あっというまに6月20日を過ぎてしまった。夏休みまで後一ヶ月である。速い。あまりに速い月日の流れ。
与進中に転任し、何をやったという実感もないままここまできてしまっていることに少し反省しつつ、今シーズンの3分の1を終えた。
生徒にもレポートを課しているので、自分も振り返ってみる。
1.なぜ1年生のデビューをこんなに早く設定したか
与進中に転任したとき、夏の大会の前までに3回は移動&本番を行い、3年生から1年生まで、もう一度訓練をしようと思っていた。特に、6月から7月の前半のうちに、早く小学生だった1年生を中学生にする必要性を感じていた。ならばいっそのこと、「1年生に本番の演奏をさせることはできないだろうか?」ということに浜商・浜工さんが協力してくださった形となった。
2.選曲のポイント
そうは言っても、3ヶ月前まではランドセルをしょっていた小学生である。楽器が全員分揃っていること自体が奇跡で、そこは、保護者の皆様のご理解・ご協力のおかげ以外の何物でもない。こちらが思う以上に、子どもは曲を知っているか知っていないかで、演奏の出来が違う。演奏会にふさわしく、しかも彼女たちが知っているということで、『ふるさと~富士山』に決定。編曲のできもよく、静岡県内のコンサートのオープニングとして、県外でも静岡県代表として、どこでも使えるレパートリーでもある。
『ヘンデルの贈りもの ~水上の音楽より~』も『ジュニアバンドクラブシリーズ』の簡単なレパートリーだが、ヘンデルという、クラシック中のクラシックの名曲であり、早い時期からクラシックに親しみ、音楽の「イロハ」を勉強するには最高の教材である。クラシックは演奏の約束の塊であるから、上級生も勉強するべきである。(そういえば、オーボエ独奏もヘンデルやルイエなど、古典から勉強したものだ)楽譜の読み方、フレーズの取り方、演奏の表情の約束や音色など、あげればキリがないほどの注意を与えて練習した。コレは新メンバーになった時にもしっかりやらせたいことだ。それにしてもウチの学校はクラシックが苦手だ。音楽は経験が非常に大きいので、いろいろなクラシックを経験させたい。
3.課題曲『迷走するサラバンド』を演奏したわけ
この曲を選んだ理由はバンドのみんなには説明した。結論として、今の現状ではコレがベストだと思っている。上手くできるかできないかは練習次第であるから、難しいので大変だとか、無理ではないかという議論は意味がない。
実は、プログラム印刷の締め切り直前まで、演奏しようかやめようか迷っていた。普通の指導者なら一週間前に優勝した中日コンクールの課題曲と自由曲で行くほうが確実に安全である。
①「ふるさと~富士山」
②「アンパリトロカ」
③「錨をあげて」
④「二つの交響的断章」
というのが、常識的な選曲である。しかし、これでは、1に書いたような1年生の成長が半減する。1年生を指導することで上級生も成長する。この効果を下げるようでは得るものが少ない。
さらに、2年生が野外活動で月曜から木曜まで練習に参加できないという、不利な状況の中で「無理をしない」のは、安全ではあるが、厳しい中で発揮する力を育てることができないと判断し、無理を承知で『迷走するサラバンド』の演奏を強行した。
バンドスピリットに参加するときも、時間はまったくなかった。昨年度実績を出した学校でさえ、「今の時期ではとても無理」と参加を辞めた団体がたくさんあった。しかし結果的に無理(かどうかはわからないが)をしてでもやりきった出演団体10団体のうち、中日コンクールで本大会出場を決めたのは5団体である。入賞率2分の1はすごいことだし、高校大編成、中学小編成、大編成の優勝がバンスピ参加団体なのは、バンスピの成果だといえる。
演奏は確かに無理があった。しかし中日優勝で浮かれている暇もなく、次の課題で必死に追い込まれることになった状態で前半を終えることができたのはよかったと思う。
4.今後はどう活動するべきか
はやいもので、一ヵ月後は夏休みである。全日本の地区予選が始まる。日本中のほとんどの吹奏楽部がこの夏の予選に向けてエネルギーのほとんどを費やすのだ。与進中も例外ではない。
もう一度演奏だけでなく、部活動としてのあり方、日々の生活、毎日の練習内容を見直し近道をすることなく、一つ一つ丁寧に活動していかなくてはならない。目的達成のために一番必要なのは『我慢と辛抱』だと思う。
今シーズン中盤の7~8月は正念場である。キーワードは『我慢と辛抱』である。夏の暑さに負けない健康的な体とどんな困難にもくじけない強い心。『勝てる体と負けない心』を育てよう!
与進中に転任し、何をやったという実感もないままここまできてしまっていることに少し反省しつつ、今シーズンの3分の1を終えた。
生徒にもレポートを課しているので、自分も振り返ってみる。
1.なぜ1年生のデビューをこんなに早く設定したか
与進中に転任したとき、夏の大会の前までに3回は移動&本番を行い、3年生から1年生まで、もう一度訓練をしようと思っていた。特に、6月から7月の前半のうちに、早く小学生だった1年生を中学生にする必要性を感じていた。ならばいっそのこと、「1年生に本番の演奏をさせることはできないだろうか?」ということに浜商・浜工さんが協力してくださった形となった。
2.選曲のポイント
そうは言っても、3ヶ月前まではランドセルをしょっていた小学生である。楽器が全員分揃っていること自体が奇跡で、そこは、保護者の皆様のご理解・ご協力のおかげ以外の何物でもない。こちらが思う以上に、子どもは曲を知っているか知っていないかで、演奏の出来が違う。演奏会にふさわしく、しかも彼女たちが知っているということで、『ふるさと~富士山』に決定。編曲のできもよく、静岡県内のコンサートのオープニングとして、県外でも静岡県代表として、どこでも使えるレパートリーでもある。
『ヘンデルの贈りもの ~水上の音楽より~』も『ジュニアバンドクラブシリーズ』の簡単なレパートリーだが、ヘンデルという、クラシック中のクラシックの名曲であり、早い時期からクラシックに親しみ、音楽の「イロハ」を勉強するには最高の教材である。クラシックは演奏の約束の塊であるから、上級生も勉強するべきである。(そういえば、オーボエ独奏もヘンデルやルイエなど、古典から勉強したものだ)楽譜の読み方、フレーズの取り方、演奏の表情の約束や音色など、あげればキリがないほどの注意を与えて練習した。コレは新メンバーになった時にもしっかりやらせたいことだ。それにしてもウチの学校はクラシックが苦手だ。音楽は経験が非常に大きいので、いろいろなクラシックを経験させたい。
3.課題曲『迷走するサラバンド』を演奏したわけ
この曲を選んだ理由はバンドのみんなには説明した。結論として、今の現状ではコレがベストだと思っている。上手くできるかできないかは練習次第であるから、難しいので大変だとか、無理ではないかという議論は意味がない。
実は、プログラム印刷の締め切り直前まで、演奏しようかやめようか迷っていた。普通の指導者なら一週間前に優勝した中日コンクールの課題曲と自由曲で行くほうが確実に安全である。
①「ふるさと~富士山」
②「アンパリトロカ」
③「錨をあげて」
④「二つの交響的断章」
というのが、常識的な選曲である。しかし、これでは、1に書いたような1年生の成長が半減する。1年生を指導することで上級生も成長する。この効果を下げるようでは得るものが少ない。
さらに、2年生が野外活動で月曜から木曜まで練習に参加できないという、不利な状況の中で「無理をしない」のは、安全ではあるが、厳しい中で発揮する力を育てることができないと判断し、無理を承知で『迷走するサラバンド』の演奏を強行した。
バンドスピリットに参加するときも、時間はまったくなかった。昨年度実績を出した学校でさえ、「今の時期ではとても無理」と参加を辞めた団体がたくさんあった。しかし結果的に無理(かどうかはわからないが)をしてでもやりきった出演団体10団体のうち、中日コンクールで本大会出場を決めたのは5団体である。入賞率2分の1はすごいことだし、高校大編成、中学小編成、大編成の優勝がバンスピ参加団体なのは、バンスピの成果だといえる。
演奏は確かに無理があった。しかし中日優勝で浮かれている暇もなく、次の課題で必死に追い込まれることになった状態で前半を終えることができたのはよかったと思う。
4.今後はどう活動するべきか
はやいもので、一ヵ月後は夏休みである。全日本の地区予選が始まる。日本中のほとんどの吹奏楽部がこの夏の予選に向けてエネルギーのほとんどを費やすのだ。与進中も例外ではない。
もう一度演奏だけでなく、部活動としてのあり方、日々の生活、毎日の練習内容を見直し近道をすることなく、一つ一つ丁寧に活動していかなくてはならない。目的達成のために一番必要なのは『我慢と辛抱』だと思う。
今シーズン中盤の7~8月は正念場である。キーワードは『我慢と辛抱』である。夏の暑さに負けない健康的な体とどんな困難にもくじけない強い心。『勝てる体と負けない心』を育てよう!