赤い水性の部屋

あくまでも赤い水性個人のページですので、吹奏楽とは関係ない内容もあります。みなさんのコメントをお待ちしています。

たまにテレビ

2019年09月21日 | Weblog
今日はお休みです。少し朝もゆっくりできましたが、朝からチャイコフスキーのイタリア奇想曲とレスピーギのローマの松を聴きまくっていて、すでに疲労感があります笑

普段見ないテレビをちょこっと見ていて目にとまった番組がこちら。


子どもたちとコーチが一体となってチームが一つになっていく、みるみる変わる少年たちの表情に、スポーツの良さを感じずにはいられない。こうやって成長していく活動は尊い・・・

という感想で良い番組に、熱い気持ちで終わるハズだった。

昨今の部活改革、ガイドライン等の内容には触れないが、この番組を見ていて思ったことがいくつかあった。

このチームはおそらく学校のバレー部ではない。少年団のようだ。学校教育ではなく社会教育である。細かいことは勉強してないのでわからないが、ようは学校教育法の範囲外なのではないか?つまり教員の業務に切り離した活動である。
この番組を見て、「ウチのバレー部も頑張ろう!今日も猛練習よ!」となったとしても、学校部活では実現しないモデルなのだ。これは部活を応援する企画ではなく、「だから部活は無理だから外部チームにしよう」と社会の動きを扇動するプロパガンダ(大袈裟笑)なのではないかって。
そういえばこの系列番組、最近「キラビト」のコーナーも一切部活の人は紹介されなくなってきた。「輝く人はもう自分でやっているよっ」「輝く舞台は自分で確保っ」ていう方向に行ってるんだね、社会は。学校現場の人間の方がこの動きに疎いのかもしれない。

もう一つ、コーチが専門家だということ。いくらクラブチームとはいえ、日本代表クラスのコーチがそう簡単にみつかるのだろうか?ましてや大の大人を、しかも実績からして、8時間(番組で「午後になり…」というナレーションがあった)、無償で指導をしかも継続的に受けられるのだろうか?
その他、体育館使用料、夏の空調、チームの移動費、お弁当の手配、ユニホームやボール、ネットや支柱等の設備、テーピングや救急セット、場合によっては医療費、バレーボール素人の自分でも一切対外試合や大会に出場せず練習だけで年間100万はかかるんじゃないかくらいは見当がつく。これをチーム10人で負担すると、月1万弱の負担。まあ、確かに習い事としては妥当か。運営するのは保護者なので、土日100%空いている家庭となるが、そういう家庭もそうそうない。
そもそも対外試合や大会に出ない競技練習ってどうなの?笑

このチーム、確かに専門家の指導だけあって素晴らしい成長が番組の中だけでも見られた。若い男性というだけで運動を指導する公立学校は問題外である。ここからは強豪あるある

コーチが月2で指導してくれるとして、次回の練習で、「なんで同じこと言われるの!前回できたでしょ!!」からはじまり、「お前ら、ちょっとボール置こうか?、座れ。あのな・・・」とエンドレスのミーティング、「何度行ったら定着するんだ、お前らザルだよ、すくいようがない」と、毒を吐くどころか暴言になる。(まあ、ここは指導者の資質による)
子どもたちがしっかりしている場合はもっと深刻で「先生が来られない日は自主的に練習しよう」と言って翌日の月曜と前日の金曜の夜もどこか地区の体育館を借り、日曜に試合だからと前日の土曜が全体練習になり、意識をあげると言って練習ノートを書き始め、提出できない子が怒られ、提出に間に合わそうと宿題そっちのけになったり、朝読書や授業にコッソリ書きはじめたりする子が出て、学校現場から嫌われる少年団になる。これならまだ部活の方がマシ・・・と言って時代が10年後に戻ってくる。

ということにならないようにと思いつつ、それでも子どもたちの成長にこのような活動がプラスになっていることは間違いないのだから、良い時代へ向かっているのだと信じたい。