こんなデタラメを3年間続けていたというではないか。兵庫県の議会費に対する監査機能が全く機能していない。監査官も責任重大である。
即刻本人に問い質した上、場合によっては詐欺罪での告訴、過去に遡って全額返還及び慰謝料請求、即刻辞職勧告決議をするしかない。
県民や有権者は怒り心頭である。県外からのも含めて電話が鳴りっぱなしだそうである。世界の恥。

ちょっと調べたところ、兵庫県議会議員の報酬は月額93万円あり、そこに所謂第二の給与と言われる政務活動費が何と50万円もある。
このこと自体が異常であると私は思っている。合計すると月額143万円もある。一体どれほどの仕事をしているのかと思う。
そもそも政務活動費が50万円もあるなら報酬の93万円は一体何の名目で支給されているのか問いたい。生活費のみか。議員活動するために
議員報酬が支払われているのではないのか。この際良い機会と捉え、徹底的に議員報酬と政務活動費の関係、支給額の多寡について
全国的に見直すべきである。しかし悲しいかなこれを決めるのは議会なのでなかなか出来ない。市民やオンブズが立ち上がるしかない。
本来的には良識ある国会で議論して適正な額まで引き下げる法律を作るべきである。その前に国会議員の報酬、政務活動費、政党助成金
の大幅な削減見直しが先であると思うが。

この様に高額の報酬と高額の政務活動費は人口の多い都道府県議会や政令市、中核市では当たり前の様に右へ習いで支給されている。
因みに近畿のいくつかの政令市、中核市の議員報酬、政務活動費を調べてみた。(島本町議会は大阪府下で唯一政務活動費ゼロの町)
    
     議員報酬  政務活動費(何れも1人当たり月額)
大阪府議:93万円  59万円
大阪市議:97万円  47.5万円 但し会派に属する議員は57万円
兵庫県議:93万円  50万円   
神戸市議:93万円  38万円
堺市議 :78万円  30万円
西宮市議:68.7万円 15万円
高槻市議:66万円  7万円
豊中市議:66.4万円 4万円
茨木市議:66.4万円 4万円
島本町議:33万円  0円(無し)