気ままな旅


自分好みの歩みと共に・・

おばあちゃんと4年前の「なでしこjapan」

2015-07-06 14:24:21 | エッセイ

 今朝も昨晩からの雨がいまだ降り続いている。 梅雨開けは何時になるのだろう。 今日は剪定した藤棚の伐採ゴミをだすので早起きしたと言えばカッコいいが、実は女子サッカーの決勝戦が放映されるので起きたにすぎない。 

 4年前の2011年にアメリカと決勝戦を交え優勝した時は私にとっての女子サッカー「なでしこjapan」は知ってはいたものの、当時はまだ主将の言う「文化」には至ってはいなかった。 テレビ観戦していて4年前の或る出来事が鮮明に懐かしく想いだされた。 

 それは、娘の住むWalnutCreekにいた時のこと。                もう、孫たちは夏休み。 アメリカン・チェリーを頬張り乍ら朝食をしていると、娘が

「今日はお風呂に行きましょう。どう・・」

孫娘は「うわ~やった」と、大喜び

「前にも行ったBerkeleyのおばあちゃんの処?・・」

「そうですよ・・」

「お昼は、ベトナム料理でも・・」

 こうして話がまとまり一路ハイウエイを走り、ヒッピー発祥の地とも言われるU.C.Berkeleyの学生街へと向かった。 時計台のある広大なキャンパスを囲む街は往き交うのは学生ばかり。 喧騒な通りを抜け静かな街並の近くに車を停めた。

湿度は感じられないが、夏の厳しい陽ざしを感じた。

 久し振りに首まで湯に浸かる風呂だ。風呂釜は五右衛門風呂によく似ていた。ただ足元に板を沈めるものではない。 狭いが3人は入れる広さだ。 全て個室になっている。 マッサージ並に利用してるようだ。  

 受付で洗面道具を受けとっていると、風呂屋のオーナーのおばあちゃんが奥からでてきて顔を見るなり 

「Congratulation」

と、突然に笑みを湛えて言われた。

一瞬、何が? と思ったが直ぐに気が付いた。 アメリカが負けたのにと思った。 友好的な笑顔が嬉しかった。 

 それから4年が過ぎ、こんどはアメリカが「なでしこjapan」と決勝戦を交え勝利を掴んだ。 あの白髪の小柄のおばあちゃんに、こんどはこちらから

「congratulation」と言ってあげたい。 

 テレビに映る両国選手らの喜びそして泣き、抱き合い、労わり合う姿は、どれもが清々しい。  

 外は鬱としい雨でも、清々しい気分になれた一日の始まりでした。

終わり