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佐賀市・白石原遺跡 弥生時代後期の甕棺から鏡片が出土

2010年03月27日 | Weblog
 佐賀市教委は26日、「白石原遺跡」(同市久保泉下和泉町)から甕棺の一部が出土し、中から鏡の破片が見つかったと発表した。甕棺は壺型の土器で、形状などから弥生時代後期後半(2世紀後半)のものとみられ、同時期の甕棺の副葬品として鏡片が出土するのは県内初という。
 遺跡は久保泉第2工業団地の建設予定地にあり、市教委の2008年度からの調査で、弥生時代以降に竪穴住居などの集落が形成されていたと考えられている。約80軒の竪穴式住居跡と約150棟の掘っ立て柱建物跡が確認されている。
 地表から40~50cmの深さで、推定長さ約80cmの土器の甕棺墓1基の一部が確認された。甕棺墓は形状から弥生時代後期後半頃のものとみられる。その中から出土した鏡片(長さ10cm、幅3cmの三日月形)は青銅製で、中国の新~後漢時代(1~2世紀)に作られたとみられる。両端にある穴にひもを通し、首からさげて使用していたと考えられるという。
 市教委によると、鏡片の出土は北部九州で約100例あるが、弥生時代後期は竪穴住居跡や石棺墓などで発見されるケースが多く、弥生甕棺の副葬品としては北部九州でも類例は少ないと言う。
 当時、鏡は貴重品だったため、見つかった甕棺は集落内で地位が高かった人の墓と考えられる。
[参考:2010.3.27佐賀新聞、毎日新聞、2010.4.4読売新聞]

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