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ボストン美術館蔵・伝仁徳天皇陵出土品 年代、購入記録などから大山古墳出土の可能性低い

2011年08月13日 | Weblog
 米国ボストン美術館が所蔵する伝・仁徳天皇陵出土(注1)とされる獣帯鏡など5点について、宮内庁書陵部が初の公式調査を行い、年代や購入記録などから大山古墳出土の可能性は極めて低いとの見解をまとめたことが分かった。 新見解は同庁発行の「書陵部紀要」に掲載される。

伝・仁徳天皇陵出土品の判定結果
獣帯鏡 1個(5世紀、直径23.5cm) → 判定、5世紀後半~6世紀前半
馬鐸 2個(5世紀、高さ16.8cm、幅10.0cmおよび高さ18.7cm、幅11.1cm) → 判定、6世紀前半
三環鈴 1個(5世紀、高さ6.3cm、幅13.0cm) → 判定、6世紀前半
鐶頭柄 1具(5世紀、長さ23cm) → 判定、6世紀前半

 堺市にある大山古墳(堺市、5世紀半ば)は宮内庁により仁徳天皇陵に指定されている。 築造時期は墳丘の須恵器から5世紀半ばとみられている。
 フェノロサの後、ボストン美術館中国・日本美術部に迎えられた岡倉天心(1863-1913)が、明治39年(1906)に京都、奈良へ出張した際、一括購入したことがわかった。
 岡倉天心が作った購入品リストなどに大山古墳を示す記載は見つかっていないという。
[参考:共同通信、スポニチ、産経新聞、読売新聞、ボストン美術館東洋美術名品集(ボストン美術館東洋部編集、1991年日本放送出版協会発行)]


北茨城市大津町にある岡倉天心の墓

米美術館所蔵の太刀など、仁徳陵出土に疑問符(読売新聞) - goo ニュース

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