見分ⅩⅢ「蜘蛛と蟻と」
自分で詳細な規則や手順を作成してしまうと
箇条書きの規律を増やしてしまうと
やがて
その包囲網で身動きが取れなくなる
蜘蛛の巣のように、或いは、蟻地獄のように
もしくは
底なし沼の慄きのように
踠けば踠くほどに奈落へと堕ちてゆくのだ
強靭な意識の骨を持ち合わせないものには
その強かな骨格を創り出せなかったものには
優柔不断の曖昧さこそ
似合いの団欒になるかも知れぬ
その小心者が
地獄の様相などに遭遇すれば
一溜りもなく消滅する
TOKIの餌食の藻屑になる
生きるとは有無の二者択一のようなものだが
中庸の空洞に身を寄せ合って
細々とinochiの灯りを点す有象無象の
抱腹絶倒の悲喜交交こそ
実のところのポエムになる