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藤井寺市・津堂城山古墳 大量の葺石が出土

2009年10月01日 | Weblog
市教育委員会が1日、藤井寺市の津堂城山古墳(前方後円墳、全長208m、4世紀後半)で、墳丘を覆っていた大量の葺き石が見つかったと発表した。
 墳丘北東側の裾部までの長さ50m、幅2mを発掘したところ、1段目斜面(長さ9m)から河原石をびっしりと敷いたこぶし大の葺き石、続く長さ6mの平面に並ぶからは埴輪3基、2段目斜面(長さ6m)から葺石が確認された。墳丘中段の平坦面にも、数cm大の石が敷かれているのが確認された。平坦面に石が敷かれた古墳は全国的に珍しく、津堂城山古墳では墳丘全面に石が敷かれていた可能性が高まった。墳丘上部はえぐられているが、1、2段目の形などからみて、これまで3段とされてきた墳丘が4段だった可能性もあるという。
 墳丘頂上部近くでは、数cm大の白い瑪瑙の石も多数出土。頂上部に築かれた被葬者を納める石室を神聖にみせるため、敷き詰められたという。大王クラスの被葬者にふさわしいよう、大量の石を使ってより丁寧に墳丘を築いたのだろうとする。
 古墳の上部は中世に山城として大きく改変されていたが、崩れ落ちた土砂が埴輪や葺石を覆ったために、築造時に置かれたままの状態で円筒埴輪や葺石などが見つかったと思われる。
 今年7月13日市教委の発表で、後円部北側は墳丘が崩れており、陵墓参考地を囲むフェンスが倒壊しかねないため、盛り土工事をするのに伴って調査を行うことにしたとしていた。
 現地説明会は、3日午前10時~午後4時(随時説明)に行われる。
[参考:産経新聞、朝日新聞、共同通信]

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