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法王寺 釈迦舎利蔵誌「円仁の石板」は偽物か? 第2弾

2010年09月03日 | Weblog
 今朝の読売新聞で『円仁の石板』について、「寺でごみ扱い」の表題で報じられていた。8月27日に続いて、偽疑惑第2報。
 先月31日に国学院大栃木短大酒寄雅志教授が中国・法門寺を訪れた際、拓本と同じ石板がゴミの中にあったことが分かったとしている。
 石板の外枠の文様がちょうど1cm間隔で描かれており、メートル法を基準にしていることにも疑問点が上がっている。
 また、石板はいずれも円仁の時代のものではないが、現代のものでもないとして、捏造とは言い切れないともしているが、円仁の字ではない可能性がさらに高くなったということか。

 そういえば、当初石板を製作したとされる大唐會昌五年(845)に地宮を封閉したと思いきや、地宮の中から出土した開元通宝の形式が晩唐(9世紀半ば~10世紀初頭)であるという。
[参考:読売新聞]

過去の関連ユース・情報
 2010.8.27 法王寺 釈迦舎利蔵誌「円仁の石板」は偽物か?
 2010.7.16法王寺/釈迦舎利蔵誌と円仁、迦陵頻伽盒

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6 コメント

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石板はゴミにあらず (Unknown)
2010-09-07 10:19:28
2日の報告会出席しましたが、石板があった場所は倉庫です。正確にはまさにゴミ置き場のような雑然とした状況の倉庫。状況はどうあれ、ゴミならやがて捨てられる訳ですが、そうではない、ということです。ただ、ゴミ然とした数枚の現場写真と酒寄教授の解説に、多くの出席者が「ゴミの中」の“印象”を持ったとは思います。
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円仁石板No.2 (歴歩)
2010-09-07 19:04:29
暑い日の中、國學院大學まで行かれたのですね。渋谷駅からでも結構な距離。

少なくとも解明されるまでは、適切に保管してもらいたいものです。
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Unknown (Unknown)
2010-09-10 23:58:31
8日の読売新聞に追加の詳細な記事が載っていましたが、そこに写真がありました。石板がゴミ扱い、もしくは隠蔽されていたということは間違いなさそうですね。今回の事件で国学院の責任は大きいと思いますが、写真を隠したりしないことは真っ当な態度だと思います
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Unknown (2日の報告会出席しましたが、)
2010-09-12 00:23:03
お寺さんや中国の一部の関係者は、石板が二つあることは少なくとも2009年には承知していたとのこと。なぜ二つあるかについては、お寺さんも文物局もコメントを出していません。酒寄教授らは、それを見せてくれと言ってお寺さんに行ったわけで、法王寺さんは堂々見せてくれた。なので法王寺側に「隠蔽」意識はなし。
ところで「事件」「国学院の責任」って何でしょう? 怪しいとは言え何も確定していません。また世間を騒がせている主体は国学院ではなくマスコミではないでしょうか
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Unknown (真実を求めよう)
2010-09-12 15:12:23
日本のマスコミは、最初に発見されたといって記事にしたのは朝日と読売新聞のみ。しかも読売新聞の記事には詳しさが足りなかった。(その後下野新聞が掲載)
そして、捏造問題として採り上げたのは読売新聞のみ?
真実を求めるより、捏造問題を調べるマスコミに疑問が生じる。
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Unknown (旅行企画会社)
2010-09-14 11:35:19
読売の記事は本当に困っちゃいました。
すでにすぐ近くにある少林寺とセットにしたツアーを企画したのに、社長から「どうしようか」と言われてしまいました。お寺も日本からの観光客が増えてうれしいと、旅行案にも非常に協力的で友好的です。せっかくの経済効果を無視するような報道はやめてほしいですよね。真実かどうかは学者がやればいいと思います。
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