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精神科医師のブログ。
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LRT、10年で10都市に!

2006年08月16日 | Weblog
 最近やられ気味なので、ちょっと夢のある話を。
 今後10年間で10都市にLRT(Light Rail Transit)を建設するという計画を国土交通省が発表したそうだ。宇都宮、堺などが候補としてあがっているが、どの都市に作るかは今後選定予定だそうだ。 人工が10万~30万程度の中規模の核市で、だらしなくスプロール化と都市機能の分散の進んでいない、市街地がギュッとあつまったコンパクトな街が候補にあがるだろう。とすると、あの街あたりかなぁ・・・。と想像してみる。

 かつては多くの町には市電とよばれる路面電車が走っていた。私になじみのある高松や京都にもそれはあったのだ。しかし多くの都市ではモータリゼーションの進行と地下鉄の建設とともに廃止に追いやられる運命をたどった。
 ところが道路から直接乗り降りできる路面電車は、エネルギー効率も高く、高齢者も利用しやすく人と環境にやさしいことから近年、再び脚光を浴びている。LRTは市電を近代的な技術で改良し低床などバリアフリーにし大量輸送、郊外への高速輸送にも対応したものといえる。
 現在市電が走っている街は、札幌、函館、富山、東京(一部)、高岡、京都(京福の一部)、岐阜、豊橋、岡山、高知、松山、広島、熊本、長崎、鹿児島である(他にもあれば教えてください。)。どれも住んでみたい、行ってみたい、味わい深い街となっている。大体は行って実際に乗ってみたりしたが、廃止が議論を乗り越えた市電は今では街のシンボルとして市民に愛され貴重な財産となっている。

 地図上に線路が記載され、鉄路でつながっているのはバス路線とは安心感が違う。旅行者にもわかりやすいし外の景色も見えるので楽しい。車に乗れない人にもありがた存在だし、地下鉄と違って地下深くまで階段を降りなくてもいいので楽だ。ユニバーサルデザインの車両や停車場になっていれば高齢者や、荷物の多い人、車椅子生活の人も利用できる。地下鉄の約15分の1、モノレールなどの新交通システムの約5分の1の費用でできるとコストパフォーマンスもよい。
 海外でもいくつか乗ってみたが、環境首都とも呼ばれるようになったフライブルグなどでは都市機能がコンパクトに集まり、車が入れないように制限されたトランジットモールとなった旧市街ではゆっくり走行、一方郊外では高速運行するなど市電と比べても便利になっており、旧市街を未来的なLRTが走る姿もなかなかオツなものであった。

 LRTで病院や役所、商店街などの都市機能がコンパクトに集まった古くからの中心市街に出かけるのは、どこにでもあるようなロードサイドの大型店にマイカーで出かけるのとは違う、わくわくするような楽しさがある。

 さて、このLRTのモデル都市、高松や佐久では無理か?上田や松本は?帯広や釧路はどうだろう?それぞれ琴電や小海線、別所線、松本電鉄などの頑張っている鉄道があるからそれらを活性化させて廃線にさせないように活用を考えるほうが先かもしれない。

 札幌などでもLRTさっぽろなどが精力的に活動し、LRTを活用した街づくりを提唱している。北大のメインストリートを観光客を乗せたLRTが走行するなんて考えただけでも楽しくなる・・・。また病院の中に駅があったりしたら通院客や見舞い客にとってもさぞかし便利になるだろう。さてさてどうなることやら。