先輩より送られてきた蝉の写真に感心し 今年は特に蝉がうるさいことを先般とり上げた。生きた蝉の撮影トライするもなかなか難しく 蝉にオシッコをかけられた。かわりに「抜け殻の行列」を見つけた。 蝉の抜け殻のことを 空蝉という 語感が 何故か気に入っている。
《源氏物語》
空蝉(うつせみ)の 身をかへてける 木の下に
なほ人がらの なつかしきかな (光源氏)
蝉が抜け殻だけを残し
去ってしまった木の下で
薄衣だけを脱ぎ残し
消えてしまったあなたを
忘れかねているこのわたし (訳 瀬戸内 寂聴)
《蝉の尿》
セミを捕えるのに失敗すると、逃げざまに「尿」のような排泄物をかけられることがある。
体を軽くするためという説や膀胱が弱いからという説もあるが 体内の余剰水分や消化吸収中の樹液を外に排泄しているだけで、外敵を狙っているわけではない。そのため飛翔時だけでなく樹液を吸っている最中にもよく排泄する。セミの尿はほとんど水の便で、有害物質はほぼ含まれない。