歴歩

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大阪市・細工谷遺跡 ぴかぴかの和同開珎見つかる

2008年08月09日 | Weblog
 天王寺区の細工谷遺跡で、5月に市文化財協会が、奈良時代の和同開珎(直径約2cm)1枚をぴかぴかの銅色のままで発掘した。素材本来の色がわかる極めて珍しい例。
 出土した場所の上流に貨幣の鋳造工房があったとみられ、下流へ流される途中で表面が磨かれ、地下水を豊富に含んだ地層に埋もれたために酸化を免れたらしい。
 今月27日~10月27日、中央区の大阪歴史博物館で、発見時の写真と現物を展示する。
 みずみずしさは、発掘と同時に写真撮影したが、15分後にはくすんでしまったとのこと。
約1300年前(700年前後)のものという。
[参考:読売新聞]

備考:
 細工谷遺跡は難波宮の南方2㎞弱にあり、推定朱雀大路跡の東隣に位置する。平成8年度の発掘調査によって、「百済尼」「尼寺」と記された8世紀の墨書土器や和同開珎の枝銭、富本銭が見つかり、難波京内で全く空白であった地域に「百済尼寺」という古代寺院、そして金属加工の工房が存在したと推定される。
[参考:細谷谷遺跡発掘調査現地説明会資料2006.9.16(大阪市教育委員会、大阪市文化財協会)]


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