赤い水性の部屋

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学校って

2020年06月29日 | Weblog
 6月の最終週の月曜日、梅雨とは思えないほど、とてもよいお天気の浜松市です。

 さて、コロナ休校があけて1ヶ月が経ち、学校も通常に近い活動になっていますが、皆さんの地域、学校はどうでしょうか?いろいろなことが通常に戻ると、そのぶん他のことでもう戻らなかったもの、戻ってこないものにフォーカスされます。一番は学校行事や部活動でしょう。浜松では中学校は修学旅行や宿泊訓練のような野外活動(林間学校、臨海学校)など、メインとなる行事を行うことができませんでした。小学校でも6月は運動会を開催する所が多く、やはり中止となりました。また、部活動についても、各部とも大会や競技会が中止となりました。

 高校の先生となって入試の面接をするようになったのですが、「中学校生活で一番思い出に残っていることはなんですか?」という質問では、ほとんど、もう8割以上でしょうか。
 「はい、修学旅行です。私は実行委員として・・・」
 「はい、体育大会では応援リーダを務め、集団をまとめ・・・」
 「部活動の最後の大会では・・・結果よりもその過程を一緒に過ごした・・・」
 「合唱コンクールでは、はじめは・・・でしたが、だんだんと・・・」
 これらは全て授業以外のことで、今思い返してみると、中学校3年間でがんばったことや思い出に残ったことを語ってくれていました。学校生活を通じて体験したことを、自分の学びや気づきにしっかりとフィードバックされていました。
 休校分の授業を取り戻すということもそうですし、今後も色々と中止や縮小された中で学校生活が送られると思います。また、中には、今まで当たり前だったことがなくなってみて、「あー、これでもできるじゃん、今後もなくせばいいよね」など、今回のことでなくなる学校の文化、習慣もでてくるかもしれません。部活動短縮、縮小のガイドラインも一気に進むでしょう。

 児童・生徒のみなさんが、これまで自然に体験してきた、そして意識か無意識かはわかりませんが、「思い出に残っていることは・・・」「一番学んだことは・・・」といっていたことが、別の形で現れることを期待しています。
 今は、「コロナ禍によって当たり前だと思っていた・・・が・・・で、改めて・・・と気づきました。」という学びが得られるのかもしれませんし、今年の面接ではこういった答えが多くなるのではないかと思います。しかし、学校というのは、入れ替わりが早く、3年経てば何事も伝統になってしまいます。何かをするのも伝統ですが、何もしないのも伝統です。
 今の若手がベテランになる頃、いやひょっとしたらあと数年で、「昔は・・・だったらしい」という時代がやってきて、「昔は修学旅行とかさぁ、生徒が2泊も宿泊するのを引率したんだよ、今考えるとあり得んよね〜」という、以前紹介した「昔はこれ全部手書きだったんだよ〜」のレベルでの会話が聞かれるのかもしれません。

 「私が学んだことは、銅の参加と還元についてです・・・」という学びと、先に紹介した学びが違うものであることを児童生徒たちはしっかりとわかっていて、答えていたのだと思います。どんな時代になっても、学校とはこの両者の『学びの共同体』であってほしいと思います。


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