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寒河江市・上の寺遺跡 発掘調査説明会開催予定

2008年08月21日 | Weblog
財団法人山形県埋蔵文化財センターより、標題の開催予定が発表されています。

『上の寺遺跡(第2次)』の発掘調査説明会
日 時  :平成20年9月6日(土) 午後1時30分~3時
場 所  :集合場所:上の寺遺跡調査事務所(旧醍醐小学校跡)
説明会場:調査事務所及び上の寺遺跡(第2次)
成 果
 現在、慈恩寺には国の重要文化財の十二神将など多くの優れた仏像があります。上の寺遺跡は、鎌倉時代から室町時代にかけて十二神将などを納めていた薬師寺、聞持院(もんじいん)という寺院があった一帯に広がる遺跡です。
今回の調査では、柱穴や土坑、溝などの遺構が数多く見つかりました。また、中国産の磁器や、瀬戸美濃産の陶器、石塔など鎌倉時代から室町時代頃の出土品があります。
 今回の調査によって中世の慈恩寺を検討するうえで貴重な資料を得ることができました。         
[財団法人山形県埋蔵文化財センターHPより]

 前回、第1次発掘調査では、板碑、宝篋印塔、五輪塔が出土。ほかに、礎石を持つ建物跡、土抗、焼土、青磁、越前焼など、中世以前・中世・近世(16世紀末~18世紀)にかけての遺物がそれぞれ出土している。
[「上の寺遺跡発掘調査説明資料」 財団法人山形県埋蔵文化財センター]

 今回の第2次発掘調査は4月21日から行われており、今までに縄文時代の石器・土器、宝篋印塔および相輪部、中国製碁笥(ごけ)底の磁器皿(16世紀)、緑色釉薬の陶器、天目茶碗、古瀬戸の平碗、コの字形(実際は四角と推定できる)に並んだ大きな柱穴跡などが見つかっている。
[上の寺遺跡第2次発掘調査速報・財団法人山形県埋蔵文化財センター]
 上記については、全て財団法人山形県埋蔵文化財センターのホームページより得られます。

慈恩寺(じおんじ)
 山形県寒河江市大字慈恩寺。瑞宝山慈恩寺。慈恩宗の本山。本尊は弥勒菩薩。
 724年(神亀元年)行基がこの地を選び、746年(天平18年)、聖武天皇の勅命で菩提僊那(婆羅門僧正 704 – 760))が開基したと伝えられる。古くは天台宗・真言宗の二宗兼学の寺として、また出羽三山とともに修験道の寺としても栄えた。
 江戸時代には幕府から2,812余石の御朱印を受けて、最上院(天台宗)・花蔵院・宝蔵院(ともに真言宗)を中心として多くの子院を有し、東北に置ける天台宗・真言宗の中心的な寺院であった。第二次大戦後独立し、現在は慈恩宗を称している。
 境内には、本堂(国指定重要文化財)、三重塔、薬師堂、仁王門などが立ち並ぶ。
 平安、鎌倉時代に作られた阿弥陀如来像や十二神将をはじめとする仏像群は、ほとんどが国重要文化財に指定されている。
 慈恩寺のある山は瑞宝山と呼ぶのであろうか。山頂は標高271mでそれほど高くはない。寺院は標高180m位の所に建てられている。背後(北)に連なる山々、その中で古くは出羽三山のひとつであった葉山(標高1462m)は瑞宝山(慈恩寺)と一つの峰として、葉山を慈恩寺の奥の院だとする説が通じている。

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