気ままな旅


自分好みの歩みと共に・・

時計の針は いずこを指すか

2018-07-21 12:19:31 | エッセイ

 眼が覚めた。ふとんの上である。 

 当たり前だが、起きるのだが思考し確認をした。雨戸越えに射し込む陽射し。   夕刻かな。ゆっくりと、膝が崩れないように立ち上がり手洗いに起きた。      窓際に時計が置いてある。短針が11を指している。長短の差が余りない時計だ。  ‥だと、夕方の6時か・・。

 この頃、食後に疲れ休みをとり、小1時間程仮眠をとるようになっていた。    家内から体調維持にはしかたがないが、折角の人生が短くなると言われる。その通りだと思う。ふと、自室の時計を見た。短針は11を指している。時計は立ち留まる箇所には置いてある。・・すると、いまは正午を少し回った時刻だ。何か時間を得した気になった。不思議なものだ。階下に降りて、家内と昼食をすませ得をした半日の時間を何に使おうかと思う。

 腕の筋肉が疲れ硬直してブログへの投稿も・・だが、いまは、するすると、指が運んだ。

終わり


隠しことすら懐かしく、その懐かしさを取り戻す・・・

2018-07-05 20:52:34 | エッセイ

 想い出を懐かしみ、想い起こすのは、過ぎし若き頃の心の扉を開くようなものですね。自分で開けた心の扉を開けに再び「記事一覧」を読んでみようかなと思うようになりました。そこで、学生時代に青春を謳歌した一時期に何気なく過ごした或る出来ことを想い出したのです。

それは、

 学生時代に軽い気持ちで背負った「隠し事」と言う秘密があったのです。    秘密とは仰々しいすぎる。でも、背負ったのは私を入れて二人。         いや、正確に言うと、もう一人は頼んで巻き込んで口を閉ざされ共犯者に仕立て上げられた目撃者がいたのです。実は被害者の娘さんである。口を閉じるのを頼まれては、はた迷惑な話だ。当事者は事件の重大さに気づいていない。軽い気持ちでいたのだ。現実に61年間忘れさられてきたのが証明している。     

当時を再現してみよう。

 昭和32年11月3日、大学の美術部文化祭に部員の絵画の展示と合わせて、先生および諸先輩の油彩画が協力出品されていた。なかに、画壇界で著名な方の油彩画もある。学生側も交代で見張りを置いた。当時部の委員長をしていた友人と二人で美術部の女子部員が出演する能の舞台を観にいっていた。

 「大変です。直ぐにきてください」と部員が駆け込んで来た。事態を聴きながら展示室に向かっていた。油彩画2点が不埒な者の悪戯によ利被害を受けていた。そのうち1点がプロの先生の油彩である。隣り合わせの2点が被害を被ったのである。道順の手前がY先生でチューブから絵具を直接にキャンバスに塗っていた。その隣に「霧のロンドン」と題したプロの先生の絵があった。悪戯は指でまだ乾き切れてないチューブから削り取り、その絵具を隣りに吊下がっている絵のキャンバスに擦りつけていったのでした。絵具は「赤」で擦り付けられた面は「白」でしたので鮮やかに赤色の横棒が眼に飛び込んで来たのでした。

 直ぐに壁から外し絵画面をテレピン油で友人は細心の注意を払い赤の絵具を完全に除去することができたと自負していました。監視を強め展示を引き下記憶があります。 その場では、誰言うとなく、誰もが口に人刺し指を立てて口止めを約束し合った気持ちでおりました。そのなかに娘さんがいたのです。微笑んで頷いてくれました。娘さんも友人も、もう他界しており、草場の影で笑っていることだと思います。懐かしい想い出になりました。

終わり