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人に飼われたネコ 日本の最古はいつ? 長崎・壱岐カラカミ遺跡で弥生時代のネコの骨が出土

2008年06月22日 | Weblog
文献などから、イエネコの伝来は経典などをネズミの害から防ぐため、8世紀に遣唐使が大陸から持ち帰ったと考えられていた。
平安時代の「日本霊異記」に死者がネコになってよみがえる8世紀の話があり、同時代の「源氏物語」「枕草子」にもかわいがられたネコが登場するなど、ペットとして飼われるようになっていた。
実際に、イエネコの骨の最古の出土例は、神奈川県鎌倉市の千葉地東遺跡など鎌倉時代(13世紀)の遺跡2か所で確認されているだけだった。

野生ではなく、人に飼われたイエネコの骨が、長崎県壱岐市・壱岐島のカラカミ遺跡から見つかり、奈良文化財研究所などの鑑定の結果、紀元前1世紀ごろの弥生時代中期のもので、イエネコの骨としては最古であることがわかった。

カラカミ遺跡は弥生時代中期以降の環濠集落。九州大学が2004~07年度にイノシシ、魚、イヌなどの骨と一緒にゴミ捨て場から発掘した動物骨を同研究所埋蔵文化財センターの松井章・環境考古学研究室長らが鑑定した。
見つかったネコの骨は1歳半~2歳で脛(けい)骨、大腿骨など12点。野生のヤマネコより骨や関節が小さく、形状が現在のイエネコと酷似し、当時、壱岐島にヤマネコがいた形跡がないことからイエネコと断定。脛骨を放射性炭素年代測定などで調べた結果、約2100~2200年前とわかった。
[参考:読売新聞]

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