気ままな旅


自分好みの歩みと共に・・

ふと、想いだした「孫に昔話を直される」

2016-03-26 01:10:07 | 小さな旅日記

きょうは花見時の寒の戻りか、寒さを感じひざ掛けをして所在なげに指定席の机の椅子に腰を掛けた。

 眼の前の壁に架かっているカレンダーを見た。この3月で娘の孫ふたりがひとつ歳をとったと喜んだ。自分の歳も同じなのを忘れて・・。昨年の夏にひとりで来日した孫息子とふたりで先祖の墓所に詣でたことを想いだした。            今年の夏は受験を控え来日はない。 孫娘もない。               この3月で17歳と14歳のはずだ。 まだ、孫娘の方は期待できるとひとり空想をしていた。

 もう4年にもなるかな~と、或る日のことを想い起こした。

それは、ひとり旅行に行かず留守居に残った孫息子が可哀想なので、爺とふたりで何処か行こうか話がまとまり、ふたりで横浜に向かったことがあった。

 地下鉄に揺られふたりで他愛でもない話をしていた時、孫が

     「おじいちゃん 水族館しらない・・」と聞いてきた。

      「前にも行ったことのある江の島の海岸に大きなのがあるよ」

       「どうする。海水浴で混んでるかも・・」と、答えると

       「そこがいいよ」となって、藤沢に東海道線で行き無事に江の島駅に着いた。改札を抜けて駅前の広場で竜宮城を模した駅をみて、なぜ頭の回路がそこに繋がったかは不明だが「かぐや姫」の話をして昔話を教えた気で得意になった言い聞かせた。もう13歳になる孫が一言

        「それはかぐや姫で違うよ・・・」

それから逆に説明を聞く始末になった。確かに爺の間違い。でも、よく知っているのには驚いた。本好きで本屋と図書館があれば何時間でも静かにしている孫だ。

         「お昼だね。どこで何を食べる・・」                 「海だからおいしそうな店はないね」

と言いながら人の波に流され歩きだすと、

          「フランスレストランがあるよ」

と孫は言うが何もない。怪訝な顔であたりを見回した。

           「あそこ・・・右の細い道・・裏に」

よく見るとフランスの国旗がはためいていた。店かどうかを確かめに道にそれて人通り少ない路地裏に行ってみた。確かにあった。しかも素敵な店だ。味もよく満足をした。腹こしらえもでき水族館に入った。辺りは水着姿の人混みである。可笑しな爺と孫のふたり組だ。

      「おじいちゃん、ふたりで写真撮ってもらおう」

       「カメラはあるよ・・」

孫が指を差したのはプロの写真を・・。ふたりして並んで記念写真を撮った。

壁に、1000円と張り紙がしていた。

この写真がいまでも孫の部屋の壁に張り大事にしているのよと娘が教えてくれた。

もう、これからは無理かなと思うと寂しくなる。

アメリカ育ちの孫息子に昔話を訂正させられるとはお終いだねと婆と苦笑したこのを何故か急に思いだした。

終わり

終わり

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿